さかなBBSトップ
魚のことならおまかせ。WEBさかな図鑑
釣具の通販・Gear-Lab
HOME 似たもの検索  携帯版  | Gear-Lab

新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

WEB魚図鑑では、2013/7/25より新しいコミュニティをオープンしました。 「このお魚何?」というQ&A専用のページもあります。是非新しいコミュニティを使ってみてください。新コミュへの投稿はズカンドットコムへのアカウント登録が必要です。2013年1月以前にWEB魚図鑑へ投稿したことのある方はアカウントの引き継ぎを行うことができます。


[▲前のスレッド]

[491] この魚、何でしょう? 
2002/4/25 (木) 14:34:29 西潟正人
友人が釣ったものです。釣果から見るとオオメハタの外道だったようです。
体長は40センチ、尾びれは5センチです。特徴はハダカイワシに似ていますが、鼻先が丸く突出しています。
初めて参加しました。写真はどうやって入れるのなぁ・・。

写真、失敗しました。目が大きく澄み、ウロコはハダカイワシ状にはがれています。40センチですよ?よろしくお願いします。

[493] Re:この魚、何でしょう? 
2002/4/25 (木) 14:45:41 小西英人
▼ 西潟正人さん

 お久しぶりです。

 写真は、投稿フォームの本文の下の「参照」というところをおし、写真を選ぶと貼りこめますよ。写真をアップしてくださいね。

 なんだろ?

 ちょっと想像もできないな。      英人


[499] ギス>1科1属1種の深海魚です 
2002/4/25 (木) 21:49:13 小西英人
◆画像拡大
▼ 西潟正人さん

 mailで送っていただいた写真を貼付しておきますね。

 ぼくも画像は苦手で、うまく圧縮できているかどうか…。

 西潟さんの写真は、まだ大きすぎたようです。

 これはギス科ギス属ギスです。日本で1科1属1種、世界でも2種しかいません。背鰭が1基でとても基底の長いのが特徴ですが、写真からはわかりませんね。

                           英人

[501] Re:ギス>ありがとうございました! 
2002/4/26 (金) 01:34:58 西潟正人
▼なるほど、です!
「さかな大図鑑」では、ギスはアオギスとなっており「新さかな大図鑑」ではキス(シロギス)の親切な表示もありません。ギスは山渓の「日本の海水魚」で確認しました。なるほどです!今後とも、よろしくです。
写真の縮小も、勉強しますヨ!ありがとうございました。

[503] ギス>魚名のことなど… 
2002/4/26 (金) 06:33:29 小西英人
▼ 西潟正人さん

 はははは。地方名、通称名のこと、書かれてしまいましたね。

 『さかな大図鑑』のときは、できるだけ集めて書くように執筆者にお願いしたのですが、ぼくの思うほど、きれいになりませんでした。それで『新さかな大図鑑』でははずしました。

 つぎにやろうと思っている図鑑でも、外すつもりでいます。

 地方名が、どんどん廃れていて、ほんとうに正確な地方名を採集できたとしたら、そういう呼び名は、ほとんど知られていなくなっていること。

 似た種群の混称と、同じ種の中でも生息場所や大きさなどにより特化した名などの区別が難しいことと、それの採集が難しいこと。

 釣り人の使う名は、いわゆる伝統ある地方名というより、ほとんど俗称にちかく、それも名人がつけたから、かっこいいから、雑誌に書いているから、TVでいったからというようなものが多く、採集するのがあほらしいようなものが、ほとんどであるということ。

 釣り雑誌やTVの釣り番組の範囲が、その地方名の範囲になったりして、あまりにも人為的なブレが多いこと、たとえば北九州だけの地方名でも、九州ネットの釣り番組で連呼すると、その名は九州の地方名であると、まことしやかにいわれてしまう。

 流通名がかなりはいってきて、この流通名は、できるだけいい魚に見せようとするから、ややこしくなること。たとえば、養殖用の種苗生産業者が、タイリクスズキを、「ひらすずき」と名づけて、それの種苗生産に成功したと発表して、それをNHKが「ひらすずき」「ひらすずき」とニュースやら、ドキュメンタリーで連呼した。NHKに、その名では問題がありすぎますと申し入れたのですが、魚の呼び名を、誰がどういおうが、興味はございませんと、冷たいご返事でした。それなら、NHKは、標準和名のヒラスズキに間違わせようという業者の意図があるかもしれない名を意図的に流すのですがと聞いて、やっと重大性に気がついてくれて、なおしてはいただけましたが…。まあ、これなどは特殊ですけど、たとえば関西ではカサゴは「赤めばる」として流通しています。これなど、直しようもないくらいなじんでいます。輸入魚などは、もう、やりたいほうだいですしね。最近の「あやかり鯛」は、ほとんど流通名からきているでしょう。

 魚の地方名、俗称、流通名を使う人たちが、正確な標準和名を、ほとんど知らないこと。このために、その名は何を指すのか、その同定作業が、並大抵ではありません。

 まだまだありますが、以上のことから、地方名の採集は、なかなか大変で、魚類図鑑を創るのと、まったく同じくらいの労力、いや、もっとかかるかもしれません。それで、できあがるものは、便利なものにしようと思うと、かなり「あほらしい」ものになる可能性があるのです。

 それなら、澁澤敬三の労作『日本魚名集覧』などを見たらいいのだろうし、これらの労作を、検証なしに、いい加減に集めた(なんていったら、怒られるな。日本魚類学会編だもんな)三省堂の『日本魚名大辞典』でも見ておいてねと、そんな感じに、ぼくはなってしまうのです。

 釣り人は、すぐに、冷たい標準和名より、伝統のある地方名がいいといいますが、その実、その釣り人たちが、伝統ある地方名を駆逐しているのです。

 と、ぼやきつつ、なんとかしたいとは、いつも思っているのですが、この問題を、きれにに片づけようと思えば、まず、みんなが標準和名を知って、その魚を正確に知らなければ無理なのです。それから、その標準和名のものを、どう呼んできたのか検証しなければなりません。この「名を知る」という第一歩のために、とりあえず、正確な標準和名の魚類図鑑を創ることに全勢力を注ぎたい…という、堂々巡りに陥るのです。

 困っています。

 ギスは、ほとんど釣りでは釣れないでしょう。ソトイワシ(これも、この名前では絶対に釣り人に通用しない。ボーンフィッシュというと、かなりの釣り人が、ええええ、かっこええ、そんなのが日本にもいるの…と喜んでしまうでしょう。ゲーム系有名釣り師でも、ソトイワシ=ボーンフィッシュだと知っている人は、ほとんどいません。フロリダや、クリスマス島に行かなくても、沖縄でやれまっせ)に、とても近縁で、ソトイワシ科に含める研究者もいます。

 釣りでは珍しいけど、底延縄で漁獲され、練り製品の材料が主なようですが、流通することと、「にぎす=似鱚」とも呼ばれますから、標準和名のニギスとあわせて、キス釣り大好き人間が、なんとなく気にすることなどから、図鑑としては、ギス、ニギスなどは収録したいのですが、ぼくは、まだ写真を撮れていません。

 たまたまでしか釣れないでしょうね。      英人

[508] なるほど! 
2002/4/26 (金) 14:23:00 西潟正人
▼小西英人 様
毎回丁寧なご回答、ありがとうございます。
さかなBBSのバックナンバーから、BBSの趣旨なるものも拝見させて頂きました。
小西さんが、小西和人さんの息子さんであることも知りました。小西さん、すごいことなさってますね!私など、むりやり参加してるような感がありますが迅速かつ親切なご回答、光栄の至り!
仕事柄、毎日三浦半島の漁港めぐりです。港の床に落ちてる(捨てた)魚に興味をそそられることが多く、写真は千枚以上あるでしょうねぇ。ギスは、素早く名前の修正をしましたが、ネガプリント写真はもはや管理不可。
そうですかぁ、背鰭棘を数えられるように撮るんですか。手で広げるということですかねぇ、なんか自然じゃない気がしますけど。
懸案事項が実はあります。
筒イカ(ケンサキイカのたぐい)、アカイカ、ダルマイカ、マルイカ、メトイカ、フドゥイカ、メヒカリイカ・・・俗称も混じってると思いますが、漁師も混乱してるようです。イカはよくわからんなぁ。卵を持てばメスですが、卵と一緒にある白い精巣のようなものは何でしょう?専門書ではなく、釣りサンデー的な解説が欲しい今日このごろ。
魚名に関して、古い本ですが私は「魚名考」栄川省造著「全日本及び周辺地域における魚の地方名」高木正人著を愛用しています。ほとんど人生をなげうって研究される方って、今も昔もいるんですね。
写真取り込み、早くできるようにします。
今後とも、よろしく!です。

[510] Re:なるほど! 
2002/4/26 (金) 14:51:35 小西英人
▼ 西潟正人さん

 頭足類に関しては、ぼくも、ようわかりません。きのうかなTBSブリタニカから『イカ・タコガイドブック』というのが発売されまして、これ、なかなかいいですよ。まだ、ぱらぱらっと見ただけだけど。民生用としては、いまのところ、いちばんだと思います。

 これの編集者は、奥谷喬司大先生の門下生です。

 『新釈 魚名考』も『全日本及び周辺地域における魚の地方名』も、どちらも澁澤と同じくらい愛用しています。高木さんのは私家本だから、古本でも、なかなかでなくなりましたね。『新釈 魚名考』もないだろうなあ。

 『魚名考』は、出版したところが、ぼくの文章の師匠筋でして、いろいろ関係があったのです。榮川さんとも、いちど、お会いして話したことがあります。頑固な、変な爺さんでした。著述は、かなり危ないのですが、あの危なさが好きで、愛用しています。いいですよねえ。ただし、ぼく引用するときには全面的には信用せず、榮川さんによるとと出典を明示するようにしています。それだけ、オリジナリティが高いということなんでしょうけど。

                           英人

[▼次のスレッド]