2005年1月15日

有限会社に、なるのか?

とある偉い方の紹介で、とある偉い方のオフィスを訪ねたのが、
今年の仕事始めになった。
時に1月4日、午前11時5分であった。

切れ者、敏腕とかねてから評判のその方には、面識もないのに何かと気にかけていただいていて、一度お礼をと思いながら時間が過ぎていき、ようやくご挨拶ができるようになったわけで、長い間の不義理を果たせて、とりあえずぼくは良い気分ではあった。

その場の話である。

「君の仕事は知ってたけど、『個人』だったのか・・・(絶句)」

というような場面があった。

その通り、92年設立のわが個人事務所グレースランドは、まごうかたなき個人事務所であって、誰あろう山出潤一郎その人が代表を務める正真正銘の個人事務所なのである。いばることでもない。

ただ、その時、何をサトッたような気もした。
これまでは、自分の仕事のパフォーマンスをいかに高めるかだけを考えていたわけだけれど、世間というものはそうじゃない。できないなら仕方ないけれど、できるもんなら早いとこ法人にしてしまって、会社としてしての体裁を整えることで、動いていく話もあり、流れていく水もあるのだと。それもひとつ、仕事への責任というものだったのではないか。単に税制上、ほとんど利点がないのに手間ばかりかかる規模なんだよなあ、と個人のままでいたのは、もしかすると身勝手というものだったのではないか。

「うかつでした。さっそく考えてみます」
そう返事したのであった。
時に1月4日午前11時25分のことであった。

そんなわけで有限会社を作る本、のようなものを読み、昨日は銀行の方まで拙宅に来ていただいて、お金のことだの段取りのことだのを話し合っていた。

司法書士を通すのが普通のようなのだが、調べてみるとそんなにややこしい段取りでもなさそうなので、自分で経験してみるか、などという気にもなっている。

しかし、ほんとに会社にするのかね。
会社なら倒産もあるのだが、個人は食いつめることはあっても倒産はない。他人様に迷惑をかけるにしても、個人だとたかがしれている。

それは個人事業があくまでも個人の身の丈サイズでの話であって、事業を大きくしようとか、小奇麗なオフィス、気のきいた女性社員、世間からちやほや、仲間のシャチョーとのつきあい、などという夢や幻想を最初から抱かないことが決め手なんだろうとなんとなく思っていたのだが、いざ書類などを取り寄せて法人化の勉強を始めてみると、少なくとも小奇麗なオフィスと気のきいた女性社員を想像して、うっとりしている自分がいるのだ。

これは、危険なことではなかったのかね。

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