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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[227] 聞きたい話が山ほどあります(^^;) 
2002/2/15 (金) 15:12:19 JUN
KOUJIさん、清野さん>

さすがにスキルとノウハウと好奇心がいっぱいですね。
いろいろ、聞きたい話がたくさんあります。

まず、どうやってルアーでそんな小さな魚を釣っているんだろうということ。
それから、写真を撮り、加工するテクニック。
野生魚、特に海水魚を水槽で飼うための知識。

それひとつで、HPがひとつ作れそうなほどの話題ですので、
ぼちぼちと、でも、将来きちんと残せる形を考えながら、
質問をさせていただければと思っています。

よろしくお願いします。

[229] Re:聞きたい話が山ほどあります(^^;) 
2002/2/16 (土) 00:28:21 KOUJI
▼ JUNさん

小さい魚って、大体は足元に居ますから見釣りに成ることが多いです。
偽物でどうやって食わせるか?
偽物は常に動きを与えていなければ成りませんが、見えてるから魚の反応を見ながら色々考えます。
どういう動きに良く反応するか?
時にハイテンポに、時にスローテンポに。
で、食い付けばそれを見えない相手、違う魚にも試してみる。
それの繰り返しかな。

写真とその加工はトライ&エラーの繰り返しです。
いっぱい撮って、いっぱい編集する。
もちろん向上心を持ってですが。
ただ、わたしの場合撮る時は頭の中真っ白に成ってる事が多いです。f^_^;
だからいっぱい失敗してます。(^◇^;)

[234] 見釣りでしたか 
2002/2/17 (日) 11:16:26 JUN
▼ KOUJIさん

見釣り、もう長いことしていないです。
子供の頃以来でしょうか。

ソフトルアーの小さいのや、たしかニシオカさんのミニジグなども
使ってらっしゃいましたね。
そういえば、本流のヤマメ用に8ft前後のウルトラライトロッドを
探していたのですが、まだいいのが見つかっていないのでした。
このくらいの竿だと、海で小さなルアーを使うのにも対応できるかも。

写真は、ほんとトライアンドエラーですね。
これから釣魚の写真を撮ってみようかという方のために、
手引きになるようなものを書いてみようと思っています。
まあ、闇雲に撮っていけば、そこそこのものは撮れるようになるのですけどね。

どうもありがとうございました。



[239] Re:見釣りでしたか 
2002/2/18 (月) 18:20:44 KOUJI
▼ JUNさん

自分でもいずれ、わたしなりの魚の撮り方についてのガイドみたいなモノをコンテンツに加えようという構想は持っています。
今はまだ自分でも色々試しながら撮っているので、こうですよ、と言える程のモノが無いので、JUNさんの書かれる物を参考にさせて貰おうかなと。f^_^;

自分では今のところ、日中は魚の背側から光が当たるように置いて撮れば良いんじゃない?、と、夜間のストロボ撮影は、内蔵ストロボを直接照射するよりは反射させて照射した方が良いんじゃない?、と言うのがおぼろげに有ります。
レタッチは、元が悪いとそれなりの物しか出来ないと思うよ、ですかね。

背景板は有るとファイルサイズが小さくなります。
無地で色は白か濃緑が良いかなと。
わたしはルアーで釣った魚はあまり持ち帰らないので、地べたに置くよりは体表に与えるダメージが少ないと思うので敷くようにしています。

いずれ削除しますが、シロートがシロートなりに考えて撮影を楽しんでますよと言うようなシロモノで、ごく一部の人の参照用に夜間撮影実験のページを置いてます。
http://www.gokuakuya-kouji.net/test/test-2.html
ファイルは1〜4まで有りますので、興味が有れば書き換えてダイレクトジャンプでどうぞ。

[241] 撮影のこと 
2002/2/18 (月) 21:43:07 JUN
▼ KOUJIさん

夜間撮影のこと、ほんと、よく研究されてますね。
ストロボ1発で撮ることしか考えていませんでした。

初めて釣魚写真を撮る時のガイドは、なるべくシンプルなものにしようと思います。
まあ、ぼくもそこから1歩も出ていないのですけど。

<撮影>
●日中撮影の場合、光は(太陽は)背中側から当てる。
●陽射しがきつい時は、もの陰で撮ってもよい。
●カメラは原則、魚の真上から構え、なるべく寄って撮る。ズームがあれば活用。
●横幅は1200ピクセル程度。従ってデジカメなら150万画素もあればOK。
●魚は原則、頭左の横置き。コチ系など横に置きにくいものも努力はしてみる(^^;)。
長物は適宜、工夫する。
●白板は使わず、波止などへのじか置きを推奨。

<加工>
●さかな図鑑への投稿時は、トリミング、縮小(横幅600ピクセル程度)、
JPEG圧縮率の変更が必要。プログラムは一応、VIXを例に。
●レタッチについては説明を省く。

<投稿>
●さかなBBSからの投稿によって、1データの情報量を上げていくコツを説明。


<ステップアップ編>

●プラスティック板などを利用してバック板を作る。色は薄緑、薄青など、
オートで露出が合いやすいもの。

●コチ系など、横に置きにくく鰭が重要な魚の場合、スチレンボードのような
バック板が必要になる。適宜、魚の半身の深さ分を切り抜き、はめこんで撮影。
このあたりは英人さんにおまかせ(^^;)。

こんなところになりそうです。

[231] Re:聞きたい話が山ほどあります(^^;) 
2002/2/16 (土) 21:09:18 清野耕一
▼ JUNさん

 あまり余計な事は言わないようにしておきたいのですが。(^^;

 釣りバリで釣れる魚ならば、ルアーでも釣れると、そう思ってます。
 小さい魚をルアーで釣るには、小さいハリと小さいルアーがあればいい。
テクニックは要らない。臭い付きワームを使えば静止してても食ってくる
場合があるくらい。(^^;

「さかな図鑑」に投稿しようという場合には、種の特徴を抑えた写真を
撮ることが肝心ですね。種の特徴を抑えて撮るには、種の特徴を知って
おくことが肝心ですと。けれども、自分が知らない魚が釣れた場合には、
とりあえずいろんな角度や部位を撮っておくことですね。
 と言う私自身も「これはクモハゼです」と全く疑っていなかったところで
背ビレが見えないと・・・と指摘されまして、冷や汗をかいたわけです。(^^;

 けど、普通、釣った魚をそういう視点でもって撮る人って、居ます?(^^;
 書店に行って、カメラ写真コーナーを見渡しても、「釣った魚の撮り方」
という本はありません。「魚の撮り方」というのは、水中写真のことを指す
のが一般的でしょうか。水中撮影の本を買ってじっくりと読んだことは無い
のですけれども、色とりどりの熱帯性の綺麗な魚の写真だけで、どうやって
種を判別しているのでしょうか? 撮った後に網で捕まえて図鑑と睨めっこ
している・・・わけがない。うーん。変なトコにギモンをもってしまった。
ダイバーはツリシよりも魚のことを良く識っていると、そういうことでしょうか。

 とりあえず、こんなところで答えになってますでしょうか。(^^;

[235] 「釣った魚の撮り方」のこと 
2002/2/17 (日) 11:31:17 JUN
▼ 清野耕一さん

まさにその「釣った魚の撮り方」を書いてみようかなと。

数日前に、英人さんと話していたのですが、これも写真への慣れや魚の知識に
応じて、いろいろありそうなので、「はじめての釣魚写真」というセンで
とりあえずまとめて、次に中上級者(^^;)向けのものも準備できたらなと
思っています。

たとえば背景に白板を使うと細部が見えていいけれど露出が大変、
波止の上などで写すと、大事な特徴をもらす可能性はあるけれど、
写真として失敗が少ないし手間がかからない。
どっちをとるかとなると、初心者向けには後者なのでしょう。

あと横幅何ピクセルで撮るといいのかとか、加工にはどんなプログラムがあるかとか、
その手順はとか、なるべく簡素にまとめてみたいと思います。
それができたら、清野流、KOUJI流、英人流と、さらにハイレベルなものが
まとめられれば、なおよろしと。

初心者向けのものをそのうちアップしてみますので、
変なこと書いてたら教えてくださいね。

[265] Re:「釣った魚の撮り方」のこと 
2002/2/27 (水) 12:32:46 清野耕一
◆画像拡大
▼ JUNさん

 プログラム露出(AE)つまりカメラ任せの露出で魚を撮影しますと‥。
 白い背景の上に黒い魚を置いて撮ると、露出がアンダーになる。暗く写るから
露出補正をプラスに設定して撮るべし。
 黒い背景の上に白い魚を置いて撮ると、露出がオーバーになる。明るく写るから
露出補正をマイナスに設定して撮るべし。
 というようなことは、写真の本や雑誌を読めば基本的な知識として書いてあった
りしますが、いざ、魚を釣りあげて、さぁ撮るぞ、急いで撮らなくちゃという場合
にはすっかりと忘れておりますね。私の場合ですが。
 そういう失敗例を2つ。(^^;

 この2つの画像ですけれども、後で画像処理を行って何とか救えないか? と
試みようとした場合、上の黒い魚(オハグロベラ)は大丈夫でした。暗い部分が
黒ツブレはしていなくて、階調を保っていたようです。下の白い魚(コトヒキ)は
ダメです。銀鱗に日光が反射して白飛びしている部分は画像処理でも救えません。

 デジタルカメラで魚を撮る場合、特に注意したいところが体表の反射ですね。
撮ったその場でモニターで再生して見ても小さな液晶では十分な確認ができず、
後でPCのモニターで再生して・・・失敗だったなぁ、ということがあります。
 私がよく釣る魚の中では、ギンガメアジなんていうのは銀銀のサカナの代表
みたいなもので、撮るのは難敵であります。夜のシーバスもストロボ光が反射
しやすいので難しいですね。

 露出を手動で制御できないフルオートのカメラを使う場合には、とりあえず
条件や構図を変えてたくさん撮ってみて、少々のアンダーは良しとするような
かんじでしょうか。

 で、撮ったその場でモニターでチェックできるのがデジタルカメラの良い所
でありますけれども、かと言って長い時間地面に置いて気に入った画像が撮れる
まで粘るということは、あまりよろしくはない。撮り終わったら逃がすというの
ならば、撮影中に死なせてしまうのは残念でありますし、持ち帰って食べると
いう場合でも撮影中に死んだ・・・というのは?
 この辺、中上級編には(^^;;、是非、小西さんからご教授いただきたいと希望
します。しばしば書かれていらっしゃることですが、水汲みバケツに海水を満た
してから釣る、というやつですね。バケツの海水は魚の生命のためだけでは
なくて、魚を洗ってドロを落とすのにも使えます。とか。(^^; そういった
精神面というか心得のようなものがあるといいな、と思います。

[266] Re2:「釣った魚の撮り方」のこと 
2002/2/27 (水) 16:32:13 takaxHomePage
露出は、いつも難しいですね。
出来るだけ、魚と同じような色の背景にすると露出は良くなりますが、
今度は目立たなくなったりして・・・・

私は、淡水魚で、小さいので、いつも写真撮影用の水槽を持って歩き、
釣った魚は、この中に入れて写真を撮っています。
ぜひ、海の魚も水の中での状態を撮ってみて下さい。
海の魚は大きいからちょっと水槽に入れるのは難しいですかね。

私は、大きな魚用には、50cmのアクリル水槽を持って歩いて
います。

[276] Re3:「釣った魚の撮り方」のこと 
2002/3/1 (金) 12:33:23 清野耕一
▼ takaxさん

 小さなヒラメを濡れた砂浜に置いて露出不足で撮影すると、背景に同化して
しまったり・・・した経験があります。

 釣り場に水槽持ち込みですか。50cmの水槽とは、かなりの重量になります
でしょう。
 釣魚写真なので、基本的には「陸上で」撮影したい気持ちがありまして、
釣った場所の「地面」だって情報なのだ、ということもあって、私は撮影(敷)板
もあまり使いません。
 けれども、釣り上げると陸上では鰭を閉じてしまったりして、それこそ
水に落ちた猫じゃないですけど(^^;、情けなーい姿に写ってしまう場合があり
ます。そういう魚には水槽を使うがいいかもしれませんね。夏場のタイドプール
には小さな水槽を持参してみます。
 水槽持っていったら、釣らなくても網ですくうのもOKだったりして?(^^;

[278] Re4:「釣った魚の撮り方」のこと 
2002/3/1 (金) 18:18:25 takaxHomePage
清野さん、レスありがとうございました。

>  釣り場に水槽持ち込みですか。50cmの水槽とは、かなりの重量になります
> でしょう。


50X20X10のアクリル水槽を特注しました。5mmのアクリルなので、重さは
大した事ないのですが、値段が重くて目の玉飛び出してしまいました。
もったいないので、あまり使用していません。というかいつも10cm以下の
魚ばかりなので。

>  けれども、釣り上げると陸上では鰭を閉じてしまったりして、

そうですね、ヒレを閉じたハゼ系の魚などは、丸太のようで、種類の鑑別
ができません。
図鑑のほとんどが、水の中でヒレを広げた写真を載せているので、こちらも
ヒレピンの写真を撮らないと、同定が難しくなってしまうんですよね。

 水槽で撮ると魚が弱らないので、じっくり撮影ができます。良い物が
撮れるまで沢山撮影するので、釣りの時間が減ってしまいます。

[271] 撮り方>海水のこと 
2002/2/28 (木) 06:38:04 小西英人
▼ 清野耕一さん

 ほんと、露出には苦労しますよね。

 ゆっくり撮影するのだったら、べつに、たくさん撮ったらいいのですが、魚が元気で鰭をたてながらも止まっている瞬間って、そんなに長くないから困りモンです。ちょっと、ぼくの撮影方法を書きかけたのですが、長くなったのと、やはり難しそうになっちゃったので、また、きちんと書きます。

 海水ですが「魔法の水」です。この水くみバケツを用意するようになってから、きちんと撮れるようになったようなものです。

 魚にじゃぶじゃぶ水を掛けて、元気にできるし、泥や砂や血を洗い流せるし、魚体の「ぬめり感」がでるし、フィルム交換のときなど、バケツに入れて泳がせられるし、とにかく「海水」がなければ「仕事」できません。いまは、水くみバケツは4つ用意しています。これにすべて水を張ってから釣りの用意をしていると、あいつ、あほちゃうかという眼で見られてしまいます。

 そのうえに、小魚釣ったり、うつぼ釣ったりして、大騒ぎして、とにかく一刻を争う撮影をしていたら、ほとんどあきれられていますね。

 だいたい、夜くらいのに、うつぼに海水をかけて、元気にして、ぬめぬめの滑る奴を撮影板の上に置いて、「つ」の字にして、鰭を拡げようしたりするから、うつぼに親指を噛み裂かれたりしてしまうのですが…。

 『釣魚図鑑』の後書きに「海水」のこと書いているので、転載しておきます。

                          英人

■『釣魚図鑑』小西英人編著・2000年・釣りサンデー■より
===========================================================

■二十世紀のおわりに…■

■釣り場に着いたら、まずやることってある。くせのようにやる「一発目の儀式」は人によっていろいろで、それによりベテランかビギナーか、深いか浅いか、釣るか釣らないか、ほんもんかにせもんか、すべてがわかるというくらい重要な釣り人の「儀式」であるといえる。
■水を汲む。
■いま、ぼくの儀式。水汲みバケツで海水を汲みあげてなみなみと湛えておくのだ。それも最低で三つのバケツに。一息ついて、おもむろに釣りの用意をはじめる。
■第一投で、何が釣れるかわからない。なにか「ええもん」が釣れてしまうかもしれない。ぼくのいう「ええもん」って、凄い「じゃこ」のことかもしれないよ。
            ■
■釣りサンデーの「魚類フォトライブラリー」に整理されている魚の写真は1000種、10万点を超えている。25年にわたる取材の中で、撮りだめてきた数百万点の魚の写真から徹底的に整理して、同定して、保管している。
■日本産魚類って何種くらいいるのだろう?
■『日本産魚類検索』中坊徹次編 東海大学出版会 初版補訂第2刷 1995年 は日本産魚類の全種が収録されて3608種になる。いま魚類の研究者たちがかかえている「課題」をすべてかたづけると、だいたい日本産の魚類は4000種くらいになるのではないかといわれている。
■釣りって凄いなと思う。
■淡水魚から海水魚。太平洋、東シナ海、日本海、オホーツク海。大回遊してくる魚から沿岸魚そして深海魚まで。メガマウスからリュウグウノツカイまで。なにからなにまですべていれて4000種なのに主要沿岸魚を対象にしている釣りで、その4分の1を釣りあげてしまう。
■口はばったい言い方になってしまうが、この「魚類フォトライブラリー」は釣りサンデーの財産ではなく釣り人みんな、いや日本人みんなの財産だと思っている。
■ぱっと釣ったとき、うちの写真部員、うちの編集部員が、ごめんなさいごめんなさいと言いながら、みなさんの大事な魚の複写を撮ったと思う。それの積み重ねが日本産全魚種の4分の1のライブラリーになった。
■ぼくはこつこつ整理して、この写真をすべて頭に入れた。どの種の写真がないか、少ないか、また決め手になる部分のアップが撮れているかいないか、すべてが頭に入っている。案外、いつでも釣れる、どうでもいいような小魚、「じゃこ」の写真がなかったりする。
■これらを釣ると竿を放りだし魚をバケツに泳がせて、すぐ撮影だ。バック板はいつも持ち歩いている。ぼくは魚の「複写撮影」を「瞬間芸」と呼ぶ。一瞬だけ魚は怒り一瞬だけ魚は輝く。その瞬間、命は輝き、すべての鰭をぴんと張る。眼は下を「ぐっ」と睨む。この輝く瞬間を記録したい。それを、釣り人のみなさんに、魚なんか臭くて汚いと思い始めた「新日本人」に伝えたい。水汲みバケツの海水を、じゃぶじゃぶ魚にかけ精魂を傾け撮影する。海水は「瞬間芸」に欠かせない「道具」だ。
            ■
■そうして、みんなで苦労して集めた1000種の中から本州で「フツー」に魚を釣っている釣り人が、釣る魚、釣り上げたいと願っている魚、なんじゃこりゃと思う魚、危ないから気をつけたい魚、小魚だけど名を知っておいて欲しい魚を選んだ。物心ついたら瀬戸内のほとりで釣り竿を持って立っていた男が選んだ92科277種が、この『釣魚図鑑』だ。1000の中から277、ちょっと残念に思うけれど、釣り人がまず、277種の魚を「抑えておく」というのは、ほんとうに重要なことだと思っている。
■海に立ち、海を五官で感じながら魚も五官で感じとり海の喜怒哀楽を知っているのは、いまの日本では漁師と釣り人しかいない。漁師は選ばれた人しかやれないけれど、釣り人は、ぼくのような「へぼ」でもやっていられる。その感じたことを伝えなければ、海は大変なことになるかもしれない。その危機感がこの図鑑を創った。
            ■
■よき編集者とは「一人目の読者」である。『棘鯛の系譜』を連載した『ちぬ倶楽部』安田明彦編集長、『ぎょぎょ事典』を連載している『磯釣りスペシャル』高崎冬樹編集長、『似たモン魚譜』を連載している『週刊釣りサンデー』平井忠司編集長、そして『似たモン魚譜』を連載せよとぼくに命じはった先代『週刊釣りサンデー』編集長で現在出版編集部の森下真一編集長。彼らに読んでもらいたいがため、ぼくは一所懸命に文章を書いた。また水辺を駆けずり愛情こめて魚を撮影してくれた釣りサンデーの写真部員、編集部員。その仲間に見てもらいたいがため、ぼくはこの図鑑を創った。ありがとう!
■なにも知らないぼくに、根気よく魚のことを教えてくれた荒賀忠一さん、望月賢二さん。突然の素人の問い合わせにていねいに応えてくれた研究者のみなさん、そして、ほんとうにすばらしい業績をすばらしい本に残してはる研究者のみなさん、ほんとうにありがとう!
■そして京都大学の中坊徹次さん。魚の「おもしろさ」「怖さ」を徹底的に教えてくれはった。ぼくは厭がられてもなんでも中坊さんの「押しかけ弟子」だと思っている。ぼくはいま小学一年生である。怖い怖い先生の宿題を、やっとやり終えたのだ。この「宿題」を持って、おそるおそる中坊研究室を訪ねなければならない。中坊さんに見せるまではゆっくり眠ることもできない。怖いもん。四十五歳のおっさんを小学校の「一年坊主」のように、はらはらどきどきさせる。純粋な心にさせる。そういう「魚たち」と巡り合って、そういう「師」と巡り会ったぼくは、ほんとうに幸せな男だと思っている。

[277] Re:撮り方>海水のこと 
2002/3/1 (金) 12:38:48 清野耕一
◆画像拡大
▼ 小西英人さん

 水汲みバケツ。私はほとんどの釣りがルアーでありまして、歩き回る釣り方
ですから、最初に水を汲んでおくということはなかなかできません。
 じっくり撮りたい時には、釣れてから(^^;、水を汲むことになります。
 ハオコゼを撮ろうと思いまして、釣ったハオコゼをバケツに入れて撮影に
都合の良い場所に移動してから取り出したら、釣り上げた直後のようなお怒りの
様子が静まってました。おとなしくなっちゃった...。

 干上がった磯で釣りをする場合には、水溜りという天然のバケツ? を利用
してます。
 添付画像は、水溜りから脱走のチャンスを窺うオハグロベラ...。

[272] 撮り方>弱った魚のこと… 
2002/2/28 (木) 10:01:31 小西英人
▼ 清野耕一さん

 そうそう撮影中に弱らせてしまった魚のことですね。

 まあ、大きな魚は、滅多にないから喜んで食べるから問題ないとして、食べられないような小魚の場合ですね。

 ぼくの場合、弱らなかったら逃がしますが、弱ってしまったら、ほとんど、京都大学総合博物館、つまり中坊徹次さんところに送っています。

 筋肉組織からDNAが直接解析できるようになったのは、ここ数年のことであり、いまはアルコールの組織標本からもDNA解析ができるようになりましたが、ほんと、ここまでやれるようになったのは、ここ1、2年のことなのです。

 そのために、東洋一の魚類標本収蔵量を誇る京都大学でも、DNA解析のできる組織標本もある魚類標本は、まだまだ少ないのです。こういう標本の場合、数個体や一個体でも、ほしい場合があるので、ぼく、まとめておいて京都大学に送るのです。

 いま、冷凍の宅急便があるので、ほんと便利です。多いときは釣り場から送ったりもします。少ないときは、家で冷凍して、まとめて送ります。

 また、たとえば、ウナギ目魚類なら、ウナギ目の権威、波戸岡さんところに一個体でも送ります。彼、ぼつぼつぼつぼつ集めているのです。このまえ、ドクウツボの若魚を送りましたが、波戸岡清峰さんの知る限り、若魚の標本は珍しく2個体めだと喜んではりました。それとタウエガジ科も彼の所に送っています。

 また、いま、生命の星・地球博物館の瀬能宏さんところが、大型魚類の標本を収集してはります。アカメ、ヒラスズキ、タイリクスズキ、スズキなどの大物が釣れたら、送ってといわれています。それ以外の物でも、大きければ大きいほどいいそうです。この辺は、高知の長野さんにもお願いしてあるのですが、長野さん、ぼくが頼んでから、まったく釣れていないようです。悪いことしたかな?

 また…。

 と、いろいろなところが、いろいろな標本をほしがっていますので、もし、無益に殺してもったいないなあと思うときや、大型でもてあますとき、またどうしても種を同定したいとき、これは新種に違いないと思うとき、この【さかなBBS】に書きこむか、ぼくあてにMAILをしてください。

 貴重な標本になったりします。

 ぼく、けっこう、すごい標本を入れているのです。発表できないのも、数種ありますけどね。

 釣り人という採集方法が、研究者には少ないので、けっこう「大穴」になったりするのです。

                          英人

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