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| ▼ みなさん
地方名、別名、英名、漢字名のまとめ、またやりましょう。
今回はサバ科 Scombridae でいきます。
ぼくの経験と文献から独断と偏見でやります。意見や注文をお願いします。
日本産サバ科、何種あると思います?
1)グルクマ Rastrelliger kanagurta (Cuvier,1817)
2)マサバ Scomber japonicus Houttuyn,1782
3)ゴマサバ Scomber australasicus Cuvier,1831
4)ヒラソウダ Auxis thazard (Lacepede,1800)
5)マルソウダ Auxis rochei (Risso,1810)
6)ニジョウサバ Grammatorcynus bilineatus (Ruppell,1836)
7)ハガツオ Sarda orientalis (Temminck and Schlegel,1844)
8)イソマグロ Gymnosarda unicolor (Ruppell,1838)
9)スマ Euthynnus affinis (Cantor,1849)
10)カツオ Katsuwonus pelamis (Linnaeus,1758)
11)ビンナガ Thunnus alalunga (Bonnaterre,1788)
12)クロマグロ Thunnus thynnus (Linnaeus,1758)
13)コシナガ Thunnus tonggol (Bleeker,1851)
14)キハダ Thunnus albacares (Bonnaterre,1788)
15)メバチ Thunnus obesus (Lowe,1839)
16)カマスサワラ Acanthocybium solandri (Cuvier,1831)
17)ウシサワラ Scomberomorus sinensis (Lacepede,1800)
18)ヨコシマサワラ Scomberomorus commerson (Lacepede,1800)
19)サワラ Scomberomorus niphonius (Cuvier,1831)
20)タイワンサワラ Scomberomorus guttatus (Bloch and Schneider,1801)
21)ヒラサワラ Scomberomorus koreanus (Kishinouye,1915)
と21種あります。それと、このごろスーパーでは(というか漁港の魚屋さんでも)ふつうに見かけられる日本産ではありませんが
22)アトランティックマッカレル Scomber scombrus Linnaeus,1758
の22種でまとめてみます。
以上の日本産21種が『日本産魚類検索 第2版』(中坊徹次編・2000年・東海大学出版会)には記載されています。
例によって漢字名からはじめます。いつも書きますが、漢字表記に決まりはありませんからね。当て字ですからね。
グルクマ これ沖縄名からきていて漢字名はないようです。
■真鯖●マサバ●漢字●(マサバの漢字)
■胡麻鯖●ゴマサバ●漢字●(ゴマサバの漢字。体側にちらばる小円斑が胡麻のように見えるから)
■大西洋鯖●アトランティックマッカレル●漢字●(日本産魚ではないけれど大量に輸入され国内で売られているので大西洋鯖という和名がある。輸入はノルウェイからが多く、ノルウェイ鯖とも呼ばれる。アトランティックマッカレルはフィッシュベースの英名で大西洋鯖という意味)
■平宗太●ヒラソウダ●漢字●(ヒラソウダの漢字。体の断面が平たいのでヒラソウダという。ヒラソウダとマルソウダを混称して宗太鰹と呼ぶことが多い。惣太とも書くが、榮川省造は漢字をあてるなら、水面で群れになって小魚を補食するさまから騒多、もしくは騒大だろうと書く)
■丸宗太●マルソウダ●漢字●(マルソウダの漢字。体の断面が丸いのでマルソウダという。マルソウダとヒラソウダを混称して宗太鰹と呼ぶことが多い。惣太とも書くが、榮川省造は漢字をあてるなら、水面で群れになって小魚を補食するさまから騒多、もしくは騒大だろうと書く)
■二条鯖●ニジョウサバ●漢字●(ニジョウサバの漢字。側線が分枝して二本あるように見えるので、この名がある)
■歯鰹●ハガツオ●漢字●(ハガツオの漢字、葉鰹と表記する場合もあるがまちがい。カツオに似て、歯が大きく目立つので、歯鰹である)
■磯鮪●イソマグロ●漢字●(イソマグロの漢字。マグロ属ではなく、どちらかといえばハガツオの仲間だ。沿岸性が強く、磯に群れていることが多いので、この名がある)
■須万●スマ●漢字●(スマの漢字)
■鰹●カツオ●漢字●(カツオの漢字。堅魚、松魚、勝魚、烏帽子魚、頑魚などと当てることもある)
■鬢長●ビンナガ●漢字●(ビンナガの漢字。頭の左右両側の髪を鬢という、長い胸鰭を鬢にたとえてできた魚名らしい。あと鰭長、袖長とも当てる)
■黒鮪●クロマグロ●漢字●(クロマグロの漢字。マグロ属中最大種で、いわゆる本鮪とも)
■腰長●コシナガ●漢字●(コシナガの漢字。マグロ属の中では尾柄部が細くスマートになっていて腰が長いという、この名がある)
■黄肌●キハダ●漢字●(キハダの漢字。鰭が長くなり黄色く目立つ。そのために黄肌と呼び、そう表記されることが多いが、肌ではなく、黄鰭がもとの表記だという説もある。鰭は古くは旗と称したという。魚偏に發という漢字でキハダも指す)
■眼撥●メバチ●漢字●(メバチの漢字。眼鉢とも書く。眼が大きいから、この名があるが、マグロ属の眼は、みんな大きい)
■魚+予鰆●カマスサワラ●漢字●(カマスサワラの漢字。魚偏に予と書いてカマスになる)
■牛鰆●ウシサワラ●漢字●(ウシサワラの漢字)
■横縞鰆●ヨコシマサワラ●漢字●(ヨコシマサワラの漢字。体側の横帯から。この名がある)
■鰆●サワラ●漢字●(サワラの漢字。細長い体形で、狭い腹、小さな腹だということで狭腹、小腹と書いてサワラと呼ぶようになったと江戸時代からいわれている。榮川省造は、斑葉魚、いさばのさかなという意味で、斑紋のある魚が語源ではないかと書いている。魚偏に春と書くのは春が旬であるからというのが定説だが、冬の寒ざわらが好まれ、冬が旬とされている)
■台湾鰆●タイワンサワラ●漢字●(タイワンサワラの漢字)
■平鰆●ヒラサワラ●漢字●(ヒラサワラの漢字)
英名 common name ですね。例によって、フィッシュベースのフィッシュベースネームを、英語のコモンネームとしますね。
■フィッシュベース FishBase
http://www.fishbase.org/home.htm
■Indian mackerel●グルクマ●英名●(インディアンマッカレル。グルクマのフィッシュベースによる英名、マッカレルは英語でサバのこと)
■Chub mackerel●マサバ●英名●(チャブマッカレル。マサバのフィッシュベースによる英名。マッカレルは英語でサバのこと)
■Blue mackerel●ゴマサバ●英名●(ブルーマッカレル。ゴマサバのフィッシュベースによる英名。マッカレルは英語でサバのこと)
■Atlantic mackerel●アトランティックマッカレル●英名●(アトランティックマッカレル。タイセイヨウサバという和名もある、主に大西洋に分布するサバで、ノルウェイ、デンマーク、オランダなどから輸入されている。輸入の多いノルウェイからとって、ノルウェイサバと呼ばれたりもする)
■Frigate tuna●ヒラソウダ●英名●(フリゲートツナ。ヒラソウダのフィッシュベースによる英名。フリゲート艦、快速軍艦とは、いいネーミングだと思う)
■Bullet tuna●マルソウダ●英名●(ブレットツナ。マルソウダのフィッシュベースによる英名。弾丸ツナとは、いいネーミングだと思う)
■Double-lined mackerel●ニジョウサバ●英名●(ダブルラインドマッカレル。ニジョウサバのフィッシュベースによる英名。和名の二条鯖と同じように、側線が分枝して2本に見えることから、この名がある)
■Striped bonito●ハガツオ●英名●(ストライプドボニート。ハガツオのフィッシュベースによる英名。ボニートは、イギリスではカツオを指し、アメリカではハガツオを指すので注意。アメリカでカツオはスキップジャックと呼ぶ)
■Dogtooth tuna●イソマグロ●英名●(ドッグトゥースツナ。イソマグロのフィッシュベースによる英名。ドッグトゥースは犬歯で、イソマグロの歯から、この名がある)
■Kawakawa●スマ●英名●(カワカワ。スマのフィッシュベースによる英名。ハワイ語が英語になったようだ。ハワイ語の意味は不明)
■Skipjack tuna●カツオ●英名●(スキップジャックツナ。カツオのフィッシュベースによる英名。スキップジャックとは飛ぶ魚の意味)
■Albacore●ビンナガ●英名●(アルバコア。ビンナガのフィッシュベースによる英名)■Pacific bluefin tuna●クロマグロ●英名●(パシフィックブルーフィンツナ。クロマグロのフィッシュベースによる英名。太平洋と大西洋のクロマグロを別種、もしくは別亜種と考えると、この英名になるし、同種と考えると Northern bluefin tuna となる。クロマグロの一般名称としては、bluefin tuna となる)
■Longtail tuna●コシナガ●英名●(ロングテールツナ。コシナガのフィッシュベースによる英名。尾部がスマートになっており、この名がある。英語では尾長になり、日本語では腰長だ)
■Yellowfin tuna●キハダ●英名●(イエローフィンツナ。キハダのフィッシュベースによる英名。キハダが、黄旗で、黄色い鰭から名づけられたのならば、和名と同じ由来になる)
■Bigeye tuna●メバチ●英名●(ビッグアイツナ。メバチのフィッシュベースによる英名。眼が大きいから、この名がある)
■Wahoo●カマスサワラ●英名●(ワフー。カマスサワラのフィッシュベースによる英名)
■Chinese seerfish●ウシサワラ●英名●(チャイニーズシーアフィッシュ。ウシサワラのフィッシュベースによる英名。シーアフィッシュの意味はわからない。チャイニーズは、模式産地が中国で学名命名者のラセペードがラテン語で中国と名づけたためだろう)
■Narrow-barred Spanish mackerel●ヨコシマサワラ●英名●(ナローバードスパニッシュマッカレル。ヨコシマサワラのフィッシュベースによる英名。直訳すれば細い線があるスペインの鯖)
■Japanese Spanish mackerel●サワラ●英名●(ジャパニーズスパニッシュマッカレル。サワラのフィッシュベースによる英名。直訳すれば日本のスペインの鯖。スパニッシュマッカレルはサワラを指し、ジャパニーズは、模式産地が日本で学名命名者のキュビエが日本と名づけたから)
■Indo-Pacific king mackerel●タイワンサワラ●英名●(インドパシフィックキングマッカレル。タイワンサワラのフィッシュベースによる英名)
■Korean seerfish●ヒラサワラ●英名●(コリアンシーアフィッシュ。ヒラサワラのフィッシュベースによる英名。コリアンは模式産地が韓国で、学名命名者の岸上博士が韓国と名づけたためだろう)
やっと地方名ですね。サバ科魚類で、以下の地方名は、すでに収録済みです。
□しび マグロ属 大阪府 西日本 (西日本でマグロ類を総称して呼ぶ)
□やいと・灸 スマ 大阪府 関西 (関西地方で広くスマ。腹部にある黒色斑が、灸の跡のように見えることから呼ばれる。関西の子供たちは、悪いことをすると、やいとすえたろかと怒られたものだが、いまや、お灸とか、やいととか死語になった)
□わたなべ スマ 千葉県 千葉 (千葉でスマ)
□うなぎ ハガツオ 東京都 神津島 (神津島でハガツオ)
□とんぼ ビンナガ 大阪府 西日本 (西日本でビンナガ)
□とんぼしび ビンナガ 大阪府 西日本 (西日本でビンナガ)
□しび マグロ属 大阪府 西日本 (西日本でマグロ類を総称して呼ぶ)
□うずわ マルソウダ 静岡県 南伊豆 (南伊豆でマルソウダ)
□すぼた マルソウダ 三重県 志摩 (三重志摩でマルソウダ)
□ろうそく マルソウダ 三重県 志摩 (三重志摩でマルソウダ)
□そま ヒラソウダ 三重県 三重・和歌山 (紀伊半島一円でヒラソウダ。ヒラソウダとマルソウダは見分けが難しく混称する場合もあるので注意。ただし、ヒラソウダは新鮮なら生食できるが、マルソウダはヒスタミン中毒を起こしやすく生食はしない。そのため漁師さんなどは厳密に見分ける)
■あじゃー●グルクマ●沖縄●(沖縄の知念でグルクマ。もともとグルクマは沖縄名が標準和名になっている)
■びーくん●グルクマ●沖縄●(沖縄でグルクマ。もともとグルクマは沖縄名が標準和名になっている)
■ほんさば・本鯖●マサバ●各地●(各地でマサバ。もともとマサバとゴマサバは、あまり分けられていなかった。また、ほとんどの地方で、さばと呼ばれ、異名も少ない)
■そこさば・底鯖●マサバ●島根●(島根でマサバ。昼は比較的底にいるので、こう呼ばれる)
■ひらさば・平鯖●マサバ●西日本●(西日本でマサバ。体の横断面がゴマサバに比べて、やや平たいので、こう呼ばれる)
■ほしさば・星鯖●ゴマサバ●山陰●(山陰でゴマサバ。体側の小黒点から、こう呼ばれる)
■ほしぐろ・星黒●ゴマサバ●山陰●(山陰でゴマサバ。体側の小黒点から、こう呼ばれる)
■こもんさば・小紋鯖●ゴマサバ●山陰●(山陰でゴマサバ。体側の小黒点から、こう呼ばれる)
■うきさば・浮鯖●ゴマサバ●島根●(島根でゴマサバ。昼でも表層近くにいるから、こう呼ばれる)
■まるさば・丸鯖●ゴマサバ●西日本●(西日本でゴマサバ。体の横断面がマサバに比べて、やや丸いので、こう呼ばれる)
■そうだがつお・宗太鰹・惣太鰹●ソウダガツオ属●各地●(各地でソウダガツオ属のヒラソウダとマルソウダを区別せずに呼ぶ。あまり分けられず混称されていることが多い)
■めじ●ソウダガツオ属●関西●(関西でソウダガツオ属のヒラソウダと、マルソウダを混称して呼ぶ。眼近の意味。眼が吻に近い魚は、こう呼ばれることが多い)
■めじか・眼近●ソウダガツオ属●関西●(関西でソウダガツオ属のヒラソウダと、マルソウダを混称して呼ぶ。眼が吻に近い魚は、こう呼ばれることが多い)
■しぶたー●ヒラソウダ●沖縄●(沖縄でヒラソウダ)
■くさらー●ニジョウサバ●沖縄●(沖縄でクサラー。傷みが早いので、この名がある)
■ばしゃばしゃー●ニジョウサバ●沖縄●(沖縄の知念でニジョウサバ)
■きつねがつお・狐鰹●ハガツオ●各地●(各地でハガツオ。吻がとがりキツネのように見えるからだろう。カツオに化けるからという説もある)
■すじがつお・筋鰹●ハガツオ●各地●(各地でハガツオ。体側背部の縦線から、こう呼ばれるが、注意したいのはカツオも、体側腹部の縦線から、各地でこう呼ばれることがある)
■ほうさん●ハガツオ●関東●(関東でハガツオ。古くなると独特の薬品臭がでてくるために、硼酸と呼ぶという説がある)
■とうざん・唐桟●ハガツオ●関東●(関東でハガツオ。体側背部の縦線から唐桟、つまりインドのサントメから伝わった縦縞の綿織物かた来た呼び名だという)
■ぼおさん●ハガツオ●関東●(関東でハガツオ)
■さばがつお・鯖鰹●ハガツオ●長崎●(長崎でハガツオ。味がカツオより劣るから、この名があるらしい)
■いそんぼ●イソマグロ●関東●(関東でイソマグロ。もともと小笠原でいわれていたのが、釣り師の気に入って、釣り雑誌により各地の釣り師がいうようになったと思われる)
■とかきん●イソマグロ●沖縄●(沖縄でイソマグロ。九州の釣り師は、こう呼ぶ人が多いように思う)
■いのーしび●イソマグロ●沖縄●(沖縄でイソマグロ)
■かつ●カツオ●東北●(東北でカツオ)
■かつう●カツオ●関東●(関東でカツオ)
■まがつお・真鰹●カツオ●各地●(各地でカツオ)
■ほんがつお・本鰹●カツオ●各地●(各地でカツオ)
■すじがつお・筋鰹●カツオ●各地●(各地でカツオ。体側腹部の縦線から、こう呼ばれるが、注意したいのはハガツオも、体側背部の縦線から、各地でこう呼ばれることがある)
■たてまだら●カツオ●島根●(島根でカツオ)
■まんだら●カツオ●北陸●(北陸でカツオ)
■あやがちゅー●カツオ●沖縄●(沖縄でカツオ)
■びんちょお●ビンナガ●関東●(関東でビンナガ)
■かんたろう●ビンナガ●三重●(三重でビンナガ)
■はにしび●ビンナガ●沖縄●(沖縄でビンナガ)
■ほんまぐろ・本鮪●クロマグロ●各地●(各地でクロマグロ)
■めじ●クロマグロ●関東●(関東でクロマグロの幼魚。眼が吻に近いから眼近から来たという説と、眼の回りの肉が鹿のように旨いからという説がある)
■よこわ・横輪●クロマグロ●西日本●(西日本でクロマグロの幼魚。体側に淡色の細い横帯があり、これが輪のように見えるから。ただし、マグロ属の幼魚は、ていてい、この横帯を持っている)
■はつ●クロマグロ●九州●(九州でクロマグロの幼魚)
■きんびれ・金鰭●キハダ●(宮崎でキハダ)
■いとしび●キハダ●西日本●(西日本でキハダ。第2背鰭と臀鰭が長く伸びるので、この名がある)
■きめじ●キハダ●関東●(関東でキハダの幼魚)
■ちんばにー●キハダ●沖縄●(沖縄でキハダ)
■ましび●キハダ●西日本●(西日本でキハダ。西日本ではクロマグロより多いので、こちらを、ましびと呼ぶ)
■はつ●キハダ●関西●(関西でキハダの幼魚)
■ほんばつ●キハダ●関西●(関西でキハダの幼魚)
■みーしび●メバチ●沖縄●(沖縄でメバチ)
■だるま●メバチ●紀伊半島●(紀伊半島でメバチ。胴が太くて、ずんぐりしているから、この名がある)
■めぶと・眼太●宮崎●(宮崎でメバチ。眼が大きいから、この名がある)
■ひらしび●高知●(高知でメバチ。体の幅があるから、この名がある)
■ひらしび●宮崎●(宮崎でメバチ。体の幅があるから、この名がある)
■いもしび●高知●(高知でメバチ)
■とっくりばつ●高知●(高知でメバチ)
■ひらよこわ●高知●(高知でメバチ)
■おおかます・大魚+予●長崎●(長崎でカマスサワラ)
■さわら・鰆●南九州●(南九州でカマスサワラ)
■おきざわら・沖鰆●関東●(関東でカマスサワラ)
■とうじんさわら●千葉●(千葉でカマスサワラ)
■とーさーら●沖縄●(沖縄でカマスサワラ)
■いのーさーら●沖縄●(沖縄でヨコシマサワラ)
■さごし・狭腰●各地●(各地でサワラの幼魚・若魚。体高が低くスマートだから、この名がある)
■やなぎ・柳●瀬戸内●(瀬戸内でサワラの若魚。柳葉のように細いから、この名がある)
ふう。
サバ科は種類が多いなあ。 英人
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| ▼ じゅん坊さん
新図鑑のバージョンアップ、まだ、かかりそうなので、ひまひまに地方名、また
拾います。
まえにエクセルファイルで渡していましたけど、移行前に、また追加した最新版を送りますので、よろしくお願いします。
学名データベースも、いま、直しているものを反映させていますので、新図鑑の移行のタイミングにおっしゃってください。すぐに送ります。
よろしく!
▼ みなさん
地方名や、別名を知りたい分類群があれば書いてね。それからはじめていきます。
英人
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[14168] Re:地方名>サバ科>またやります | |
▽ 2004/10/26 (火) 17:41:18 ▽ テル岡本 |
| 小西様
ヒラソウダの地方名をお知らせします。
シブワ(静岡県/南伊豆・沼津・田子の浦など) |
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| ▼ テル岡本さん
ありがとうございます!
しぶわ、追加しておきます。これに対抗するマルソウダの呼び方はないのでしょうか?
英人
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▽ 2004/10/27 (水) 10:49:32 ▽ 西潟”魚屋”正人 |
| ▼ 小西英人さん
三浦半島ではマルソウダを「まんだら」と呼びますよ。 |
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| ▼ 西潟”魚屋”正人さん
> 三浦半島ではマルソウダを「まんだら」と呼びますよ。
ありがとうございます。追加しておきます。
■まんだら・斑●マルソウダ●神奈川●(神奈川県三浦半島などでマルソウダ。体側背部の斑紋から、斑、まだらが転訛したらしい)
といれておきます。
▼ テル岡本さん
■しぶわ・四分輪●ヒラソウダ●静岡●(静岡でヒラソウダ。体側背部の斑紋が、体の半分もないから、四分輪と呼ばれた)
といれておきますね。 英人
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[14192] 地方名>アイナメ科>ウサギアイナメの謎がわかった | |
| ▼ みなさん
地方名、別名、英名、漢字名のまとめ、またやります。
寒くなってきたら、無性に恋しい魚、そうアイナメ科 Hexagrammidae でいきましょうか。種数も少ないしね。楽だ。
それでも、いろいろ文献に当たっていたら、いろいろ発見がありますね。ぼく、なぜ、ウサギアイナメというのか、いつも不思議に思っていました。考えると、変な名前ですよね。
変な名前の犯人が分かりました。いや、犯人だなんて失礼ですよね。命名者がわかりました。
ドイツの大動物学者で、ロシア探検を行ったパラスが、学名を命名して、その学名から、東京帝國大學の田中茂穂博士が名づけたようです。ついでにいえば、北の魚の、普通種は、かなりパラスが記載しています。日本産アイナメ科、7種のうち、パラスが3種も記載していますもんね。ぼくのデータベースで見てみますと、いまの日本産有効種のうち、北の魚をメインに31種がパラスですね。
それでは、地方名、例によって、ぼくの経験と文献から独断と偏見でやります。意見や注文をお願いします。
1)ホッケ Pleurogrammus azonus Jordan and Metz,1913
2)キタノホッケ Pleurogrammus monopterygius (Pallas,1814)
3)クジメ Hexagrammos agrammus (Temminck and Schlegel,1844)
4)スジアイナメ Hexagrammos octogrammus (Pallas,1814)
5)ウサギアイナメ Hexagrammos lagocephalus (Pallas,1814)
6)アイナメ Hexagrammos otakii Jordan and Starks,1895
7)エゾアイナメ Hexagrammos stelleri Tilesius,1809
日本産全種あわせてもアイナメ科は7種なんだよね。
さてさて、漢字名からはじめます。いつも書きますが、漢字表記に決まりはありませんよ。当て字ですからね。
■魚+花●ホッケ●漢字●(ホッケの漢字。なぜ、この字を当てたのか分からない。田中茂穂博士は『図説有用魚類千種』に北海道の調査報告には魚+花の字を以て此魚を表はすこととしてある、と書いている。榮川省造は漢字を当てるなら北の魚の意味で、北方、もしくは北魚かと書いている)
■北之魚+花●キタノホッケ●漢字●(キタノホッケの漢字)
■久慈目●クジメ●漢字●(クジメの漢字。久慈眼とも)
■筋相嘗●スジアイナメ●漢字●(スジアイナメの漢字)
■兎相嘗●ウサギアイナメ●漢字●(ウサギアイナメの漢字。なぜ兎なのか不思議だったが、田中茂穂博士が『図説有用魚類千種』に、種名から多少変化させて私が名づけたとあった。学名の種小名 lagocephalus はギリシャ語で野ウサギの頭という意味になる)
■相嘗●アイナメ●漢字●(アイナメの漢字。鮎並、鮎魚女、鮎魚並、愛魚女などとも書く。辞書には鮎並と当てることが多く、鮎に似て滑らかだからと、よく書いているが、鮎には似ていない。ここでは田中茂穂博士の漢字表記に従う)
■蝦夷相嘗●エゾアイナメ●漢字●(エゾアイナメの漢字)
英名 common name ですね。例によって、フィッシュベースのフィッシュベースネームを、英語のコモンネームとします。
■フィッシュベース FishBase
http://www.fishbase.org/home.htm
■Okhostk atka mackerel●ホッケ●英名●(オカッツクアッカマッカレル。ホッケのフィッシュベースによる英名。オホーツク・アトカ・マッカレルで、アトカはアラスカ州のアリューシャン列島にあるアトカ島、ここが主漁場になっている。マッカレルは英語でサバのこと)
■Atka mackerel●キタノホッケ●英名●(アッカマッカレル。キタノホッケのフィッシュベースによる英名。アッカはアリューシャン列島にあるアトカ島、ここが主漁場になっている。マッカレルは英語でサバのこと)
■Kujime●クジメ●英名●(クジメ。日本、韓国、中国にしか分布しないのでフィッシュベースに英名はない。"Fishes of Japan"Nakabo,2002 から採録しておく)
■Masked greenling●スジアイナメ●英名●(マスクドグリーンリング。スジアイナメのフィッシュベースによる英名。リングはタラ類を指す英語、アイナメ属は緑っぽいからか)
■Rock greenling●ウサギアイナメ●英名●(ロックグリーンリング。ウサギアイナメのフィッシュベースによる英名。ロックは岩礁、リングはタラ類を指す英語、アイナメ属は緑っぽいからか)
■Ainame●アイナメ●英名●(アイナメ。日本、韓国、中国にしか分布しないのでフィッシュベースに英名はない。"Fishes of Japan"Nakabo,2002 から採録しておく)
■Whitespotted greenling●エゾアイナメ●英名●(ホワイトスポッテッドグリーンリング。エゾアイナメのフィッシュベースによる英名。体側に白色小斑点がちらばるから、こう呼ぶのだろう。リングはタラ類を指す英語、アイナメ属は緑っぽいからか)
それでは地方名いきましょか!
下に掲げた地方名は収録済みです。
□あぶらこ アイナメ
□あぶらめ・脂魚 アイナメ
□はごとこ スジアイナメ
□はごどこ スジアイナメ
それでは、順番に行きます。
■あおぼっけ・青魚+花●ホッケ●北海道●(北海道でホッケの幼魚。4〜16cmの幼魚は鮮やかな緑色をしているので、この名がついた)
■ろうそくぼっけ・蝋燭魚+花●ホッケ●北海道●(北海道でホッケの幼魚。0歳の夏〜冬に20cm前後の大きさになって群れをつくる。これを呼ぶ)
■はるぼっけ・春魚+花●ホッケ●北海道●(北海道でホッケの若魚。1歳の3〜6月に20cmをこえて沿岸に接岸する。これを呼ぶ)
■ねぼっけ・根魚+花●ホッケ●北海道●(北海道でホッケ。成長して大陸棚の岩礁域に着いたものを呼ぶ)
■しまぼっけ・縞魚+花●キタノホッケ●北海道●(北海道でキタノホッケ。派手な横帯から、ふつうは、こう呼ばれている。キタノホッケはあまり聞かない)
■とらぼっけ・虎魚+花●キタノホッケ●北海道●(北海道でキタノホッケ。派手な横帯から、こう呼ばれる)
クジメは、あまりアイナメと区別されておらず混称されていると思われます。また、クジメを指す地方名も、かなり死語になっていると思われますので、ここでは拾わないでおきます。
■しじゅう●ウサギアイナメ●釧路●(釧路でウサギアイナメ)
■しんじょ●ウサギアイナメ●釧路●(釧路でウサギアイナメ)
■しんじゅ●ウサギアイナメ●釧路●(釧路でウサギアイナメ)
■あぶらこ●ウサギアイナメ●釧路●(釧路でウサギアイナメ)
■しじゅう●アイナメ●新潟●(新潟でアイナメ)
とりあえず、これくらいにしておこうかな。 英人
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| ▼ みなさん
書き忘れていた。魚偏の漢字で、JISの第1第2水準に入っていないものは、「魚+つくり」という形で表記しますね。「魚+鬼」とあれば、魚偏に鬼の漢字でイトウです。
魚偏の漢字、案外、JISに入っていませんね。
英人
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[14205] Re:地方名>アイナメ科>ウサギアイナメの謎がわかった | |
▽ 2004/10/28 (木) 00:37:47 ▽ ぶー |
| ▼ 小西英人さん
> 寒くなってきたら、無性に恋しい魚、そうアイナメ科 Hexagrammidae でい
いいですね、アイナメ。
> それでも、いろいろ文献に当たっていたら、いろいろ発見がありますね。ぼ
書き込むために読んだり調べたりしているといろいろためになります。
>■魚+花●ホッケ●漢字●(ホッケの漢字。なぜ、この字を当てたのか分からない。
国字で、幼魚の美しいコバルトブルーからきている説と、産卵期のオスの鮮やかな
唐草模様からきている説があるようです。
語源は、蝦夷開拓時代に法華経を説いたお坊さんが旨さを伝えたからとのことです。
サイズはアナログなので、いろいろでしょうが、手持ちの本だと、
〜7cm:あおぼっけ
15cm(1歳):ろうそくぼっけ
25cm:はるぼっけ
30〜40cm:ちゅうぼっけ
〜60cm:おおぼっけ
と書いてありました。
地方名は他に、
■たらばぼっけ
■びがんぼっけ
が掲載されていました。
以上、魚へん漢字講座(新潮社)からの引用でした。
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[14211] Re2:地方名>アイナメ科>ウサギアイナメの謎がわかった | |
| ▼ ぶーさん
いろいろ、ありがとうございます。
> 国字で、幼魚の美しいコバルトブルーからきている説と、産卵期のオスの鮮やかな
> 唐草模様からきている説があるようです。
と、よく書かかれていますね。幼魚は、見たことありませんが、たぶんアイナメ科は、みんな似ています。ちょっと大きくなっていますが、こんな感じだと思います。
■アイナメ(幼魚)【WEB魚図鑑】より
http://checkf.nifty.com/ffish/cgi/zukan/img/000990.jpg
それで、北海道には、アイナメ類が多いから、ホッケだけ特別に、この青いのを見て、花だとも思わないだろうなあと…、まえから不思議に思っているのです。
> 語源は、蝦夷開拓時代に法華経を説いたお坊さんが旨さを伝えたからとのことです。
これも、よく見かけますね。旨さは地元のほうが、よく知っているでしょう、なにか知りませんが効能を伝えたと書かれているのが多いようです。もともとの出典はなんでしょうね。
> サイズはアナログなので、いろいろでしょうが、手持ちの本だと、
これは、どちらかといえば市場の呼び方で、大量に漁獲される、そのときの呼び方なのだと思います。シーズンと、獲れる場所の方が重要だと思いました。それで、北海道新聞社がだしている『漁業生物図鑑 新 北のさかなたち』を参考に書いています。たぶん、小さいと感じるでしょうね。こういう小さいのが大量に獲れるようです。ぼくが北海道に行ったときの感じでは、釣り人は、若くて痩せた感じのを「ろうそくぼっけ」と呼び、深い根についた大物を「ねぼっけ」と、かなり大ざっぱにわけているようでした。
■たらばぼっけ
■びがんぼっけ
も、たぶん漁師さんの用語であろうと思い、あまり使わないであろうという判断から省いています。文献にあるのを、すべて入れるのも、死語を集めても仕方がないかなあと思っています。
使われているのなら、収録しますけど、どうなんでしょうか?
英人
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[14214] Re3:地方名>アイナメ科>ウサギアイナメの謎がわかった | |
▽ 2004/10/28 (木) 22:12:21 ▽ ぶー |
| ▼ 小西英人さん
> それで、北海道には、アイナメ類が多いから、ホッケだけ特別に、この青いのを見て、花だとも思わないだろうなあと…、まえから不思議に思っているのです。
確かに「花」を当てる勇気はないですね。
>もともとの出典はなんでしょうね。
ネットだと「日持上人 ホッケ」で検索して引っかかる説が多いようですが、
御伽噺の世界のようです。いろいろ探しましたが出典は見つかりませんでした。
私の中では「口伝である」として完結しました。
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[14215] Re4:地方名>アイナメ科>ウサギアイナメの謎がわかった | |
| ▼ ぶーさん
いやあ、ありがとうございます。
語源や由来は、調べるのが楽しいんですよね。でも、大変だけど。
英人
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[14206] Re:地方名>サバ科>またやります | |
▽ 2004/10/28 (木) 00:40:41 ▽ ぶー |
| ▼ 小西英人さん
読んでいるだけでクラクラして眠れなくなりそうなので、
読んでいてコメントしてみたくなったところだけ書かせていただきます。
あまりお役に立てる書き込みはないです。
>■Striped bonito●ハガツオ●英名●(ストライプドボニート。ハガツオのフィッシュ
bonitaが「可愛い子チャン」だから、男性名詞のbonitoはちょっと日本語字幕風に
アレンジすると「伊達男」とも言えそうです。
弾丸ボディに縦じまストライプ、なかなか良い命名だなと思います。
日本でこれに相当する魚と言えば、ボラ(イナ)になるでしょうか。
ちょっと調べてみたら、スペイン語でもbonitoはカツオの意味もあるそうです。
>□うなぎ ハガツオ 東京都 神津島 (神津島でハガツオ)
中国語としての「鰹」はうなぎになるので、漢字の意味と日本での呼び方がブレンドしてこんな地方名が生まれたのでしょうかね。
ちょっと唐突過ぎる地方名ですからね。
>■鰆●サワラ●漢字●(サワラの漢字。細長い体形で、狭い腹、小さな腹だということで狭腹
狭い歯だということで、狭歯が語源で鯖となったと言われています。
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[14212] Re2:地方名>サバ科>またやります | |
| ▼ ぶーさん
> ちょっと調べてみたら、スペイン語でもbonitoはカツオの意味もあるそうです。
スペイン語由来だと思います。フロリダとか、カリフォルニアとかのアメリカの海の釣りでは、魚名は、スペイン語由来が多いようです。いま、ちょっと調べませんけど、ヘミングウェイなど読んでいると、多かったと思います。
> >□うなぎ ハガツオ 東京都 神津島 (神津島でハガツオ)
> 中国語としての「鰹」はうなぎになるので、漢字の意味と日本での呼び方がブレンドしてこんな地方名が生まれたのでしょうかね。
さて? テル岡本さんが。船頭が言うと書いてくれた名です。
> >■鰆●サワラ●漢字●(サワラの漢字。細長い体形で、狭い腹、小さな腹だということで狭腹
>
> 狭い歯だということで、狭歯が語源で鯖となったと言われています。
小さな歯で、小歯(さば)というのは、よく書かれています。榮川省造は、どうも、これが気に入らないらしくて、『新釈魚名考』で、サバも、サワラも、もともとは「斑葉の魚」(いさばのうお)からきていて、その斑紋から来た名前ではないかと、しつこく書いています。証拠としてあげているのは、サバ科の地方名に、斑に関するものが多いと、例をあげてあり、なかなか説得力はあります。なるほどと思いながら、その説は、サバの方では、採りませんでしたけど。
英人
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[14213] Re3:地方名>サバ科>またやります | |
▽ 2004/10/28 (木) 21:44:01 ▽ ぶー |
| ▼ 小西英人さん
> 小さな歯で、小歯(さば)というのは、よく書かれています。榮川省造は、ど
今日は休みなので、いろいろ探したら、こんなのが見つかりました。
画像なので文字での検索はできませんが、約300年前の書物をネットで
読めるのですね!!
http://www.lib.nakamura-u.ac.jp/kaibara/yama/pdf/y13.pdf
ここから「魚之下 海魚」を選んで鯖(サバ)を選ぶと
「此魚牙小ナリ故サハト云」
「一双ヲ合テ狭ム故ニサシサハト云」
とありました。
上のサハ(生の魚)を「小歯」と当てると、下のサシサハ(加工品?)は
「狭小歯」になるので、「狭歯」ではなく「小歯」のようですね。
あくまでもこの本の中では。
ついでに馬鮫魚(サハラ)も。
「魚大ナレドモ腹小ニ狭シ。故ニ狭腹ト名ツクサハ狭・小」
5月以降に多いと書いてあるので春の字が当てられたのですかね。
旨いけど病人には食わすな とか、
卵を干したカラスミは酒の肴に良いけど多く食うと気絶するとか、
なかなか面白いです。
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[14216] Re4:地方名>サバ科>またやります | |
| ▼ ぶーさん
いやあ、インターネットも、だんだん凄い世界になりましたね。
情報、ありがとうございます。 英人
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[14217] Re:地方名>サバ科>またやります | |
▽ 2004/10/29 (金) 22:50:40 ▽ 忠 |
| ▼ 小西英人さん
こんばんは
日曜日には、久しぶりに釣りに行こうかなと思って
すこし気分良く飲んでいます
ほろ酔いの私には長文、目眩が(^^;
以前、地方名は、あまり参加できそうもないと書きましたが
少し書けそうなので(^^;
■しび●キハダ●奄美(釣り人も漁師も魚屋も、「しび」はキハダだけです)
スーパーの表示でも「しび刺身用」なんで奄美でOKかも、
地元新聞の市場価格表示でもシビってなっています
メバチは「めばち」です、なんの変化もありません。
■うぶす●スマ●奄美(これも共通でよいかと)
一部に「すまがつお」と呼ぶ人もいますが
これは和名の誤植でしょう?
「やいとがつお」ってのもありますが
釣り人、漁師、魚屋、消費者での共通で「うぶす」が普通です。
■あくさば●グルクマ●奄美(あまり美味でないので流通は知りませんが、
まぁ通用するかな?って感じです)
これは奄美大島本島と加計呂麻島、請島、与路島ではOKと思いますが
喜界島、徳之島、沖永良部などは存じません(^^; |
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| ▼ 忠さん
> 以前、地方名は、あまり参加できそうもないと書きましたが
> 少し書けそうなので(^^;
地方名をHPでまとめてはるくせに…。
まあ、のんびり、急がずやるつもりなので、よろしくおつきあいくださいね。
■しび●キハダ●奄美●(奄美でキハダ。釣り人も漁師も魚屋も、「しび」はキハダしか指さない)
しび、とう呼び名は、澁澤敬三によると、古事記、日本書紀、万葉集、風土記、和名抄に見えるそうで、日本の魚名のなかでも、古いものになります。ちなみに澁澤によると、日本の古典すべてに名前が出てくる魚名は、アユとタイだそうです。また内田恵太郎博士によると、しびは、マグロ類をさすが、西日本はクロマグロより、キハダが多く、しびといえばキハダをさすと書かれています。
実際、クロマグロより沿岸にまで回ってきますし、キハダは、マグロ属の中ではなじみがあります。
それで、西日本でキハダは、しびというのは拾ってありますが、この奄美のも入れておきますね。
新図鑑、遅れていて、ちょっといつバージョンアップできるか分からなくなってきていますが、もう、地方名などのプロトタイプはできています。じゅん坊さんが、がんばってくれています。
それぞれの種の解説の下に、地方名が北から順番に並びます。この北から順番というの、写真が複数ある場合、釣り場の北から順番に並んでいるの気がついていますか?
また、地方名一覧として、それぞれの地方名を一覧表示し、地方名昇順、標準和名抄順、地域昇順に並び替えができて、標準和名をクリックすると、その解説に飛びます。
■うぶす●スマ●奄美●(奄美でスマ。釣り人も漁師も魚屋も、こう呼ぶ)
> 一部に「すまがつお」と呼ぶ人もいますが
> これは和名の誤植でしょう?
いや、スマ類は、カツオだと思っている人が多いですから、すまがつおとか、やいとがつおとか、ふつうに呼ばれることが多いです。○○だいとか、○○まぐろとかいうのと、同じですね。かじきまぐろ、ですね。そんな「まぐろ」知らないですけど。
こういうのは、まあ、ひろわなくても、やいとがつお、なら、やいとで拾っていればいいと考えています。
■あくさば●グルクマ●奄美●(●奄美でグルクマ)
どういう意味なんでしょうね。悪いサバかしら?
ありがとうございました。 英人
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[14295] Re:地方名>サバ科>奄美>ありがと! | |
▽ 2004/11/3 (水) 09:16:39 ▽ 忠 |
| ▼ 小西英人さん
おはようございます
> 地方名をHPでまとめてはるくせに…。
にゃはは・・・私のは遊びみたいなもんです(^^;
しかし小西さんが返信で書かれることなど、いつも興味深い内容なので
今回も、ふむふむ!って読ませていただきました。 感謝
ふとサバ科のお魚の地方名を思い出しました
以前、高知の主婦のかたからのメールです。
■すま●ヒラソウダ●高知(高知市在住の普通の主婦です)
■めじか●マルソウダ●高知(幼魚は「ろうそく」だとか)
えらいですね、分けていらっしゃいますよ!
■もんずま●スマ●高知
こんな感じです、高知以外の近隣でも使っているかは聞いていませんが
主婦が使っているので地域に馴染んでいると思います。
それから!
■しぶたー●ヒラソウダ●沖縄●(沖縄でヒラソウダ)
こう書かれていますね、
奄美では「すぶた」だったかな?存在しますよ
おそらく同じものかな?自信はないです
鰹漁の船に便乗した時の話ですが
船の上なんで調理の火力は小さいのですが
フライパンでタタキ風にしてから薬味などと一緒にいただきました
けっこう旨かったです。
あまり値がつかないとか、そんな話だった気がします。
まぁ、これ余談でした。
忠 |
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[14298] Re2:地方名>サバ科>奄美>ありがと! | |
| ▼ 忠さん
ありがとうとざいます。
■すま●ヒラソウダ●三重・和歌山・高知●(紀伊半島一円と高知でヒラソウダ。ヒラソウダとマルソウダは見分けが難しく混称する場合もあるので注意。ただし、ヒラソウダは新鮮なら生食できるが、マルソウダはヒスタミン中毒を起こしやすく生食はしない。そのため漁師さんなどは厳密に見分ける。榮川省造によると、すま、そま、は背側にある縞が転訛したとしている)
そまは、拾っていましたが、すまは拾っていませんでした。紀伊半島でもいうようです。
> ■めじか●マルソウダ●高知(幼魚は「ろうそく」だとか)
めじかは関西の混称で拾っていますので…。分けているようでも、これ、けっこう混称されています。ろうそくは拾わせてもらいますね。
■ろうそく●マルソウダ●高知●(高知でマルソウダの幼魚)
■もんずま●スマ●高知●(高知でスマ)
英人
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