さかなBBSトップ
魚のことならおまかせ。WEBさかな図鑑
釣具の通販・Gear-Lab
HOME 似たもの検索  携帯版  | Gear-Lab

新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

WEB魚図鑑では、2013/7/25より新しいコミュニティをオープンしました。 「このお魚何?」というQ&A専用のページもあります。是非新しいコミュニティを使ってみてください。新コミュへの投稿はズカンドットコムへのアカウント登録が必要です。2013年1月以前にWEB魚図鑑へ投稿したことのある方はアカウントの引き継ぎを行うことができます。


[▲前のスレッド]

[16935] カツオとマグロ 
2005/3/22 (火) 22:05:47 車 寅次郎
度々申し訳ありません。
今度は質問なのですが、本ガツオと本マグロはどちらが速いのでしょうか?
(私が釣った感じでは、カツオの方が引きが強かったような気がします。)

[16961] Re:カツオとマグロ 
2005/3/22 (火) 23:17:43 小西英人HomePage
▼ 車 寅次郎さん

 ふつうに、どちらが遊泳速度が速いかというのは、あまり意味がないというか、比較が難しいのです。

 遊泳速度には、巡航速度と、突進速度があります。釣り人が知りたいのは突進速度ですよね。

 この突進速度の定義も難しいのですが、ふつうは数秒間持続する速度とされています。

 また魚の体長によって、速度が変わってきます。そのため、魚の体長(BL)の倍数で計算することが多いようです。

 そのときに、一般的にいって、多くの魚の突進速度は、10BL/s前後であるとされます。

 サバ科の魚は、筋肉が特殊なのと、呼吸法などが特殊で、高速遊泳に向く体の構造になっていますから、10BL/sを超えると考えられます。

 1mの魚で時速になおすと36キロですよね。サバ科はこれより速いと考えてよいと思います。

 体長2.26mのクロマグロの、体側筋の強さと尾を振る回数から計算的に時速81.4キロになるようです。

 これも、だいたい10BL/sになります。

 同じ大きさなら、ぼくはカツオとクロマグロの突進速度は、そう変わらないと思いますけど…。

 どちらにしても、何キロのスピードで、何メートル走るから、偉いとか、偉くないとか、そういう議論に意味のないことは、分かっていただけるでしょうか?

                             英人

[16965] Re2:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 09:31:16 小西英人HomePage
 補足です。

 ふつう10BL/sの突進速度を持つことが多いけれども、サバ科は上回ると書きました。

 文献によると、サバ科は20BL/sまで行くこともあるようです。

 ただ、体サイズが大きくなるにつれ、突進速度は小さくなります。

 この突進速度だとしたら、ジンベエザメの体長が12mあったとしたら、10BL/sでは、時速432kmになり、こういうことはあり得ません。

                         英人

[16966] Re3:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 11:42:25 テル岡本
▼ 小西英人さん 車さん
フィッシングライターのテル岡本です。
先ずは御前崎の某船長の話です。
昨年の8月以降11月まで、御前崎沖の金州に10sクラスの特大カツオが回遊しました。この時、「ハリスは最低でも30号。本当は40号を使って欲しい」との事。
乗合船でのコマセ釣り、ドラグをロックしてウインチファイトという釣法ですが、特大カツオが疾走した際、この太さが無いとハリス切れすると言うのです。
(実際に10kgクラスの最後の疾走で30号が飛びました。)
船長曰く「キハダなら20sクラスでもこの道具が飛ばされる事は無いけど、特大カツオにはブツブツ切られる。同じ大きさならカツオの方が明らかに強いよ」

続いて沼津の某船長。「キハダとカツオが混じっている群れはカツオ単独よりも足(移動速度)が速い」

久米島パヤオのフカセ釣りでは、大型のキハダマグロは鈎掛りすると、ストライクドラグ6sでも一気に100m以上疾走しますが、カツオは大型でも30m程です。ラインの「走る」早さには大差は無いと感じます。

これらを考え合わせ、釣人の視点から見た時、両魚のスピードに大差は無く、マグロは持久力、カツオは瞬発力に勝ると考えられますが、如何でしょうか。

[16968] Re4:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 12:44:44 小西英人HomePage
▼ テル岡本さん

 情報ありがとうございます。

 ぼくはマグロ類の怖さは知っていますが、特大クラスのカツオを掛けたことはないので、ちょっと両者の比較は分かりませんでした。

 魚類学でいう突進速度に、たしかに持久力も問題になりますね。それにプラスして、重さなども釣りでは重要なファクターになります。

 ぼくが、魚類学の遊泳速度などを読んだときに、ちょっと釣り人として違和感があるのは、たとえば、クロメジナとメジナです。両者は、同じような体形、同じような筋肉ですから、同じ力と強さで走るはずなのですが、体感でいえば、クロメジナが圧倒的に強いです、なぜでしょうね。

 釣り人は、子どもの時、クロダイに憧れ、はじめて釣ったコロダイの引きに痺れ、それから、メジナを釣ったとき、その圧倒的な強さに驚き、クロメジナで、おろおろさせられるのです。

 こういう、釣り人の体感スピードというのは、さまざまな要因が重なっているのだと思います。

                           英人

[16970] Re5:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 15:17:41 テル岡本
▼ 小西英人さん
メジナとクロメジナ、仰る通りです。関東周辺の船釣りでは伊豆諸島周り(利島・新島・神津島・銭州・御蔵島)で両魚が混獲されますが、パワー・疾走距離共にクロメジナが圧倒的です。クロメジナは海面近くで突っ込むので、慣れない釣人が取り込みを失敗する場面をよく目にします。
同地域のやや深みではアオダイも釣る事が出来ます。この魚は水圧の変化に弱く、最後は浮き袋を吐き出してしまいますが、最初のひとのしは強烈そのもの。
1kgのアオダイと2sのクロメジナではアオダイの方が強く感じます。
見た目にはとてもそんなパワーが有るとは思えないのですが。
話が横道にそれてしまいましたが、釣魚の「パワー」は科学的な分析だけでは測れない部分があると感じます。                テル岡本

[16971] Re6:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 15:56:07 車 寅次郎
▼ テル岡本さん
> ▼ 小西英人さん
>色々と有難うございます。

やはりカツオは短距離ランナー、マグロは長距離ランナーということになるみたいですね(?)

もう一つ変な質問ですが、火力発電後の冷却水が流れ込んでいる場所でたくさんの「ヒラマサ」が釣れる場所(鹿島港)があるのですが、そこで釣った魚の味は普通の天然物の味と変わらないでしょうか?
(何だか全く違う話になってしまい、すみません。)

[16973] Re7:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 16:55:27 テル岡本
▼ 車 寅次郎さん
鹿島堤防のヒラマサは食した事が無いので、断定は出来ませんが、私の経験から釣場や時期によるヒラマサの味について書かせて頂きます。
現状ヒラマサの養殖は無いと思いますので、鹿島の魚も立派な「天然物」です。

本などでは「ヒラマサの旬は夏、ブリは冬」としている物が多い様です。私が初めてヒラマサを手にしたのは8月の銭州でした。12kgの丸々と太った個体で、船長から「その魚は絶対に旨い」とお墨付きを頂き、正しく絶品だったと記憶します。が、2本目の9sはスリムで脂も今ひとつ。こんな物?とがっかりしました。
その後銭州や金州、御蔵島、神子元沖など、夏場のヒラマサを随分と口にしましたが、同日、同ポイントで釣った魚でも個体差が顕著でした。
逆に旬とされない真冬の伊豆大島や外房勝浦での魚はどれも素晴らしいコンディションで、「外れ」がありませんでした。
夏のブリは脂も無く、春先からアニサキスが腹身に刺すので市場価値が低く、対してヒラマサはブリほどコンディションが悪くならない、又は美味な魚も居る、という事ではないのかな、と勝手に解釈しています。

もちろんサイズも関係します。美味なのは数sの個体で、10kg超は筋が太く、大味である事が否めません。最初の12sは例外の部類です。

餌も大きな要因です。昭和60年代に御蔵島に初めて大型ヒラマサが回遊して来た時は2ヶ月近いロングラン。開幕当初は皆スリムで、お世辞にも美味とは言えませんでしたが、終盤にはオキアミコマセを飽食し、それなりに脂が乗って来ました。

アジやマダイの話で恐縮ですが、湾内・沿岸と沖合いでは脂の乗りや身の締り具合が異なります。流れの緩い湾内や沿岸の魚は身がふっくらとして脂が乗り、流れの強い沖合いの魚はスリムで鰭が大きく、見栄えがしますが、身は締り、脂は乗っていません。

鹿島のヒラマサがどの位餌を食べているかにもよりますが、流れの緩い湾内や沿岸で餌を飽食しているなら、かなり脂が乗っているのでは、と思われます。

現在は「天然物」で脂が乗っているのが「上物」「美味」とされる傾向(フグやコチは別として)です。その意味では鹿島のヒラマサは高く評価される可能性があります。                            テル岡本

[17003] Re8:カツオとマグロ 
2005/3/23 (水) 22:20:36 車 寅次郎
▼ テル岡本さん
>そういえば、スーパーで売っているカンパチも日によってずいぶん味が変わっていますね。
(スーパーで売っていた平政は、コリコリしていただけであんまり味がしませんでした)

火力発電後の冷却水の件ですが、ここで釣った魚を食べて体に害があったり、よくなかったりすることはないでしょうか?

[17009] Re9:カツオとマグロ 
2005/3/24 (木) 09:43:28 テル岡本
▼ 車 寅次郎さん
カンパチはヒラマサに比べると当たり外れの少ない魚と感じますが、地域差は顕著です。南方海域ほど大型は多くなりますが、市場価値としては「三宅島より北で獲れた魚が高い」と聞いています。他に時期も関わりますし、カンパチには養殖物もありますので、味にバラつきは出ると思います。

鹿島の件ですが、火力発電所の温排水ですから、特に問題は無いと思います。
シーバスを釣っている仲間の話では東京湾奥では化学工場の排水口から時々緑色の水が出ていて、その周辺で釣れる魚は油臭く、流石に危ないんじゃないか、と言ってましたけど。

深海魚のキンメダイや外洋を回遊するメカジキの水銀含有が取り沙汰されるご時世ですから、気にし始めたら魚どころか、何も食べられなくなってしまいます。
上記のスズキはともかく、毎日大量(何s単位とか)に食べたりしなければ問題は無いと考えます。それよりも食品添加物の方が余程危ないかもしれません。


[▼次のスレッド]