ホオアカクチビ

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標準和名:ホオアカクチビ
学名:Lethrinus rubrioperculatus Sato,1978
属:スズキ目フエフキダイ科フエフキダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:あらら
撮影場所:日南市大島
撮影日:2009年6月
写真の魚のサイズ:22Cm

自分で釣りあげたものではないが、近くで釣っていたご婦人が、この魚は食べられますか?って聞かれるもので、見たらイトフエフキかとも思ったんだけどちょっと感じが違う。
とちらかと言えば、石垣島で釣ったアミフエフキに似ているように感じ、許可をもらって撮影した。

自宅にて図鑑を見ながら考えて、結論として「ホオアカクチビ」に至る。
その名の通りで鰓(えら)の中央※ちょうど人間の顔ならほっぺたぐらいの部分が赤い。ただこの魚は興奮班模様がくっきりと出ていて判りにくい。写真によってはくっきりと赤い。

宮崎でもフエフキダイ科の魚で大型のものを「クチビ」というが、これは口の中が真赤なものが多いから。そしてこの魚に至っては唇部分まで赤がにじんでいるので、これが魚名の由来だと思われる。つまり見た目そのままの魚なので覚えやすい。

分布としては和歌山県以南、小笠原。インド・西太平洋域。砂礫、岩礁域にすむとのことなので、宮崎で釣れてもおかしくはないのだが、私は初めて意識した。WEB魚図鑑で投稿されている藻を見ても、東京都では父島、そして鹿児島でも奄美大島のデータしかないので簡単に本土では釣れないのではと思っている。

メイチダイ

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標準和名:メイチダイ
学名:Gymnocranius griseus (Temminck and Schlegel,1844 )
属:スズキ目フエフキダイ科メイチダイ属
宮崎地方名:?

特徴など:
「WEB魚図鑑」の投稿を見ると、このメイチダイは千葉・静岡から奄美ぐらいの投稿があり、また投稿数も多いので釣魚としてそこそこに釣れるし、さほど南方系の魚とも言えない。
言えないけど写真の魚が釣れたのは夏場だった。宮崎で夏の条件と言えば、奄美などとさほど差はないと思う。その時期に意外な南の魚を見かけるのも少なくない。
近い魚にシロダイなどがあるが、これは南方系とされ、鹿児島県以南とされている。石垣島で写した綺麗な写真があるんだけど、このサイトでは使えないな。生息情報を探さねば。(情報求む・・・シロダイ)

メイチダイは美味しい魚だと聞いていたので、持ち帰って食べた。サイズは25Cmほどだったので微妙に刺身を取るには厳しいと思ったが、とりあえず基本は刺身でしょう・・・と食べてみた。
絶品ともいえずまあ、期待していたほどはなかったけど、美味しく頂けた。
ちなみに料理するさいに目を傷つけたらとたんに味が悪くなると聞いたことがある。どのようなメカニズムなんだろう。他の魚でも見かけるけど、横帯の模様がこの魚の場合は目の中心部を通る。模様と連携するこの暗黒帯のメカニズムも不思議。

大きくて45Cmほどになるよう。

イトフエフキ

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標準和名:イトフエフキ
学名:Lethrinus genivittatus Valenciennes,1830
属:スズキ目フエフキダイ科フエフキダイ属
宮崎地方名:?

特徴など:
宮崎で釣れる(触れる)フエフキダイの仲間といえば、ハマフエフキと、このイトフエフキが多い。
基本的に南方系の仲間で琉球列島や八重山だと種類も豊富で面白いけど、宮崎で散見できるのは2種がほとんど。

私が磯場で見かけるのはこの2種のみで、特にイトフエフキは冬期にも時々釣れる。ハマフエフキはどちらかといえば夏から初秋の水温が高い時期。
またエリアも宮崎県南から県北まで万遍に釣れる。

ハマフエフキが1m以上まで成長するのに対して、この魚はせいぜい25Cm程度で、私も見かけるサイズは大体そのぐらいだ。

特徴としては、体側に複数の黄色帯があるが、個体により薄くて判りずらい。背鰭の第2棘が伸びているのも特徴。
まあ、宮崎でスリムなフエフキダイ系統の魚が釣れればこの魚であることが多い。と私は思えるようになった。いつも期待して、結果これだという結論に何度か陥っている。

その味だけど、食べられるけど何かもの足りないという感想。食感しかり、味覚しかり。

ハマフエフキ

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標準和名:ハマフエフキ
学名:Lethrinus nebulosus (Forsskål,1775 )
属:スズキ目フエフキダイ科フエフキダイ属
宮崎地方名:クチビ

宮崎ではシブダイ※標準和名フエダイ釣りの外道としてよく見かける魚で、持ち帰り対象魚ではある。なにせ引きが強くて、大きくもなるので釣れたら嬉しいけど、食味はいまいちなようだ。でもシブダイと比べて美味しくないという程度で、似たり焼いたりしたら充分食べられる魚。

宮崎では地方名として、「クチビ」とか「クチミ」と言われる。口の中が赤いからだが、フエフキダイの仲間には口の中が赤いものが数種あるようだ。
また、単純にフエフキと呼ばれる事も多い。しかし標準和名「フエフキダイ」は別魚であり、一般的によく釣れるのは、この「ハマフエフキ」である。その名の通りに吻の形状が口笛を吹くような尖った姿が名の由来だろう。フエフキダイはさほど大きくならないの対し、このハマフエフキは1mを超えるものもいるという。

夜間にはかなり浅瀬に寄ってくるので、大型が岸から釣れる魚として喜ばれる。
フエフキダイの仲間は南方に多いが、この魚は割りと北の方まで(関東域)釣れるらしい。でも南に行くほど釣れる確立も高いだろう。

写真の魚が約30Cm程度。30Cmともなると、釣っても引きが面白くて大きな魚が釣れたという気持ちにもなるが、この魚の場合はまだ若魚だろう。

フエフキダイの種類で、よく見かけるのはこの魚の他に「イトフエフキ」という種もあるが、磯釣りでの外道種で、あまり大きくならない。