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[3152] キヌバリの2型について 
2002/10/21 (月) 11:33:22 山ア 正明
拝啓

「さかなBBS」初訪問の山崎です。よろしくお願いいたします。

94年(かなり前になりますが)、横黒帯7本のキヌバリが東伊豆で採
れ、2000年にも同じ型のごく小さいものが採れました。94年のものは
写真があります。
水中写真家の田口哲氏著、小学館の「日本の魚 海水編」(94年10刷
)に、キヌバリの2枚の写真があり、説明には「日本海型と太平洋型
があり、日本海型(黒帯7本)は、日本海側と宮城県以北の太平洋側
に分布、太平洋型(黒帯6本)は、千葉県以南に分布」とありました。
今でも「2つの型があって、分布域は重ならない」となっているなら
ば、太平洋側では、日本海型と太平洋型の分布が重なることになるの
で、新しいことに繋がる可能性もあると思い、今回、報告しました。

別件ですが、似たモン魚譜「サクラダイ」は、今までの知識(1属1
種と思っていた)を訂正してくれました(解説に属名はアメリカのジ
ョルダンらが、種小名はドイツのヒルゲンドルフが名づけたとあった
ので、「釣魚検索」を見直すとサクラダイの上に「イッテンサクラダ
イ」が載っていました)。
                             敬具

[3166] Re:キヌバリの2型について 
2002/10/21 (月) 20:14:16 小西英人
▼ 山ア 正明さん

 どうもどうも。そう硬くならずに、家でいるように話してくださいね。

 さて。キヌバリの太平洋型と日本海型ですが、これ、けっこう古くから有名で、そうされていますけれども、実際はどうなんでしょうね。また、いま研究している人がいるのかしら…。ぼく、ハゼ科は苦手で、ちょっと知りません。むかし、別種とする研究者もいたようですが…。

 ただ、ごく常識的に考えると、キヌバリの黒色横帯が、太平洋産は6本で、日本海産では7本、瀬戸内では両者の中間型の尾鰭基部の横帯が不完全なものがいるらしいです。それで、いわゆるメンデル遺伝集団であるのなら、同種と考えるのがふつうであり、完全に分かれるのではなくて、多少のブレがあるほうが自然ではあります。

 と、感想しか、いまのところ書けませんが、ちょっと気にしておいて、ゆっくりと調べてみます。とりあえず写真はきちんと保存しておかれるように…。

 週刊釣りサンデーに連載している『似たモン魚譜』を読んでくれているのですね。ありがとうございます。あれ、ぼくと、中坊さんと、あと数人くらいしか読者はいないのではないかと、心配しながら書いているのですけど、もうひとり読者がいて嬉しいです。

 サクラダイですが、属名は標準和名とまったく関係はありません。山アさんのおっしゃるように、日本産に限ればハタ科のサクラダイ属はサクラダイ1種だけです。世界に目をやれば、インド洋に1種と、中央太平洋に2種いて、サクラダイ属、Sacura は4種になります。1属1種といういいかたをすると科の中に1属しかないということになります。ハタ科は属が多くて日本産で23属、世界では約51属いるといわれています。

 イッテンサクラダイは、学名は Holanthias unimaculatus になり、和属名はバラハナダイ属になります。

                           英人

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