■一般的に魚の鰭の棘などは鋭いことが多く、粘液には毒が含まれていることもあるようだ。また海中には雑菌も多く、棘は鋸歯状になっていることも多いので、うっかり触ると思わぬ深傷を負い、そこから雑菌が入って、ずきずき毒があるように痛むことも多い。そういう棘を、いちいち挙げると切りがないので、ここでは挙げていない。棘が無いように見えて、うっかり触ると危ないものだけにとどめている。ふつう背鰭の前端、胸鰭の上端、臀鰭の前端などに棘が隠れていることが多い。
■サメ・エイ類は、強い顎と、頑丈で鋭い歯を持つことが多い。死んだと思っていても、顎が閉じたりすることもある。また魚の尾部は強く、陸上でも尾部をつかって跳びかかってくることがある。取り扱いには注意し、口の前には近寄らないこと。ここでは、サメ・エイ類の歯や顎に関しては触れていない。
■「咬む」の中には、それほど大怪我をしなくても、思いも寄らない小魚が犬歯状歯を持っていて、咬まれて血が流れたりするようなものは含めておいた。こういう小魚はイソギンポ科のように潮だまりなどにすむ可愛いものも多く、磯遊びの子どもたちが咬まれたりするからだ。
■一般的に魚の顎は強く、歯は鋭い。小魚といえども、うっかり指を咬まれると、かなり大変なことになる。フグ目の魚、モンガラカワハギ科やフグ科などは、鋭く強力な歯を持っていて大型個体になると指を落とされかねない。これらは、特別なことがない限り、ここでは挙げていない。注意しよう。
■テトロドトキシンと呼ばれる、ふぐ毒や、シガテラ毒など、魚類が持つ毒類は、食性に由来するものが多い。季節、地域、個体の大きさなどによって、猛毒があったり、無かったりする。また簡単な毒の検出法もない。ここでは中毒例のあるものは、できるだけ扱った。よく注意してほしいが、ここに挙げられているから毒があるというものでもないし、ここに挙げられていなくても毒がある場合もある。
■寄生虫は、ふつう淡水魚が怖い。淡水魚や汽水魚は原則的に生食してはいけない。よく火を通して食べるべきである。症状は簡単な下痢ですみ、虫下しですぐに治るものから、生死に関わり、駆除の難しいものまでいる。生食をするときは、リスクを覚悟しておいた方がよい。完全な海水魚に、あまり怖い寄生虫はいない。マサバやスルメイカなどにいるアニサキス類や、シュードテラノーバ類などが、人体に寄生はしないのだが、幼虫が、胃や腸などに穿入しようとして激しい腹痛を引き起こすことがある。これらの幼虫移行症をアニサキス症などと呼ぶ。放っておくと腹膜炎を起こしたりする場合もあるから気をつけよう。
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