■吻(ふん)
Snout
▲コイチの頭部、眼の前縁から口までが吻。

■眼より前方の頭部である。などと、教科書にはたいてい書いているけど、ちょっと難しいだろう。

■英語のスナウトは「鼻面」という意味で、漢字の吻は唇(くちびる)を指す。そう接吻などと使っている。

■魚類学で、吻といえば、両眼の直前付近から【頭部】の前端までの領域を漠然と指していると思っていい。まあ鼻から口までの領域だ。ただし、上顎の口や唇は吻の一部であるけれども、下顎は含まれない。

■吻長といえば、眼の前縁から、吻端までをいう。スズキのように上顎より上方では唇が突出している場合、それが吻端になる。上顎より下顎が出ていても下顎は吻端ではない。コイチのように上顎の唇よりその上部が突出している場合は、その突出しているところが吻端となる。

■【標準体長】は、この吻端から測り、【全長】や【尾叉長】は体の前端、つまり上顎、下顎などに関係なく、いちばん突出しているところから測る。また【分類】形質で、吻が丸いとか、尖るとか使う。これは吻背縁のシルエットをいう。ヘダイの吻は丸く、クロダイの吻は尖る。