ハタタテダイ

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標準和名:
ハタタテダイ
学名:
Heniochus acuminatus
(Linnaeus,1758 )
属:
スズキ目チョウチョウウオ科
ハタタテダイ属
宮崎地方名:?

撮影者:
H.Tanaka
撮影場所:
宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:
2006年8月
写真の魚のサイズ:
8Cm

特徴など:
25cmになるチョウチョウウオの仲間です。背鰭の一部がハタのように長く伸びています。からだの中央が白いのでツノダシとは簡単に区別できます。
サン・マリーナでは7~8cmの個体が一度に3~4尾見られる事もあれば、ペアを組んでいるように見える事もありました。次のムレハタタテダイとは実によく似ていますがハタタテダイの場合、黒い部分がシリ鰭の角までは下りず、ムレハタタテダイの場合はその隅まで広がっています。しかし両者の中間のような個体も見かけますし、鰭を広げないと分かりづらい事が多いのです。大きな群を成しません。大変人気のある観賞魚です。下北半島から南の日本沿岸から広く西部太平洋やインド洋に棲んでいます。(H.Tanaka)

フウライチョウチョウウオ

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標準和名:フウライチョウチョウウオ
学名:Chaetodon vagabundus Linnaeus,1758
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2007年7月
写真の魚のサイズ:1.5Cm

特徴など:
23cmになります。南日本では普通種のひとつで岩礁域にもたくさんいます。白いのでよく目立ち、幼魚のうちは背鰭に黒い斑点がついていますが成長とともに消えていきます。
小動物や藻類を食べて生活します。サン・マリーナでは5月終わり頃に顔を出し始め秋の終わりには姿を消します。一度に3尾位の幼魚を観察できることもしばしばです。人を見て岩陰に隠れる事もあればさっさと逃げ回る事もあります。
採集者にも人気のある観賞魚です。南日本から西部太平洋・インド洋と広く分布しています。(H.Tanaka)

トゲチョウチョウウオ

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標準和名:トゲチョウチョウウオ
学名:Chaetodon auriga Forsskål,1775
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:
写真の魚のサイズ:

特徴など:
23cmになります。後半のオレンジ色がとても目立つ美しいチョウチョウウオです。腹鰭は光線の具合で青緑に光って見える事もあります。サン・マリーナでは大きいものは5cm以上の個体が見られる事もありますが、2~3cmの幼魚が最も多いのです。
6月初めには幼魚がちらほら見られるようになり、2尾一緒に行動しているのを観察できる事もあります。成長すると背鰭の後ろから次第に糸状に伸びてきますが、鰭の黒い斑点は消えません。海藻類や小型の動物を主食としています。
南日本から沖縄、西部太平洋やインド洋にいます。大変人気のある観賞魚です。(H.Tanaka)

チョウハン

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標準和名:チョウハン
学名:Chaetodon lunula (Lacepède,1803 )
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2006年11月
写真の魚のサイズ:5Cm

特徴など:
25cmになるやや大型種です。南日本では普通種でよく潮溜まりにも入ります。サン・マリーナでは5月の終わり頃から顔を出し始め、秋の終わりには姿を消します。
チョウチョウウオと似ていますがからだの周りがやや黄色く、尾の付け根にも黒い点がついている事で区別されます。餌は小動物で岩肌を盛んにつついています。ここでは幼魚もそれほど多くはありませんが11月には5cm位の個体も観察されました。
成長すると頭の後ろに太く黒い帯が伸びてきて、背中の黒点は消えていきます。南日本から琉球列島を経て西部太平洋・インド洋と広く分布します。人気のある観賞魚です。(H.Tanaka)

セグロチョウチョウウオ

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標準和名:セグロチョウチョウウオ
学名:Chaetodon ephippium Cuvier,1831
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:
写真の魚のサイズ:

特徴など:
20cmになります。白みを帯びた灰色で上品な色をしています。背中の大きな黒い斑紋が目印です。からだの回りと腹鰭が濃い黄色で、サン・マリーナでは最も美しいチョウチョウウオです。
やや成長しても内湾を好みますが、太いロープの周りに棲みついた幼魚と岩陰にいた幼魚しか見ていません。水深約1~2m付近で活動し、海面近くまで上がってくる事はありませんでした。4cmの個体は2006年の9月に現われてからその場所から離れようとせず、11月の半ばには姿を消してしまいました。15mmの個体は2週間後の9月下旬に2mほどの深みへ移動しました。小動物などを主食とします。南日本から西部太平洋・東部インド洋にいます。(H.Tanaka)

アケボノチョウチョウウオ

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標準和名:アケボノチョウチョウウオ
学名:Chaetodon melannotus Schneider,1801
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

撮影者:H.Tanaka
撮影場所:宮崎市・宮崎サン・マリーナ
撮影日:2006年7月
写真の魚のサイズ:2Cm

特徴など:
18cmになります。サンマリーナでは毎年5~6月になると顔を出し始めます。からだが白くて周りが黄色いのですぐに見つかります。
幼魚のうちは尾の付け根に大きな黒い斑点がついています。また目を通る黒いスジがあり、どこに目があるのか分かりにくいようになっています。これらは位置をごまかして大事な目を敵から守るためなのです。最初2cm位だった幼魚は次第に大きくなって秋の終わり頃には4~5cmほどに成長しますが、冬には姿を消します。
藻類を主食とします。サン・マリーナでは岩肌からあまり離れる事はなく、岩陰から岩陰へと移動しながら岸壁の餌を盛んにつついているのが観察されます。他のチョウチョウウオと一緒に行動する姿もよく見られます。
アクアリウム・フィッシュとして大変人気がある魚です。南日本から沖縄、西部太平洋・インド洋まで広く分布します。(H.Tanaka)

チョウチョウウオ

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標準和名:チョウチョウウオ
学名:Chaetodon auripes Jordan and Snyder,1901
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

特徴など:
餌取りの代表格で、海水の観賞魚としてもポピュラーなチョウチョウウオだが、撒餌を打って魚影が見えると、どんなカラフル魚もチョウチョウウオと決め付けて言われるような傾向があるようだ。

だけど本主は写真の魚で、釣り開始約3年で釣り上げたのは1匹のみ。餌取りがかなり上手だ。
釣れて嬉しい魚ではないけど、見た目はかなり綺麗。

テトラ周辺では一般的に見られる魚だが、同類多種も多く、また南に行くほど種類が増えるよう。
専門には狙わないがテトラのフカセやサビキ釣りでたまに針掛かりする。

チョウチョウウオの仲間の特徴は、眼を通る黒帯と背鰭の後部に眼点があり、成長するとともに後部の眼点は消えていくそうだ。本来の眼の位置を隠す効果があると考えられているとのこと。

このチョウチョウウオとシラコダイが、最も北方に適応している。普通に見られるが繁殖生態は知られていないそうだ。

ムレハタタテダイ

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標準和名:ムレハタタテダイ
学名:Heniochus diphreutes Jordan,1903
属:スズキ目チョウチョウウオ科ハタタテダイ属
宮崎地方名:?

特徴など:
この魚の場合は体長よりも背鰭前なのか、よく写真を眺めると背鰭の第4棘となるのか定かではないが、角?が大きく伸びる。なんとも不思議な形だ。
写真に写しても、どうやって載せたらよいのか迷う。普通の表示だととても縦が長い画像になってしまう。

ハタタテダイとムレハタタテダイはとても似ている。酷似というべきか。
でもきちんと見分けるなら背鰭の棘が12本なのがムレハタタテダイで11本だとハタタテダイ。
生息の状態も違い、単独で動くのがハタタテダイで群れなのがムレハタタテ。それにしても和名というのは時に単純明快だな。

ハタタテダイも宮崎にも普通に生息しているのではないかと思われるが、残念ながら写真を写せていない。鹿児島錦江湾で釣れたものがあるが、その時の印象としては、結構引きが強くて姿が見えたときにはイシダイの幼魚かと一瞬思った。宮崎ではまだ釣った経験がない。

写真のムレハタタテダイは南郷町の大島で釣れたものだ。図鑑に掲載のサイズは15Cmとあるが、良く見かけるサイズはもう少し大きいように思う。だいたい20Cm前後だ。

シラコダイ

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標準和名:シラコダイ
学名:Chaetodon nippon Döderlein,1884
属:スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属
宮崎地方名:?

特徴など:
冬時期に磯場の足元に沸いている魚だ。群れている割には口が小さくて突く感じで餌を取るので、ただただ邪魔者と言う感じの魚だけど、間違って釣れてくるときがある。釣られた魚には運がなかったんだなと思う。(リリースするけど)

チョウチョウウオの仲間は、その多くはサンゴ礁帯に生息しているが、この魚は沖の岩場などでも釣れて、しかも冬の時期に多いので基本的には温帯の海に適応した魚だと思われる。

幼魚(4Cm前後)ぐらいまでは背鰭の後方に大きな黒斑が目立つが全体的に薄黄色。成魚に成るに連れて体全体の後方部分が濃い茶色が目だってきて黒斑を覆い隠すような感じだ。

カゴカキダイの記事にも書いたが、この魚とよく似ているのにまったく別の科の魚だ。
生態の変化とは、その地域の条件や食べ物に適合して変化するのであれば、この2種はもともとまったく別魚だったのに、同じような環境の中で同じような姿に変化していったと言う事だろうか。