2007年5月 9日

DV-696AVきたる

そんなわけで、CHAPさんもおすすめのパイオニアのユニバーサルプレーヤー、DV-696AVが「ちわー、佐川急便ですー」といって、わが家にやってきました。

HDMI接続でDVDを観るために購入したものですが、「SACDも聴けるという話だが、オーディオ的にはどうなんだ」という、ひろすけさんのリクエストもあり、とりあえず音質チェックです。

その前に、まず梱包の様子など(^^;)。

まあ、こんな箱に入っているわけですが、持ってみると予想外の軽さでありまして、「中身入ってんのか」といった感じでした。重量は1.8kg。重い=良いという図式が当てはまるオーディオの世界において、これはちょっと見たことのない数字です。

で、さっそく音を鳴らしてみることにしました。アンプは金田式A級30W、プレーヤーからはオリジナルのパッシブプリにつないでアンプに渡すだけ。スピーカーは、スーパースワン。ソースはマイケル・ラフの『POOR BOY』。かのシェフィールド・ラボの超高音質な音源です。聴きどころは、深々としたベース、歌声の伸びと透明感、奥行きのある立体的な音場、といったところなのですが。

音が鳴り出した瞬間、ああ、これは…、という感じ。まっさらの新品ですから、すぐに音質評価をするのもかわいそうなのですが、どうも寸づまりというか、のびのびしたところのない音です。音域的には上も下も出ていない。まあ、数ヶ月エージングしてみないとわかりませんが。

では、音楽が聴けないかというと、そういうこともありません。「音」は出ていないのですが、なにか躍動感のようなものは、伝えてくれる感じはあります。まあ、DVDも観られれば、DVDオーディオも聴け、SACDも再生可能、5.1ch音声出力も、光デジタルも同軸デジタルも、HDMI端子も備えた上に、アップスケーリング機能までついて、実売価格13000円~15000円という嘘のような値段なのですから、野暮はこのくらいにして。

比較試聴したDENONのDCD-1650ALとの、外観のちがいなどを見てみましょう。

上がDV-696AV、下がDCD-1650AL。ちょっと巡洋艦と水雷艇くらいのちがいはありますな。DCD-1650ALは1995年に発売され、ぼくが買ったのは97年くらい。上級機のS10の廉価版といえる位置づけで、アルファプロセッサを搭載。当時の大定番となったプレーヤーでした。もう10年ほど、うちに居座っております。外観以上に、とにかくその重量差。1650ALの方は、片手でちょっとずらしてみるにも、うんしょ、という感じです。こんなに重かったかしらん。

裏側を見ると、もっと違いがありますね。

DV-696AVの多機能ぶりは、まさにこの12年という時間の流れを感じます。こんなに端子がたくさんついているの、昔はプリアンプしかなかった(^^;)。一方、DCD-1650ALの潔いこと。

念のため、DCD-1650ALで『POOR BOY』を試聴。比較してみると、もう圧倒的なレンジと密度の差。重心が低く、輪郭も明確。情報量がちがうせいか、透明感、奥行き感のようなものも、きちんと出してきます。

結論。DV-696AVのCD演奏の音質は「及第点」です。少なくとも、昔の安いCDプレーヤー(3万円クラス)によくあった、薄くてちゃらちゃらした音ではありません。ただ、ピュアオーディオとしてどうか、というと、また別の話になると、そういうところでいかがでしょうか。ひろすけさん。

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コメント

ひろすけさん

うーん、責任重大だなあ。うちは1280×720の、いわばセミハイビジョンというべきプロジェクターですので、おそらくテレビで観るよりもHDMIの効果は出るのではと期待しているのですが。テレビはもともとがきれいですからね。

コンポーネントからS端子に変えたくらいの効果があればいいんだけどなあ、と思っているのですが、そこまでいくかどうか。

まあ、現状、DVDを観るために最良の接続方法ではあるので、HDMIケーブルの到着を楽しみにしているところです。

早速のインプレッションありがとうござます。
やはりコンパチブル機とピュアオーディオの優良機種では本質的に比較対象とするものではないのかもしれませんね。
DCD-1650ALは僕も愛用して久しいですが、満足しております。最近、家でじっくり音楽を聴くヒマもあまりとれず、MP3プレーヤーで通勤時に聴くことが多くなり、耳が飼いならされつつありますが、たまに1650ALで聴くと溜め息が出ます。
SACD自体、あまり欲しいソフトも揃ってないし、この点はオマケとして考えることにします。

ではでは、本題のアップスケーリングに期待しております(^^)

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