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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[▲前のスレッド]

[7034] エツ 
  【魚図鑑参照】
2003/6/23 (月) 19:11:40 魚屋HomePage
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柳川市の魚屋さんから今が旬の「エツ」を仕入れました。
受精卵の放流はされているとはいえ、絶滅危惧種U類と言われているわりには簡単に取り寄せできて、一尾300円とはいい意味で期待はずれでした。

ところで、魚類検索では臀鰭と尾鰭が連続するとなっていますが、そのように見えません。何故でしょうか?

[7035] Re:エツ 
  【魚図鑑参照】
2003/6/23 (月) 19:12:39 魚屋HomePage
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尾鰭のアップです。

[7036] エツ>なぜでしょうね 
2003/6/23 (月) 20:10:49 小西英人HomePage
▼ 魚屋さん

 たしかに分離しているように見えますねえ。

 なぜでしょう? わかりません。ぼくは、エツは1度しか見ていませんから…。

 あすにでも、ぼくの手元の写真を見てみます。

 ただ、形質のぶれというのは、けっこうあるものではあります。

                            英人

[7037] 図鑑>エツ>登録しました 
2003/6/23 (月) 20:33:48 小西英人HomePage
▼ 魚屋さん

 エツの図鑑へのアップ、ありがとうございます。登録しておきました。

 尾鰭のアップも、よろしかったら、図鑑にアップしてくださいね。

 機会があれば青沼さんに聞いてみます。         英人

[7048] Re:図鑑>エツ>登録しました 
2003/6/24 (火) 11:02:23 魚屋HomePage
▼ 小西英人さん

もし今回のは「形質のぶれ」でしたら、尾鰭のアップ写真の図鑑投稿は
もう少し待ったほうがよいかと思いますが、どうでしょう。

[7051] Re2:図鑑>エツ>登録しました 
2003/6/24 (火) 19:24:31 小西英人HomePage
▼ 魚屋さん

 ぶれだったら、そのように、あとで注記を入れますし、気にしないでアップしていただけたらいいと思います。

                        英人

[7056] エツ>参考>中国廈門産です 
2003/6/25 (水) 10:36:33 小西英人HomePage
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エツ■1993年11月1日 中国・廈門(アモイ)

 ホワイトヘッドによると、これはエツになり、長崎大学の田北によると、これはエツではない。

 参考として入れておきます。尾鰭と臀鰭の形状は、残念ながらわかりません。

                             英人

[7057] エツ>参考>中国廈門産>頭部 
2003/6/25 (水) 10:39:36 小西英人HomePage
◆画像拡大
エツ■1993年11月1日 中国・廈門(アモイ)

 頭部のアップもいれておきます。

 変な形の上顎と、腹縁の稜鱗がわかるでしょう。    英人

[7058] Re:エツ>参考>中国廈門産>頭部 
2003/6/25 (水) 14:49:39 魚屋HomePage
▼ 小西英人さん

眼の輝きが全然違うし、大きく見えますね。
オキアミなどの動物性プランクトンを食べるらしいのですが、釣ったとすれば餌は何だったのでしょうか?

[7059] Re2:エツ>参考>中国廈門産>頭部 
2003/6/25 (水) 14:55:23 小西英人HomePage
▼ 魚屋さん

 これ、ぼく廈門の川の河口に取材に行き、カメラを持って、うろうろしていたら、一緒に行った日本人の誰かが釣って、なんやなんやと大騒ぎしていたので、すぐに撮影しました。

 どういう釣り方か、そんなんで、覚えていないんです。ごめんね。

 コダックのPKRで撮ったのですが、10年ほどたって、ちょっと青みがきつくなっているようです。ふつうPKRは退色すると赤っぽくなるのですが…。どちらにしろ、これほど青い感じではありませんでした。どちらかといえば緑っぽいのです。

 カラーの補正をしようかと思いましたが、ぼく、そっちの方は、まったくわからないのでやめました。やや青みを割引してみてください。

                           英人
ps
 プランクトン食性といっても、けっこう、いろいろなもの食べてくることはあります。エツでは知りませんけど。

[7060] Re3:エツ>参考>中国廈門産>頭部>補正 
2003/6/25 (水) 20:38:06 iwachanHomePage
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▼ 小西英人さん
>カラーの補正をしようかと思いましたが、ぼく、そっちの方は、まったくわからないのでやめました。
>やや青みを割引してみてください。


こんな感じでしょうか?
実物を見たことないので、どれくらいウロコの青味を抜いたらいいか迷ったんですが。

                       iwachan@群馬
                       keep clean our field.

[7061] Re4:エツ>参考>中国廈門産>頭部>補正 
2003/6/25 (水) 20:50:51 小西英人HomePage
▼ iwachanさん

 ちょっと取りすぎちゃったかなという感じです。

 でも、ぼくも、大昔に撮った魚なので、本当のところは忘れています。

 きれいな緑色だったのを覚えていますが、記憶色という奴かもしれません。

                         英人
ps
 PKRは外光式だから、退色に強いと思っていたのですが、案外、EPRなどの、エクタ系の内光式の方が強いですね。

[7062] Re5:エツ>参考>中国廈門産>頭部>補正 
2003/6/26 (木) 11:53:33 iwachanHomePage
▼ 小西英人さん
>  きれいな緑色だったのを覚えていますが、記憶色という奴かもしれません。

こんな感じでしょうか。
少しウロコの青味を緑に転ばせてみました。
かなり補正量が大きくなってきているので、階調がつながらなくなって不自然さがでてしまいました。
もっと時間をかけて馴染ませれば、もう少し気にならなく出来ると思いますが。
前回のような彩度を抑えた補正の仕方ならあまり気にならないのですけどね。


>  PKRは外光式だから、退色に強いと思っていたのですが、案外、EPRなどの、エクタ系の内光式の方が強いですね。

色素単体の褪色では、外式の方が有利なんでしょうが、なにぶん設計が古いですから乳剤全体で見たときには劣化しやすいのでしょうね。

                       iwachan@群馬
                       keep clean our field.

[7064] Re6:エツ>参考>中国廈門産>頭部>補正 
2003/6/26 (木) 12:08:07 小西英人HomePage
▼ iwachanさん

 画像はいっていないよ。

 そうそう。久しぶりに、こんなこと書いた退役カメラマンだから、用語、間違えた。外式、内式でした。簡単にいえば、カラーフィルムで、現像のときに色をつけるのが外式、発色剤を仕込んでいて、現像してそのまま発色させるのが内式、いまクダクローム系以外では、外式はないのではないかな。

 このごろ、うちの事務所も、便利だから、プロビアだか、なんだか、フジのんを使っているけどね。はじめ、これの、ちゃらちゃらした発色が嫌いだったけど、慣らされちゃった。

 ポジを目で見たカラーのぶれよりも、スキャナーで読み込んだ方が、色のずれがきつくなるようですね。

                            英人
ps
 昔のK2や、KRは、ベースがピンクがかっていて、退色すると、赤っぽくなったように思いましたが、PKRからは青っぽくなるようです。なんか変えたのかな?

[7071] Re7:エツ>参考>中国廈門産>頭部>補正 
2003/6/26 (木) 12:31:43 iwachanHomePage
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▼ 小西英人さん
どうも最近ADSLが不安定で、テキストだけ上がった処でダウンしちゃったようですね。
もう一度上げます。


>  ポジを目で見たカラーのぶれよりも、スキャナーで読み込んだ方が、色のずれがきつくなるようですね。

そうですね。
かくも便利な・・・かくもいい加減な人の目と言ったところでしょうか。
スキャナにかけるときに、大雑把でいいので補正しておくと、あとの補正が楽になりますし、補正量が増えても階調が破綻しづらくなります。


>  昔のK2や、KRは、ベースがピンクがかっていて、退色すると、赤っぽくなったように思いましたが、PKRからは青っぽくなるようです。なんか変えたのかな?

コダクローム系はもともと殆ど使わなかったので、あまり自信がないのですが、KRとPKRでは、乳剤自体の設計は変わらなかったと思います。
保存環境・・・たとえば湿度とかの違いで褪色が違ったりするのではないでしょうか?

                       iwachan@群馬
                       keep clean our field.

[7073] エツ>参考>青色ってなあに? 
2003/6/26 (木) 12:49:03 小西英人HomePage
▼ iwachanさん

 ほんと、いろいろ変えられるものなんですね。

 ところで、魚の色素に青色って基本的にないって知っていました?

 近年になって、一部の魚に青色色素が見つかったのですが、ほとんどの魚は青色の色素を持っていません。

 魚の色素は、黒色素胞、赤色素胞・黄色素胞(この2色は区別しない研究者もいる。反射光のスペクトルの違いだけですから)、青色素胞(1985年に発見されましたが、色素の同定はまだで、謎が多い)、白色素胞(これも、自然界では少なく、謎が多い)、虹色素胞だけです。

 あのカレイ目魚類の「黒化」「白化」のときに、魚の体表の色素について書こうと思っていたのですけど、ちょっと、ばたばたしていたのと、話がややこしいから、書きそびれていました。

 それなら、青い魚は、いったいどうしてくれるんやと、怒る人がでてきそうですね。

 青い色は、虹色素胞に含まれる、グアニンの板状結晶が重なってできていて、これの反射光の薄膜干渉現象で、銀白色になったり、青色になったりします。

 たぶん、エツの青色も干渉現象なのでしょう。

 それで、太陽光線によっても、カメラのレンズによっても、ころころ、色の変わる可能性があったのだと思います。

                           英人

[7132] エツ>臀鰭と尾鰭 
2003/7/1 (火) 15:16:43 小西英人HomePage
▼ 魚屋さん

 ちょっと、時間がかかっていますけど、研究者とやりとりをしています。

 もうちょっと、待っててね。           英人

[7133] Re:エツ>臀鰭と尾鰭 
2003/7/1 (火) 17:07:20 魚屋HomePage
▼ 小西英人さん

ありがとうございます。
自分でもこの件は忘れかけていたくらいなのに・・・
魚に真剣に取組む小西さんはすばらしい。

[7155] エツ>臀鰭と尾鰭>連続か不連続か 
2003/7/4 (金) 09:16:16 小西英人HomePage
▼ 魚屋さん

 青沼佳方さんから、「臀鰭最後軟条が尾鰭と連結」するのがエツ属の特徴で、欠損もしくは個体変異ではないでしょうかとの回答があって、そのあと、また質問を、させてもらっているのですが、ちょっと返事がないようなので、とりあえず簡単にまとめさせていただきます。

 エツは学名でいうと

Coilia nasus Temminck et Schlegel,1846

 になります。シーボルトコレクションをオランダのライデン博物館の初代館長テミンクと2代目の館長シュレーゲルが『ファウナ・ヤポニカ』に記載したのです。


 日本動物誌 Fauna Japonica ですね。

 これ、京都大学電子図書館に収蔵されています。

■京都大学所蔵 『Fauna Japonica. Pisces』からエツのページ
http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/b02/image/01/b02s0456.html

 これを見ていただいたらわかるように、エツの原記載の図版は、臀鰭と尾鰭は段差があるものの、はっきりと連続しています。

 松原喜代松の『魚類の形態と検索』(石崎書店・1955年)では、エツ属の検索キーとして、「臀鰭基底は甚だ長く、尾鰭と連続し」と書かれています。

 中村守純の『原色淡水魚類検索図鑑』(北隆館・1963年)では、エツ(マエツ)の写真があって、これは連続しているように見えます。また記載には「臀鰭基底は甚だ長く、尾鰭と連続する」と書かれています。

 あまり信用していませんが、阿部宗明監修の『原色魚類大圖鑑』では、中国、韓国に分布するのを、チョウセンエツとマエツとして、図版の臀鰭と尾鰭は連続し、記載にも、その旨が書かれています。有明海のエツは、臀鰭と尾鰭が離れている図版を載せて、記載ではふれていません。

 益田一他編の『日本産魚類大図鑑』(東海大学出版会・1984年)では、上野輝彌が「臀鰭基底は極めて長い」と書いていて、写真は連続していないように見えます。

 中坊徹次編の『日本産魚類検索 第二版』(東海大学出版会・2000年)では青沼佳方が、エツの見分けの一番目のキーに「臀鰭と尾鰭は連続し」と書いています。

 こんなに簡単なことが、はっきりしないで口惜しいのですが、なにせ、はっきりしません。中国産、韓国産、日本産のエツ属の整理とともに、この辺の外部形態もまとめてやらなければならないのでしょう。

 内外の、いろいろな図鑑を見て思うのは、日本産のエツは、連続したり、不連続になったりの変異があるのではないかなと、これは、まったくの個人的な感想ですが、そう思います。

 残念ながら、ぼく有明海のエツを見たことないし、撮影もしたことありません。

 どなたか筑後川沿いに住んでいる方で、魚屋さんで、エツをたくさん見られる人は、とにかく臀鰭と尾鰭が連続しているのか、連続していないのか、それとも両方混じっているのか、見てくださると、ほんとうに嬉しいです。

 ぼくの手元に、いろいろな論文類がそろっていれば、きちんとした図を見られるのですが、さすがに論文類はありません。

 ごめんね。魚屋さん。中途半端な報告で…。       英人

[7158] Re:エツ>臀鰭と尾鰭>連続か不連続か 
2003/7/4 (金) 12:21:08 魚屋HomePage
▼ 小西英人さん

臀鰭と尾鰭が連続する記載が多いようですが、連続していない図版もあるのが少しひっかかりますね。
後で食べようと思って冷凍保存していたものが3尾ありますので、京大へ送ります。
標本用として丁寧に冷凍はしていませんが、お役に立てればと思います。
ついでに「デンベエシタビラメ」・「ワラスボ」と上越で採れた「シマウシノシタ」・「スミツキアカタチ」も送っちゃいましょう。

>  ごめんね。魚屋さん。中途半端な報告で…。

とんでもございません。ここまで詳しい説明をして頂いて恐縮しています。

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