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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

WEB魚図鑑では、2013/7/25より新しいコミュニティをオープンしました。 「このお魚何?」というQ&A専用のページもあります。是非新しいコミュニティを使ってみてください。新コミュへの投稿はズカンドットコムへのアカウント登録が必要です。2013年1月以前にWEB魚図鑑へ投稿したことのある方はアカウントの引き継ぎを行うことができます。


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[6001] 三国のクロソイ 
  【魚図鑑参照】
2003/4/21 (月) 22:15:24 あつしHomePage
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こんにちは、あつしです。

週末、輪島と三国でブリを釣るはずが暴風と大雨で、
かろうじて釣れたクロソイ40cmです。

[6002] 三国のクロソイの頭 
2003/4/21 (月) 22:16:41 あつしHomePage
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クロソイ40cmの頭部です。

[6003] 三国のクロソイ2 
  【魚図鑑参照】
2003/4/21 (月) 22:18:27 あつし
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同行者が同時に釣ったクロソイ45cmです。
水深は70m。

[6007] クロソイ2>OKです 
2003/4/21 (月) 22:48:37 小西英人HomePage
▼ あつしさん

 クロソイでOKです。             英人

[6006] クロソイ>OKです 
2003/4/21 (月) 22:47:44 小西英人HomePage
▼ あつしさん

 フサカサゴ科メバル属、クロソイ、Sebastes schlegelii Hilgendorf,1880 でOKです。

 ええやん。クロソイ釣れたら…。         英人

[6021] 図鑑>クロソイ>登録しました 
2003/4/22 (火) 23:38:05 小西英人HomePage
▼ あつしさん

 クロソイの図鑑へのアップ、ありがとうございました。登録しておきました。

                       英人

[6028] 怪投乱麻>そい>ってなんなんだ!? 
2003/4/23 (水) 10:02:44 小西英人
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■わたしゃ真なのか?贋なのか?
クロソイが黙して語る進化の謎■

 そいのことなど、ちょこっと怪投乱麻で書いたので、転載しておきますね。フサカサゴ科は、大変だけど、いろいろ面白いから好きだな。

                              英人


■怪投乱麻Vol.93■週刊釣りサンデー2003年5月4/11日号より転載
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正真正銘。これぞ真ぞいって何だ


魚類学
足元に大いなる謎が泳いでいるの巻


■瀬戸内で育った。だからなのかもしれない根魚が好きだ。
       ■
■根魚と書くと「ねうお」なのか「ねざかな」なのか、よく聞かれる。辞書で見ると、どちらも見出し語になっているが「ねうお」がメインのことが多い。「うお」は七二〇年成立の『日本書紀』から「さかな」は七一七〜七二四年頃に成立した『常陸国風土記』から見える。どちらも奈良時代。日本人の意識の奥底から、大和言葉の、うおとさかなはあった。いまさら漢字読みはどちらでもいい。けれど「ねざかな」が好きだから根魚と書いたら根魚と読んでね。
■根魚といわれて、どの魚を想像するのかは、その人の釣り、人生にかかわってくる。魚に貴賤などないが、釣り人の可愛らしい権威づけからいえばクエ、イシダイを筆頭にして、すそはカサゴだろうか。瀬戸内で根魚といえば、馴染みはカサゴ、ちょっと偉いのにメバル、アイナメだろうか。ぼくは少年時代に船頭が海上でこしらえてくれたカサゴの味噌汁の美味を忘れていないし、初めて大きな釣り大会で優勝させてくれたアイナメの引きも大好きだが、ここはフサカサゴ科のメバル属のことなど、つらつら書いてみよう。
■メバルの仲間ってそんなにいただろうか。それが多い。日本産フサカサゴ科メバル属は32種いる。そういってもぴんと来ないだろう、全種を並べよう。
       ■
★アラメヌケ
★アコウダイ
★アラスカメヌケ
●ウケグチメバル
●ハツメ
★ヒレグロメヌケ
★バラメヌケ
★サンコウメヌケ
★オオサガ
●クロメヌケ
●ナガメバル
●ヤナギメバル
●ガヤモドキ
●アカガヤ
●ヤナギノマイ
●エゾメバル
●トゴットメバル
●ウスメバル
●メバル
■クロソイ
■タケノコメバル
■コウライキツネメバル
■キツネメバル
■タヌキメバル
■ゴマソイ
■シマゾイ
■コウライヨロイメバル
■ヨロイメバル
■ムラソイ
■ホシナシムラソイ
■オウゴンムラソイ
■アカブチムラソイ
       ■
■『日本産魚類検索・第2版』(中坊徹次編・二〇〇〇年・東海大学出版会)から引っぱりだした。いろいろ話はあるが大雑把にいう。釣り人の目から見て●印はメバルの仲間、★印はメヌケの仲間、■印はソイの仲間に見えるだろう。メヌケとは、赤い大型のメバル属で深海に多く釣り上げたとき眼が抜けるから、こう呼ばれる。この話もいろいろあるが、いまは置く。いまはメバルとソイを話そう。
       ■
■間違いない。正真正銘これは「そい」だといわれることがある。「真ぞい」だとも。ぼくは困る。なにが「真」なんだ。だいたいソイってなんなんだ。
■辞書によると、そいはメバルの異名とされる。メバルは我が国の鎖国が完成された一六三九年の『仮名草紙』に名が見え、徳川吉宗の時代、一七一五年の『大和本草』に「目ばる、目大なる故名づく。黒赤二色あり」とあるそうだ。C型とA型を知っていたのか。アメリカ建国の前年一七七五年の『物類呼称』に「目張、めばる。陸奥仙台にて、そいと云」とあるらしい。一説によると磯魚(いそいお)をコギャル風にちぢめた仙台方言が「そい」の語源らしい。
■風雲急を告げはじめる幕末、アメリカの魚類学者ギルは、太平洋産メバル系魚類を研究し、一八六一年にはメバル属、一八六二年にはソイ属をたてた。
■このメバル属は@両眼の間隔は比較的広く突出するか平坦かわずかにへこみ、A下顎は上顎より著しく前方に突出し、B頭蓋骨の棘や隆起線は発達が悪いか、まったく発達していなく、C胸鰭下部軟条は細いなどという特徴があり、ソイ属は、@両眼の間隔は狭くへこんで、A両顎は、同じ長さか下顎が短く、B頭蓋骨の棘や隆起線は強く立って、C胸鰭下部軟条は著しく肥厚するなどの特徴があると、京都大学の松原喜代松博士は書いている。しかし、両方の特徴をもつものをあげて批判し、太平洋に暗雲が満ちた一九四三年現在のメバル属に統合した。
■この、江戸時代に分けられた旧ソイ属が、釣り人にとって、そいと感じられる魚だろう。真ぞいの定義は、その釣り人の生い立ち、人生によって変わるだろうが、瀬戸内ならクロソイを指し、北日本や日本海なら、キツネメバルやタヌキメバルを指すと思う。反対にいうと、瀬戸内の釣り人だと、クロソイ以外のソイっているのだろうかと、不思議に思う釣り人が多いだろう。いるのである。それもたくさん、それもそら、足元に。
       ■
■ほご、ががね、がしらって、知ってるね。カサゴの関西地方の地方名だ。どうも、クロソイ以外のソイ類は、フサカサゴ科のカサゴ属になる、このカサゴの変な奴だと思われているふしがある。ムラソイ類、ヨロイメバル、タケノコメバルなど、足元の岩に隠れて、餌を待っている。瀬戸内にはわりと多い。
■メバルの3型の分析に成功した、京都大学大学院農学研究科の甲斐嘉晃さんたちは、いま、フサカサゴ科すべての分類学的再検討の研究もはじめている。フサカサゴ科は江戸時代に記載され京都大学の松原喜代松博士によって整理されて以後、あまり大きな整理はされていない。ムラソイは4亜種に松原さんが分けたまま、キツネメバル、タヌキメバル、コウライキツネメバルの決着もついていない。
■松原博士の後輩たちが、いろいろな論争に区切りをつけようとしている。【さかなBBS】に、その話を書いて、標本を集めたら、第一陣でムラソイや、ヨロイメバルに混じって、アカブチムラソイと、コウライヨロイメバルも送られてきた。どちらも珍しいと思われるが、広島県の倉橋島にいたのである。
       ■
■瀬戸内の根魚が好きだ。しかし、これほど多様な種が、これほど足元に潜んでいると思わなかった。われわれの足元には大いなる謎が泳ぎ、進化を人知れず教えてくれている。その謎を追う若き研究者がいる。われわれも見つめてみたい。謎を。


■メバル、またムラソイなどフサカサゴ科の魚を研究のために送ってください。
■クール宅急便、冷凍、着払い。採集日時、釣り場など書いたメモをいれてください。
■標本送付先

 〒606-8501京都市左京区吉田本町
京都大学総合博物館 Tel:075-753-7731  中坊徹次気付甲斐嘉晃あて

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