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[1882] 放流魚の一端・・ 
2002/8/16 (金) 23:59:41 西潟正人
◆画像拡大
三浦半島の長井漁港に掲げられている、漁師あての看板です。
放流ヒラメの、早期収穫を自制させる告示ですね。
養殖や栽培漁業にも大きな懸念があるようですが、現場では輝くような未来に向かっているようです。神奈川県水産総合試験場の調べでは、県内水揚げのほぼ100%のアワビが、放流物と確認されています。
海は田んぼと化し、私たちは岸辺のメダカを追ってるだけかもしれない。そのメダカたちが、漁港では相手にされていない。本末に、目隠ししているようでならない・・・。

[1885] Re:放流魚の一端・・ 
2002/8/17 (土) 00:55:49 小西英人
▼ 西潟正人さん

 ちょっと暗澹とはしますが、このごろの水産系の若い学生は、あんまり、いままでの価値観で考えずに、環境にいいか悪いかで、きちんと考えられる人が多くなっていますから、少しずつ意識が変わるのを待てばいいのかもしれません。

 それまで、放流とか増殖を美談にしないようなマスコミの良識も欲しいのですが、こちらのほうはなかなかですね。

 釣り人は、まだ、第三者的に見られますけど、漁師さんたちは、稚魚放流してくれたら、いいかもしれないから、喜んでしまうでしょう。

 しかし、マダイを、クロダイを、放流していただいているからありがたいというような意識の釣り人は早く消えて欲しいですね。

 釣りたいから釣り人をやっている…金を出すから放流しろや…とそういう論理が通ってしまって、ひどいことになった内水面のあとは追いたくないですものね。

                           英人

[1886] Re2:放流魚の難しさ・・ 
2002/8/17 (土) 01:23:08 西潟正人
▼ 小西英人さん
いや、別にいいのです。
管理される海、これも海ですから・・。
シラスは、イワシの稚魚ですよね。要するに人間勝手に、食いどきの善し悪しを決めてるだけなんですね。
カズノコやタラコやイクラだって、魚の卵じゃん?ヒラメの卵だって、煮付けておかずにしますよ。ニワトリも、ヒヨコで食ったら残忍と言われる・・。これって、いったい何?
魚を通してものを言いたいのだが、難しいなぁ。「放流しましょう」の陰に、大きな問題点から逃げていると感じるのはおかしいかなぁ。
なぜ、ヒラメに至らぬ小さなソゲを放流せねばならんのか、正確な意味がわからないのです。見えるのは、商業生産という畑だけじゃぁないか・・・。

[1887] Re:放流魚の一端・・ 
2002/8/17 (土) 01:43:40 KOUJI
▼ 西潟正人さん

この手の看板、こっちでは放流している港には釣り人向けにも立ってます。
括弧の中のような事は書いてませんが、何々の魚は何cm以下は帰してやりましょうって。
一見、小さな個体を帰してやると言うのは当たり前のような事ですが、放流魚に対する規制だと見ると、何だか複雑。
自分は素直に大きく育って欲しいと思って帰しているのに、それが引いては放流事業の片棒を担がされているのではないかと考えると・・・
魚には罪は無いんだけどね・・・

[1888] 増殖放流>輝ける業績を尊敬しつつ… 
2002/8/17 (土) 07:09:35 小西英人
▼ KOUJIさん
▼ 西潟正人さん


 まあ、なんていうのか、放流事業のための研究を通して見えてくることが多いのも事実で、というより、情けない話ですが、日本では、純学術的な研究より、増殖につながる研究のほうがお金がでます。遺伝子の研究なども、マダイ、ヒラメなどの方が研究費も出ます。

 そういう社会の仕組みになっていますから、増殖系の研究というのは重要であるし、それしかない場合が多いのです。

 だから、ただ、嫌うと言うより、できるだけ正確に勉強しておいて、なにかのときに、変な方向に行かないように、釣り人も声を持つということでいいと思います。若手の研究者も、どんどん変わりつつあります。しかし、社会の風が変わらなければ、彼らも手が打てないのです。

 たとえば、いまの若い子が魚に興味を持つといえば、釣りしかありません。中学生、高校生が、受験勉強もしながら手軽に釣りをするといえば、ブラックバスしかないのが、都市部での実情です。

 いきおい、各大学の水産系の学生で、魚のことに熱心なのはバサーということになります。それで、ブラックバスの研究とか、かなりでてきて、ぼくは厭がっていました。しかし、それを、ある淡水魚の嫌いな重鎮的な研究者にいうと、外来魚だからこそ基礎的なデータを積み上げる必要があって、それからでないと、何も分からないだろうと諭されました。

 実際、魚類学会が、水産庁に外来魚問題で要望を出し、いっせいに研究にはいると、バスバスといっていた若い子らが、こんどはバスの影響調査とか、駆除のための基礎研究をはじめています。

 彼らに、苦しくないかと聞きますと、昔は何も知らなかったけど、これほど影響があるものとわかれば、駆除の方向でやむなしだと思うといいます。ほんとうにバスの好きな連中が、駆除のための方策を考えなければならない…、こういうことを知れば、C&Rをやっているから自然愛好者なんだなどという、一部のバサーのような無責任なことはいえないと思うのですが…。

 いま、バスの研究をしているのは、バス反対派のコイ科魚類研究者ばかりではありせん。バスが好きで好きでたまらないから人生を狂わせて?研究者になった連中もやっているのです。

 だから、いいと思います。知らない人は日の丸純血主義者たちみたいなこといいますが、違うのです。

 そして、いま、水圏保全生物学のような、新しい学問分野が立ち上がりつつあります。これ、けっこう学際的にすすんでいて、いろいろな学会が協力してシンポをやったりしています。

 増殖放流も、悪いことばかりではありませんし、その問題点を、いちばんよく知っているのは、ぼくらではなくて、それに携わって研究している研究者たちです。その人たちが、いい方向に向かわせられるような、社会の風が吹いたらいいと思うし、そのためにも魚を知ろうと思います。

 増殖放流に携わっている人たちも、無類の魚好きだし、その知識も蓄積も、日本の、いや世界の財産だと思います。

 その業績を尊敬しつつ、いい方向に向かわないかなと思うのです。

                         英人

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