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[2916] 図鑑>ハオコゼ>毒 
2002/10/5 (土) 22:32:08 Yamahiro
図鑑に「刺された人がいれば【さかなBBS】に、どれほど痛かったか、
きちんとレポートされたし。」とありましたので、レポートを・・・
投げ釣りをしていて小さい魚が釣れました。
わずか、10cm程度のガシラかと思って手に手繰り寄せると
チクッっと刺され、左手の薬指と小指から血がでました。
セビレの針に当たっただけで、傷は小さいのに血はボタボタと
コボレ落ちてきました。
数秒で「これは、おかしい!!」と思うような激痛が走り、
左手の指はしばらく動かす気にならず、釣りなど忘れて
座りこんでしまいました。ずっと左手を振っていました。
小指は、かすかに刺された程度でしたが、薬指はもう少しひどい
状態でした。それでも痛みは、2〜3時間続き、グーして違和感がなくなった
のは、8時間後くらいでした。しかし、今思えば指輪をしていた為、
毒があまり廻らずましな方かも知れません。
皆さんお気をつけて下さい。

[2917] Re:図鑑>キンチャクダイ! 
2002/10/5 (土) 23:03:19 西潟正人
◆画像拡大
▼ Yamahiroさん
おもしろい!(笑)。そのとおりです、何とも形容しがたいイライラした感じの痛みですよね。あんな小さな針に触れただけなのに、鮮血がほとばしるのも不思議です。
ところで、同じようなトコに棲むキンチャクダイです。「さかな大図鑑」では▲になってますが、旨い魚だよなぁ・・。紹介するのがもったいないくらい、美味です!エラぶたの一本の棘が特徴です。チョウチョウウオは★★★ですが、私はキンチャクダイに軍配を上げたい。

[2920] Re2:図鑑>キンチャクダイ! 
2002/10/5 (土) 23:19:21 小西英人
▼ 西潟正人さん

 キンチャクダイ、ハオコゼと同じとこにすんでいるとは思いませんが、駿河湾ではそうなのかもしれませんね。

 美味しいのですか!

 覚えておきます!            英人

[2921] Re3:図鑑>キンチャクダイ! 
2002/10/5 (土) 23:29:57 西潟正人
▼ 小西英人さん
> ▼ 西潟正人さん
>
>  キンチャクダイ、ハオコゼと同じとこにすんでいるとは思いませんが、駿河湾ではそうなのかもしれませんね。

>

そうですよね。でも同じ刺し網に掛かってますよ・・・。

[2919] Re:図鑑>ハオコゼ>毒 
2002/10/5 (土) 23:15:03 小西英人
▼ Yamahiroさん

 わざわざレポートありがとうございます。

 感激だなあ!

 そうですか、ハオコゼなど、大したことないのではと思っていましたけど、やはり大変なのですね。

                          英人

[2924] Re2:図鑑>ハオコゼ>毒 
2002/10/6 (日) 01:07:10 渡辺謙司
▼ 小西英人さん

ほんと大変ですよ!「ハオコゼは小粒でピリリと痛い」なんて可愛いもんじゃありません。  ぶっすり刺さったらズッキンズッキン6時間位は痛み、軽く刺さってもジンジンと2時間位は痛みます。

私の痛い経験順では、ミツバチ<小型のムカデ<アオイラガの幼虫<ギギ<ハオコゼ<歯の神経<キイロスズメバチです。

ハオコゼ対策として、「はずしっこ2」という黄色いピストル型の魚はずし器を使いだしてからは、一度もハオコゼに刺されていません。おすすめです!

[2926] Re3:図鑑>ハオコゼ>毒 
2002/10/6 (日) 03:55:21 KOUJI
▼ 渡辺謙司さん

 ハオコゼ対策と言う訳ではないですが、わたしは何時もメゴチバサミを携行してます。
 主に手を汚さないためですが。(^^;ゞポリポリ

 キイロスズメバチ、ぶち痛いですね・・・

[2927] Re3:図鑑>ハオコゼ>毒 
2002/10/6 (日) 06:35:54 小西英人
▼ 渡辺謙司さん

 ひやあ。よお痛いめをしてはるなあ!

 ぼく瀬戸内が釣りの原点ですから、それこそ鉤の数だけハオコゼがぶら下がるのを外せなければ釣りができませんでした。だから、刺されたことないけど、慣れっこになって、けっこうぞんざいに扱っていましたけど、一昨年はアミメウツボに親指を咬み裂かれたし、いろいろ痛いめをはじめていますから、注意することにしましょう。

 ありがとう。                  英人

ps
 『快投乱麻』でハオコゼのこと書いたのあるから、興味ある人は読んでね。

■快投乱麻
http://www.nifty.ne.jp/forum/ffish/hideto/ranma/03/03.htm

[2960] 魚あれこれ5>刺毒魚ってなんだ? 
2002/10/7 (月) 19:22:56 小西英人
 前に刺毒魚を転載していましたけど、これも過去logに潜りこんでしまったので、もいういちど転載しておきましょう。

                               英人

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 都会の海で子供たちと釣っていても、赤くてかわいいハオコゼや、黄色い筋が入って愛嬌のある…ゴンズイなどが釣れてくるよ。

 気をつけよう!

 ところで、刺毒っていったいなんなんだろう?

 今回の魚あれこれは刺毒がテーマ。      英人


■『釣魚図鑑』(小西英人編著・週刊釣りサンデー・2000年)より転載
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魚あれこれ
ぎょぎょ事典D

それは大先輩の怒りである! のかもしれない
刺毒魚■

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■海は危険に満ち満ちている。釣りとは危険な遊びなのである。「アウトドアスポーツ」「フィッシング」なんでもカタカナにしてしまったら明るく楽しいなんて思っている人は大きな間違い。自然とは「剣呑」なものであってすきあらば「あなた」を殺そうとするのである。
            ■
■魚たちも可愛くはない。すべて「剣呑」なのだ。
■古生代シルル紀後期、4億年あまりの大昔に硬骨魚類は出現している。原始哺乳類の出現は三畳紀後期、やっと2億年前で、ほそぼそ暮らしていたのが6400万年前に恐竜が絶滅し大きな顔ができた。「裸のサル」として放りだされたのは、どんなに古くみても1000万年前。魚類とは「鍛えられた」時間がまったく違うのである。そんな魚たち、ただおとなしく「裸のサル」には食べられないぞ。すきあらば、あなたを倒そうとする…。
            ■
■というわけで、刺毒の話をしよう。刺毒ってなあに?いうあなた。「棘があって刺されて毒が注入されて痛いよお」というのを「刺毒」と、ここでは考えよう。そんなので死ぬの?というあなた。死ぬこともある。
            ■
■オニダルマオコゼをご存じだろうか。日本では奄美大島以南にすみ、サンゴ礁や岩礁の浅いところに潜んでいる。魚というよりは石にしか見えない変な魚で、そのため釣り人よりも水遊びの人やダイバーが踏んで事故になることが多い。このオニダルマオコゼの毒は、いまのところ刺されて痛む毒としては最強のものであり死亡例もある。毒性を魚1尾で殺せる体重20gのマウスの匹数であらわすと、オニダルマオコゼは11800〜26000匹になる。ハナミノカサゴは650匹、キリンミノは280匹、オニオコゼは230匹。けたがふたつくらい違う。それほど強い毒なのだ。ヒトの毒に対する「感受性」がもしマウスと同じなら、オニダルマオコゼ1尾で、体重60sのヒトを4人殺せる。オニダルマオコゼの背鰭の毒棘は14本あるので3本の棘の毒が体内にはいると死ぬ可能性がある。
            ■
■魚の刺毒はタンパク質からできている。ただ非常に不安定で、すぐに毒性が消えてしまううえに魚1尾あたりの毒もごく微量であり、研究は非常に難しく詳しいことは分かっていない。タンパク質でできた毒が、「痛み」をもたらし、「致死性」と「溶血性」をもたらす。ヒトが刺毒で死ぬこともあるのは、その毒性によるもの、異種タンパク質によるアレルギー性ショック、それに痛みによるショックなどが複雑にからみあっている。
■オニダルマオコゼの毒は強力なので、よく研究されており、毒も精製され抗血清も開発されて、オーストラリアでは「ストーンフィッシュ・アンチヴェノム」という市販薬にもなっている。この抗血清、日本のオニオコゼやミノカサゴにも、ある程度効くことが確かめられている。でも刺されてオーストラリアに買いに行くわけにいかない。刺毒魚にやられたら効く薬は日本にはない。
            ■
■「あなた」を狙う24本の「毒棘」って、な〜んだ?
■アイゴね。これ磯師の通過儀礼。このアイゴがふつうに扱えるようになれば「男」なんだ。刺されて泣いてから「一人前」になるという説もある。ぼくは刺されていないから「一人前」になれていないのだろうか。アイゴの棘にはすべて毒があり、背鰭に13本、臀鰭に7本、腹鰭に2本(×2ね)の毒棘がある。ぼくは「一人前」ではないから知らないけれど「死ぬほど」痛いとか「泣くほど」痛いとか、オーバーな訴えを聞く。実際どうなんだろう。ただ未解明の複雑なタンパク毒であり、感受性はヒトにより違うから、刺されて痛みが激しかったり、浮腫や発赤のある場合は大事をとって医者に行くこと。
            ■
■我慢できない場合の一般的な対処法を書いておく。
■傷口をきれいに洗い、できるだけ熱いお湯に1時間から1時間半、痛みがとれるまでを目安につける。これは痛みをのぞくのと血管の収縮を防ぐ。痛みに気をとられ火傷しないように、つける前に刺されていない方の手をつけて熱さを確かめること。激痛がとれなければ病院で局所麻酔をしてもらう。棘が残っていないかレントゲン検査もしてもらう。破傷風などの注射もしてもらう。
            ■
■毒腺がある…といえば、棘の根本に毒液の「袋」でもあるのだろうと想像するが、オニダルマオコゼなどの特殊な例をのぞいて、刺毒魚の棘の構造はとても簡単なものだ。ふつう鋭い棘があり、棘には溝があって毒腺はその溝に沿ってある。表皮に覆われ、毒腺から体表に通じる開口部や導管はない。毒腺は、ただ「ある」のだ。
■それでは、なぜ、ヒトの体内に「注射」できるのだろう。刺毒魚の毒棘は「刺毒装置」と呼ばれるが、それは棘が他の動物に刺さり、その衝撃で表皮が破れると、毒腺も破れ、流出した毒が傷口から流入するのだ。
            ■
■魚にはぬるぬるがある。「粘液」である。表皮に粘液細胞という細胞があり、そこから分泌される。体表粘液は泳ぐときの水の抵抗を減らす(だから水着メーカーが魚のぬるを研究したりする)こともあるが、捕食者や微生物、寄生虫などから体を化学的に守る役目もある。魚の体表粘液にはレクチンと呼ばれるタンパク質が多く含まれており、これは微生物を凝集することになり、それにより生体の防御をしていると思われる。
■この生体防御を一歩進めたのが「毒」だ。ウナギ類はぬるぬるだが、この粘液1gで体重20gのマウスを2000〜8000匹も殺せる毒性があると最近になって分かった。
■ゴンズイの体表粘液にも毒があると分かってきた。ところがゴンズイの「刺毒装置」の毒腺は真皮の内側にあり、この毒腺を採取しようとすると体表粘液毒も混じって、どちらも免疫学的には似ており分離できない。
■1973年にオーストラリアのキャメロンとエンディーンは「魚類刺毒は体表粘液毒から進化した」という仮説をたてた。鰭の棘などが防衛のため発達し、そこに体表粘液毒が発達したのが「刺毒装置」なのかもしれない。
■毒が報告されていない魚でも鋭い棘で傷つけられてしまうと、ずきずき激しく痛むことがある。これらは体表粘液の「毒性」のためかもしれない。まだまだ隠された魚たちの「毒」はあるのだろうと思われる。
            ■
■魚を踏みつけてハリを外す癖のあるあなた、危ない。アカエイ、マダラエイ、ヒラタエイなどの棘は尾棘と呼ばれ尾に後ろ向きについている。これは両側が鋸の歯のようになっており、そこに毒腺がある。尾をムチのように振り回し、この大きな毒棘で傷つける。踏んづけてしまうと靴の上からでも足をざっくり切られる。この裂傷は、大怪我になることが多い。気をつけよう。
            ■
■エイ。アイゴ。ゴンズイ…。だいたい魚を踏みつけたりするのは失礼なんだ。地球の新参者の「裸のサル」としては、もっともっと謙虚にならなければね。

初出●『磯釣りスペシャル』2000年3月号

[2961] 画像>ハオコゼ>参考までに 
2002/10/7 (月) 19:49:14 小西英人
◆画像拡大
ハオコゼ■2002年3月8日、兵庫県淡路島、津名。

 ハオコゼ。見方によったら可愛いのですが…。

 眼のすぐ上から棘があり、鱗がほとんどないのが特徴だ。   英人

[2962] 画像>ハオコゼ>頭部です 
2002/10/7 (月) 19:50:16 小西英人
◆画像拡大
ハオコゼ■2002年3月8日、兵庫県淡路島、津名。

 やっぱり可愛いと思うのですが…。         英人

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