■マダイvsチダイ■


マダイ
@尾鰭の後縁は明瞭に黒い A鰓膜は赤くなく、青色点は小さく散らばって、背鰭第2、第3棘はふつう


チダイ
@尾鰭は後縁が赤いか、一様に同じ色 A鰓膜は赤く、青色点は大きく集まる傾向があり、背鰭第2、第3棘は長くのびる

■「マダイとチダイ、釣ってすぐ分かる?」と、ある船釣り師に聞いたことがある。
■「そんなもん、見たら一発で分かるで!」と、予想通りの答え、ならば、この写真どちらか分かるかと、ずらずらずらと並べたら絶句してしまった。マダイとチダイくらい、見分けのつきそうなものだが、この似たもんどうし、なかなかどうして難物なのである。
■チダイを見分けるのに言われるのは、全体に色が明るい。背鰭の第3、第4棘がのびる。鰓蓋後縁の鰓膜が血のように赤い、頭部背縁は角ばる…などなどだが、色の明るいマダイもいるし、背鰭ののびるマダイもいるし、鰓蓋後縁の鰓膜がやや赤いマダイもいるし、頭部背縁の角ばるマダイもいる。
■いちばん簡単なのは尾鰭の後縁を見ることだろう。後縁の端だけ明瞭に黒くなっていたらマダイ、端が赤いか、一様に同じ色ならチダイだ。マダイは尾鰭の下葉が白くなっていることが多いが、同じように白いチダイもいるので注意すること。
■チダイは、その鰓膜の色から「血鯛」になったと言われるが、これは関西の呼び名であり、語源は「小さい」ではないかという説もある。その名の通り、全長40cmを超えるのは珍しい。マダイは最大クラスはメーターをオーバーする。関東では「はなだい」と呼ばれ、花鯛と表記される。明るい赤色のチダイに、ぴったりの名であり、華やかな感じがするが、成魚の頭部背縁が角ばるので、鼻鯛の意味であろうといわれている。
■チダイは、マダイの名で流通することも多いし、料理屋でも、マダイ料理と称してチダイを使うこともある。別に騙さなくても、チダイは、胸を張ってチダイといえばいいのになあと思うのだけど…。
■小西英人