さかなBBSトップ
魚のことならおまかせ。WEBさかな図鑑
釣具の通販・Gear-Lab
HOME 似たもの検索  携帯版  | Gear-Lab

新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

WEB魚図鑑では、2013/7/25より新しいコミュニティをオープンしました。 「このお魚何?」というQ&A専用のページもあります。是非新しいコミュニティを使ってみてください。新コミュへの投稿はズカンドットコムへのアカウント登録が必要です。2013年1月以前にWEB魚図鑑へ投稿したことのある方はアカウントの引き継ぎを行うことができます。


[このスレッドを表示]

[1546] Re4:金星キス(2)>弓ヶ浜にも 
2002/7/8 (月) 06:27:47 小西英人
▼ たっちゃん ▼ KOUJIさん

 ほんと、こういう生時斑は、あるとわかれば「心眼」ができるので、かすかなものでも、ぱっと見分けがついてしまうのですね。

 いままで、あったのだろうか、なかったのだろうか、ぼくも気になっています。紀州と、四国太平洋岸のシロギスも、しげしげと見なくちゃね。

 なんなんだろ?

 こたえはでないかもしれませんが、ちょっとでも、とっかかりがあると、鈴木さんがやってみてくれそうなので、それに期待しています。しかし、ぼくは「とっかかり」を見つけられませんでした。死ぬと同じに見えたもんね。

 シロギスは、ほんと標徴形質がない…難しいのです。ブルーメタリックに輝く、明らかに変なシロギスを、千葉県立中央博物館の望月賢二さんが追いかけてはりましたが、ありとあらゆる計数形質を測りまくっても、シロギスにしかならない…、見た目は違うのに…、とぼやいてはりました。

 体色と斑紋の変異は、まだまだ研究されていない分野であり、なぜ違いがでるのかも、よく分かっていないことが多いのです。

 それは魚類分類学が、標本に基づく学問であったということもあります。ふつうは液侵標本で、フォルマリンか、アルコールがつかわれますが、こういう液体で固定しますと、斑紋や体色はとんでしまいます。博物館などにある、白い、変な魚を見たことがあるでしょう? あれがそうです。

 世界中の魚を、時間と空間を超えて、比較してみて、同じか違うかを判定するには、その液侵標本を基礎にするしかないのです。

 それで組み立てられてきた学問だから、斑紋とか体色とかの研究は二次的な物だったのですね。それで遅れています。

 そうそう。いちおう液侵標本としましたが、学名を決める『国際動物命名規約』に標本の種類は規定されていません。わかれば何でもいいのです。たとえば1775年に出版されたフォッシュスコールの標本類は、コペンハーゲン大学動物学博物館にあって「フォッシュスコールの、せき葉標本」とあだ名されています。魚類の「押し葉標本」ですね。魚の皮をはいで紙に挟んで乾燥させた物です。

 スウェーデン人のフォッシュスコールは、あの分類学の創始者、リンネの弟子の一人で、デンマーク王室が派遣した、世界で初めてのアラビア学術探検隊に参加して、紅海を調査し、31歳でマラリアにかかって客死したのです。彼の標本類は死後に整理され、出版されたのですが、アルコールに漬けた液侵標本類は、管理ができず腐敗したりして遺棄されてしまい、皮だけが残ったのです。

 江戸時代の、そんな若造の博物学者がどないしてんといわれそうですが、彼の死後出版された『諸動物の記載』(1775年)で初記載され、日本産魚で、いまだに有効な学名だけで61種もあります。彼の業績をたたえて、その日本産魚のリストを掲げておきます。これらの魚の完模式標本(世界でただ一つの、学名を担える標本の意味です)は「押し葉」なのです。

トンガリサカタザメ
ツカエイ
ヒョウモンオトメエイ
ハモ
オオイワシ
オキイワシ
サバヒー
ホシザヨリ
ウケグチイットウダイ
ヨゴレマツカサ
アヤメエビス
トガリエビス
クロハタ
ユカタハタ
オオモンハタ
アカハタ
アカマダラハタ
ヒトミハタ
バラハタ
コトヒキ
ホウセキキントキ
モトギス
クロボシヒラアジ
コガネアジ
クロヒラアジ
ホシカイワリ
ロウニンアジ
コガネシマアジ
イケカツオ
セイタカヒイラギ
ゴマフエダイ
バラフエダイ
ニセクロホシフエダイ
ヒメフエダイ
ヨスジフエダイ
マダラタルミ
ミナミクロサギ
エリアカコショウダイ
ホシミゾイサキ
マトフエフキ
ハマフエフキ
タテシマフエフキ
ヨコシマクロダイ
ナンヨウチヌ
ヘダイ
ミナミヒメジ
テンジクイサキ
ナンヨウツバメウオ
ツバメウオ
トゲチョウチョウウオ
シマスズメダイ
フウライボラ
タイワンメナダ
カマスベラ
キヌベラ
ヒブダイ
ブチブダイ
オウムブダイ
ハゲブダイ
ナガニザ
テングハギ

 ははは。大脱線だね。

 たとえば標本は、その生物体でなくてもいいのです。たとえば足跡化石などで書かれた恐竜などは、その標本は、ただの「生物痕跡」ですよね。

 まあ、いろいろ面白いけど、そんなこんなで足下のシロギスにも、謎が多いんだと言うことで…。

                            英人