落語>立川談志 71歳の反逆児

『立川談志 71歳の反逆児』(NHK BSハイビジョン)。 去年の夏、情熱大陸で見たので現在の談志がどういう状態であるのかは知っていた。でもね、わざわざ老いと病いに煩悶する姿ばかり出さなくてもいいんじゃないのか。とは思う。 70にな

落語>文珍、市馬、権太楼、圓蔵、鯉昇、扇辰

最近テレビで観たやつを、ふたたびまとめて。 「御神酒徳利」柳家権太楼(「落語の極」 BSジャパン) 落語ブームが起こるまで、寄席を第一線で支えた爆笑王は、まちがいなくこの人だった。冷え切った落語会を、長いこと引っ張ってきたこの人は、

本>文楽の「あばらかべっそん」

「あばらかべっそん」(桂文楽 旺文社文庫 1980)。あまりにも有名な文楽の芸談エッセイなのだが、ずっと絶版になっていて、ようやく読むことができた。 生い立ちから横浜の薄荷問屋での奉公時代、桂小南への弟子入り、後の師匠である五代目左

落語>ひとまとめに

最近、TVで見た落語の印象を、ざっとおさらい。 『新春落語研究会』 BS-i 「落語研究会」の2006年ベスト10というような趣向で、正月に2日間にわたって放送。 <上席> 「狸の釜」柳家花緑 「親子酒」三遊亭歌武蔵 「幾代餅」古今

落語>六代目小さん「紺屋高尾」

六代目小さんの「紺屋高尾」。NHK「日本の話芸」。 そもそも、なんちうか。誰がいったい三語楼を小さんになんか推したんだ。と、誰もが言いたいだろうけど、なったものを今さら野暮は言いたくないから黙ってるわけで、それでもこういうものを聞か

落語>八代目桂文楽

文楽について何か書こうというのはあまりに荷なのですが、はずみですので書くこといたします。小染でその世界に目を開いたものの、その後は、書かれたものをのぞけばとりたてていうほどの落語体験もなく、世の流れのままに生きているうちに、こんなわ

落語>始まりは小染

何も東京の下町に生まれなくても、ニホンに暮らしております以上、落語というものをまったく知らないで育つことはできないわけであります。 世に漫才というものがあり、ドンキーカルテットという人たちがおり、ウクレレを弾いて面白いことを歌うおじ

落語のこと

思いあまって「落語」のカテゴリを作ってしまいました。なんですね、世間ではほんとに落語ブームなんだそうで、若い衆が寄席へ通っては、キテるとかヤバいとかいってるんだそうです。 なにせ、京浜急行大森海岸駅下車徒歩5分、大森ベルポートA館は

落語四席

昨日から今日にかけて、録画しておいた落語を四席聞いた。TVだから観たといってもいいけど、やっぱり落語は「聞いた」でしょうな。 まずは「文珍・南光のわがまま演芸会」(NHK)より、桂文珍の『風来坊』。これは、かの柳家金語楼先生作『アド

本>寄席はるあき

『寄席はるあき』(安藤鶴夫著 河出文庫 2006)。68年に刊行されたものが、今年になって文庫化。やっぱ、落語ブームとやらはほんとの話らしい。 安藤鶴夫は直木賞作家だということだけど、子供の頃からバアヤに負われて寄席に通った寄席マニ

柳家喬太郎のこと

柳家喬太郎のCDを買った。とりあえず今回は2枚。収録は、「白日の約束」「結石移動症」「純情日記横浜篇」「純情日記渋谷篇」。 この人、平成12年に林家たい平とともに真打ちに昇進した時から注目していた。このくらい才能のある人が、二人同時

落語>鰍沢-金原亭馬生

TBSチャンネルの落語特選会から。圓朝作・鰍沢。 馬生の映像というのは初めて見た。ご存知志ん生の長男。志ん生の放埓も弟志ん朝の華もないけれど、渋みや粋で聴かせる芸。以前、「笠碁」を聴いてうなった。 この人は54歳で早死にをしてしまっ