■クロホシイシモチvsネンブツダイ■


クロホシイシモチ
@頭頂部に2対の黒点がある


ネンブツダイ
@頭頂部に2対の黒色縦線がある

■「あぽごん」という魚を知っているだろうか。テンジクダイ科テンジクダイ属の魚。テンジクダイ属の学名、Apogon からきているのだが日本産「あぽごん」は49種もいる。
■「あぽ・ごん」ではない。「あ・ぽごん」だ。ギリシャ語で a は「ない」、pogon は「顎ひげ」、「ひげがない」のだ。1801年にフランスのラセペードが名付けた。釣り人が「赤じゃこ」というように、この仲間、赤いのが多い、英語もカーディナルフィッシュ、枢機卿魚という。枢機卿は深紅の法衣を着ている。スウェーデンのリンネは1758年に「あぽごん」をヒメジ科の魚として記載した。それで、ひげのないヒメジで「あ・ぽごん」となったのだ。ちなみにリンネの『自然の体系・第10版』(1758)は動物学名の出発点である。
■クロホシイシモチとネンブツダイは、よく似ているが、頭頂部を見て黒点が2対あればクロホシイシモチ、黒色縦線が2対あればネンブツダイだ。
■磯際に群れる小魚だが、雄が口の中で卵を保育する。「赤じゃこ」と馬鹿にせず、「あ・ぽごん」とギリシャ語で、優しく呼ぼう。気分はアリストテレスになって、悠々と小魚と遊ぼう。
■小西英人