映画>サムソンとデリラ

『サムソンとデリラ』(セシル・B・デミル監督/1950)。 どうもデミル監督というと、あの『十誡』の監督なのであるからして、またしても旧約聖書ものとくると、オープニングからちょっと膝を正して観るというような雰囲気なのだった。もちろん

映画>空軍大戦略

『空軍大戦略』(ガイ・ハミルトン監督/MGM 1969)。 1940年に英国とドイツの間で展開された英本土航空決戦(バトル・オブ・ブリテン)の物語。 いやー、出てくる出てくる。スピットファイア、モスキート、メッサーシュミット、ハイン

本>マネー・ボール

『マネー・ボール』(マイケル・ルイス著/ランダムハウス講談社) オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンのお話である。ひさしぶりにわくわくする面白い本に出会った。 戦績的には名門といえるチームでありながら、

映画>雨に唄えば

『雨に唄えば』(ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン監督/1952)。 あまりにも有名な映画なのだが、例によって生まれて初めて観た。 アメリカの夢。ハリウッドの夢。豪華絢爛にして首尾一貫、ハッピーなミュージカル。と、こう書くだけでイ

映画>十三人の刺客

『十三人の刺客』(工藤栄一監督・東映1963)。 いやー、面白い映画だった。 こりゃ、どうかすると『七人の侍』の次にくるくらいの時代劇なんじゃないか。多少甘い台詞とキャラの立て方をいじれば、上にきてもおかしくないけれど、こちらは徹底

ヨソモノの論理

自治会は、何かと刺激的であった。ふだん考えないようなことを、何かと考えた。 やはり注目すべきは募金活動であろう。自治会費の年間4800円を集めることは、班長としての仕事といっていいが、募金は仕事ではない。そもそも論でいうと、自治会が

自治会の集まりに出ること

自治会の班長が回ってきたので、初めての集まりというものに出てきた。 うちの団地は、ここ4~5年の間にばたばたと15軒ほどの家が建ち、そのうち13軒が自治会に入っている。とはいえ、新しいヨソモノ団地の常で、自治会というものが何なのかわ

その後の猫の子

猫たちはあれから日々に体力を回復し、むしょうに餌を食べ、夜が明けるたびに目に見えて育ってきて、最近はケージから出て、ひなたぼっこまでするようになった。 その餌だが、猫缶と猫離乳食を半々にして、丁寧に混ぜたものを与えている。これを日

映画>独裁者

『独裁者』(チャールズ・チャップリン監督/1940)。 この映画の凄さは、制作年にある。ナチスドイツがポーランドに侵攻し(1939)、フランスをも侵略した年(1940)。そしてその年の暮れには太平洋戦争も始まる。 このヒトラーの最盛

国力の測り方

国力というのは、お金や戦車の数じゃなくて、無駄なことを一所懸命やってる個人としての馬鹿がどのくらいいるかが勝負だ。 たとえば北朝鮮には、あんまり個人的な馬鹿がいそうにない。つまりその国の現時的文化というのは社会が許容した無駄の量のこ

ホーンブロワー(1)-決闘-

フォレスターの『ホーンブロワーシリーズ』は、これこそ読まずに死ねるかといった海洋冒険小説の傑作。8枚組のDVDボックス、前から観たかったのだが、そこらのレンタル屋さんにはないので、わざわざぽすれんに入会したのだった。便利ですな、これ

猫がきた

二人の小さな娘が、それぞれ子猫を二匹ずつ抱えて、わが家の玄関先に立っていたとしたら、たいていの親はたちくらみがするにちがいない。 その4匹の子猫は、最初は5匹で近くの道路脇に捨てられていたのだが、情け深い一人の男の子が「なんとかして

天草へ

ふと思いたって熊本の安藤博士さんに電話したのは、2週間ほど前のこと。その場で天草ミニオフの話がまとまって、この土日にかけて大矢野島へ出かけた。 宮崎からは九州自動車道松橋インターで降り、それから不知火町の干潟を左手に見ながら三角西港