K-1 Dynamite 2007

年末に紅白というものを見なくなって久しい。ぼくの紅白は山本リンダで終わっているので、美川憲一も小林幸子も知らない。もちろん、Gackt もポルノグラフィティも知らないのだ。大みそかに、ちらりと見た画面で「なんかアマチュアバンドみたい

内藤大助VS亀田大毅

この日は友だちと新宿で飲んでいて、試合を見られなかったのだけど、かなりひどいものだったらしい。試合結果はワンサイドで内藤。大毅は例の亀田スタイルで、頭部のみをガードして前進、左フックを振り回すも当らず。内藤の変則的なリズムに翻弄され

亀田は好き?

亀田二兄弟(三男はまだアマチュアだ)の試合が近づくたびに、飲み屋のカウンターだの打ち合わせの合間だのに「亀田は好き?どう思う?」と話しかけられることが多い。 「好きでも嫌いでもないけど」と、ほんとうのことを言っても納得してもらえない

亀田興毅vsランダエタ2

前回の試合後、「不可解ということこそ不可解」と感じたわけだけれど、今回はすっきり勝ててよかったと思う。4か月の間に、ファイターからボクサーファイターにスタイルをまるっきりチェンジして、それで世界1位の相手を黙らせるのだから、亀田興毅

新日を観ること

新日本プロレスの観戦は何年ぶりだろうか。プロレスの巡業というのは、一種サーカスというか津々浦々をめぐる祭り、祝祭の場であることをあらためて思った。ただし、これは昔でいうと全日本プロレスの雰囲気なのではないか。80年代の新日には、わく

殺し合いではない

みんな書くだろうけど、おれも書く。 8月5日に行われたHERO'S 2006(有明コロシアム)のメインイベント、桜庭和志VSケスタティス・スミルノヴァス。 1R開始まもなくの打ち合いで、スミルノヴァスの左フックが当たり、桜庭は前にの

石井智宏という希望

新日本プロレス。6月17日(土)大和スポーツセンター 。SXWで見た。 最近の新日本は、リングの上があまりに痛々しくて長いこと見てなかったのだけど、ひさしぶりに見てみたら、熱気が少し戻っているというか、わりあいプロレスになっている。

構造的世界としてのノア

ノアにあって新日にないものを考えてみた。先に書いたエース、それから社長レスラーの存在、時宜に応じて放たれる物語性、ここへきてタイトル=最強の図式すら手放して、力皇なぞをチャンピオンにして平然としているのもすごいと思う。やっぱりあいつ

いけ、杉浦。

ひさしぶりにプロレスの話。 新日本が液状化現象よりも深刻な地盤沈下を起こし、あれを観るくらいなら大相撲の巡業を観た方がずっと幸せになれるというくらい、ひどい状態になっていることから、「プロレスの終焉」をいわれているけれど、ノアをみて

クロネコの死

今年の契約更改が大荒れで、すでに10人もの離脱者を出した新日本プロレスのブラックキャットが急死した。51歳だったという。 本名ビクトル・マヌエル・マル。メキシコ人。81年4月、新日マットでデビューして、新日80年代の黄金期を前座レス

天山広吉改造計画

若手だった山本広吉時代から稀にみる素質とナチュラルな強さが注目を集め、凱旋帰国直後の24歳で、当時のエース級だった長州力をフォール。まさに鳴り物入りで、トップへの道を走り始めた天山広吉が、もう一皮むけきらない沼にあえいで久しい。 何

徳山と三沢と天山

18日は格闘系の特異日だった。まずWBCスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦、王者川嶋勝重×挑戦者徳山昌守。結果はご存知の通り徳山の判定勝ち。ジャッジによっては9ポイント差と、ほぼフルマークに近い差がついたけれど、実際、ジェネラル

橋本真也とコリノ

TVではハッスルもゼロワンもなかなか観られないので、ここ数年、橋本の試合はあまり記憶になかった。その中で、強く印象に残っているのは、2001年10月、フロリダ州のどこやらの町でスティーブ・コリノとか称する細身のお兄ちゃんが保持してい

スイングするということ

レスラーの才能について考えていくと、「間」というものに行き当たる。これは今さら、ハリー・レイスが馬場のボディスラムを受けて立ち上がる時の、あのゆるい間のことではなく、ハンセンのエルボーを受けた猪木が、リング下に降りてしばらくやり過ご

天才とは外道のことだ

外道とは、もちろんレスラーの外道氏である。 プロレスを壊すものを、ほんのひとかけらも持っていないという意味で、また、何がプロレスかをよく知り、それを体現しているという意味で、邪道・外道こそ少なくともここ5年ほどのプロレス界における屋

プロレスを壊すもの

「プロレスとジャズには大きな共通点がある。観客がいないと成立しないということだ」と、かつて山下洋輔は喝破した。まさに慧眼というべきである。つまり、見世物だということ以上に、観客とプレーヤーの相互作用によってもたらされる「一回きりのそ

プロレスについて

橋本真也の死で、プロレスという一項を立てた。実はぼくはかつて、いわゆるプロレス者だった。1972年からアントニオ猪木を見続けてこれたことが、ぼくの内のどこかで何かを醸してきたことは間違いことだろうと思う。 もはや、プロレスを語ること

トンパチの死

レスラーが死ぬのは悲しい。 ディック・マードックやムーンドッグ・ロニー・メイン、アドリアン・アドニス、デイビーボーイ・スミスなんて人が比較的若くして死ぬたびに、あんなやつらでも死ぬんだと驚きつつも、いいようもない悲しさがあった。 大