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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[12634] 紅海のコガネアジ? 
2004/8/7 (土) 23:19:09 紅海の釣り三平
◆画像拡大
小西様 これかなり前に釣り上げたコガネアジですが、コガネアジであっていますよね?紅海にはコガネアジに似た魚がもう一種いるようで。図鑑の方にコガネアジが掲載されていないようですので、次回釣れたら個体だけを写真に撮って投稿させて頂きます。紅海の釣吉三平

[12635] 紅海>コガネアジ>だと思います 
2004/8/7 (土) 23:36:52 小西英人HomePage
▼ 紅海の釣り三平さん

 ちょっと写真では、橙色小斑点がはっきりしないのですが、橙色斑の薄い個体なのかな、上顎の感じとか、鰭、全体の感じでいえば、たしかにコガネアジのようですね。

 これ、熱帯性で、日本では沖縄に分布します。

 ぜひ、釣って、登録して下さい!           英人

[12644] Re:紅海>コガネアジ>だと思います 
2004/8/8 (日) 01:16:40 紅海の釣吉三平
コガネアジは日本では沖縄にしか生息しないのですか?最近は小さいコガネアジしか釣れないのですが、釣れたら図鑑登録しますね。ちなみに写真のは46cmでした。コガネアジは潜っていると本当に金色の個体も泳いでいます。同じ魚だとは思えませんよね。紅海の釣吉三平

[12656] 紅海>フォッスコールのことなど 
2004/8/8 (日) 10:31:26 小西英人HomePage
▼ 紅海の釣り三平さん

 いつも紅海の情報をありがとうございます。

 暑苦しい大阪のPCの前に座りながら、紅海に思いを馳せています。いいですねえ!

 また、いろいろ書いてください。

▼ みなさん

 ちょっと、脱線話です。

 紅海といえばフォルスコル、西村三郎の『リンネとその使徒たち』の呼び方にならえば、ペール・フォッスコールを思いだします。

 幸福のアラビアと呼ばれたイエメンで、ひとりの若い博物学者、スウェーデン国籍のフォッシュスコールが死んでいます。

 彼は、学名の始まりになったリンネの、いわゆる「使徒たち」のひとりで、1761年にデンマーク王によって編成されたアラビア調査探検隊に加わり、世界ではじめて紅海の学術的な魚類調査を行っています。調査中の1763年にイエメンでマラリアによって31歳という若さで客死したのです。この探検隊の隊員で、無事に帰国できたのはひとりだけという、悲劇の探検隊でもあったのです。

 フォッスコールが、命がけで集めて、コペンハーゲンに送った多数の標本類は、何年も、諸国をたらい回しにされ、ほとんどが腐ったり、遺棄されたりして、散逸してしまいました。

 かろうじて乾燥標本、魚の皮を剥いで紙にはさんで乾燥させたものだけが、コペンハーゲン大学動物学博物館に99点残されています。フォッスコールの標本は、こういう状態ですので、研究者たちは、「フォッスコールの魚類学押し葉標本」と呼んでいます。

 このうちの、じつに58種が、フォッスコールが記載した新種になります。

 旅の途中で死んだのに…、なぜ記載できるの…。

 という疑問があるでしょうね。彼のフィールドノートなどを、ただひとり生き残った、ニーブールがまとめて魚類学系は1775年に『諸動物の記載』というタイトルで出版したのです。この本、正式名称を書いておきましょう。

 『コペンハーゲンの教授ぺーテル・フォッスコールによって東方へに旅行中に観察された哺乳類、鳥類、両生類、魚類、昆虫類および下等動物の記載。著者の没後、カールステン・ニーブールによって編纂さる。付録として、カイロの薬用草本と紅海沿岸の地図を付す』

 なんですって。

 Forsskal,1775 という著者と出版年は、この書物を指します。この書物によって新種記載されたのですね。そうそう彼の名前の a は、上に 。がつきます。

 インド・太平洋域という、魚類の分布は多いのです。この分布で紅海が含まれる魚は、けっこうフォッスコールが記載しています。

 日本産魚類で、フォッスコールが記載して、いまも有効な名前は、62種あります。

 詳しいことは書かないけど、興味があれば、朝日選書の『リンネとその使徒たち』(西村三郎著・1997年)を読んでみてくださいね。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022596880/qid=1091927826/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/249-8594092-8744359

 ここでは、学名の中に Forsskal,1775 というのを見つけたら紅海と、そこで客死した若い博物学者を思いだしてください。

                     英人

ps

 最後にフォッスコール記載で、いまでも有効な学名をもつ日本産魚を、一覧して、彼に敬意を表しておきます。

トンガリサカタザメ科 トンガリサカタザメ
アカエイ科 ヒョウモンオトメエイ
アカエイ科 ツカエイ
ソトイワシ科 マルクチソトイワシ
ハモ科 ハモ
カタクチイワシ科 オオイワシ
オキイワシ科 オキイワシ
サバヒー科 サバヒー
イットウダイ科 トガリエビス
イットウダイ科 アヤメエビス
イットウダイ科 ウケグチイットウダイ
イットウダイ科 ヨゴレマツカサ
ボラ科 フウライボラ
ボラ科 タイワンメナダ
サヨリ科 ホシザヨリ
ハタ科 バラハタ
ハタ科 クロハタ
ハタ科 ユカタハタ
ハタ科 オオモンハタ
ハタ科 アカハタ
ハタ科 アカマダラハタ
ハタ科 ヒトミハタ
キントキダイ科 ホウセキキントキ
アジ科 イケカツオ
アジ科 クロボシヒラアジ
アジ科 ロウニンアジ
アジ科 コガネシマアジ
アジ科 コガネアジ
アジ科 クロヒラアジ
アジ科 ホシカイワリ
ヒイラギ科 セイタカヒイラギ
フエダイ科 マダラタルミ
フエダイ科 ヨスジフエダイ
フエダイ科 ゴマフエダイ
フエダイ科 ニセクロホシフエダイ
フエダイ科 ヒメフエダイ
フエダイ科 バラフエダイ
クロサギ科 ミナミクロサギ
イサキ科 ホシミゾイサキ
イサキ科 エリアカコショウダイ
タイ科 ヘダイ
タイ科 ナンヨウチヌ
フエフキダイ科 ヨコシマクロダイ
フエフキダイ科 マトフエフキ
フエフキダイ科 ハマフエフキ
フエフキダイ科 タテシマフエフキ
キス科 モトギス
ヒメジ科 ミナミヒメジ
チョウチョウウオ科 トゲチョウチョウウオ
スズメダイ科 シマスズメダイ
シマイサキ科 コトヒキ
イスズミ科 テンジクイサキ
ベラ科 カマスベラ
ベラ科 キヌベラ
ブダイ科 オウムブダイ
ブダイ科 ハゲブダイ
ブダイ科 ヒブダイ
ブダイ科 ブチブダイ
マンジュウダイ科 ナンヨウツバメウオ
マンジュウダイ科 ツバメウオ
ニザダイ科 テングハギ
ニザダイ科 ナガニザ

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