■シノニム(しのにむ)
Synonym
▲あんたはエゾイソアイナメなの?チゴダラなの?

■日本語でいうと、同物異名(どうぶついみょう)になり、すごく簡単にいうと、同じ物に違う名前をつけたことをいう。

■たとえば、エゾイソアイナメは、チゴダラのシノニムではないかと議論されている。これは、エゾイソアイナメとチゴダラが同種ではないかということだ。この2種が同種となれば、エゾイソアイナメは消えて、チゴダラだけが残る。

■生物【分類】でシノニムというと学術用語であり、命名規約で、同じ分類群に与えられた複数の違う【学名】をいう。種だけではなく、属、科などあらゆる階級の学名で起こりえる。

■反対語は【ホモニム】、異物同名という。シノニムにも種類があり、シニアシノニム(古参異名)や、ジュニアシノニム(新参異名)などがある。学名には先取権の原則という重要なルールがあって、シノニムには、それが適用される。ふつう先に付けた名が勝つのだ。先の名をシニアシノニム、後の名をジュニアシノニムという。

■ふつうにシノニムというと、ジュニアシノニムをさすので、エゾイソアイナメは、チゴダラのシノニムだというと、エゾイソアイナメが後で付けられた名になり、同種なら消える。その判断は研究者が行う。

■動物命名規約では、1758年1月1日以降に付けられた、規約に則った名は学名として認める。規約は、名前の付け方に厳格だが、種などの判定は、それぞれの研究者が行う。

■1758年から、世界中の動植物に競って学名が付けられたけど、情報の交換など、なかなかできなかったし、考え方も研究者によりまったく違い、学名はシノニムだらけになってしまった。分類学の論文で、ある種の記載をすると、必ずシノニムリストが載せられている。

■たとえばスズキの学名でいえば、シノニムリストには4つの学名ががある。このシノニムリストから、唯一の正しい学名、有効名を選ばなければ混乱してしまう。シノニムの整理は、分類学にとって非常に重要である。

■なお、現在の動物命名規約では、シノニムは同物異名と訳されず、異名と訳されている。