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[2079] ひと休み>東太平洋障壁について… 
2002/8/29 (木) 12:36:24 小西英人
 研究者からの返事を待つ間に、なぜ東太平洋だけが、ほかの太平洋と、ちょっと違うのかということを書いておきますね。

 簡単にいうと、地球の自転の関係で、赤道付近には強い東風が吹き、強い海流が西向きにできます。この海流と、太平洋の古さと深さが障壁になり、これは「東太平洋障壁」と呼ばれています。

 まえにも転載しましたが、棘鯛の系譜の「クロダイ」の項から、その辺の部分だけ、また引用させてください。

■「大地中海」とか、「古地中海」とか、聞いたことがあるだろうか。これは「テーチス海」という古生代から古第三紀に、チモール、スマトラ、インドシナ半島、ヒマラヤ、パミール、ヒンズークシ、小アジア、地中海方面にひろがっていた古海洋のことで、アンガラ大陸とゴンドワナ大陸にはさまれた広大なこの海は、浅く、温暖な時代が多くて、熱帯から亜熱帯の海洋動物群が多く生息した。第三紀の中頃に北上したインド亜大陸がユーラシア大陸にぶつかり、ヒマラヤができ、東西に分断された。いまの地中海はテーチス海の名残だとされる。エベレストから浅海性の海洋動物の化石が発見されるのは、海底が持ち上がったのがエベレストだからである。
■『地理的分布から見たタイ型魚類の分散』(赤崎正人、1970)を参考に、クロダイ属の長い長い旅路を見てみよう。タイ科魚類は白亜紀の終わりから第三紀のはじめに、テーチス海で出現したらしい。白亜紀なら恐竜に原始タイ科魚類は喰われちゃったかもしれない。地中海にタイ科魚類の種数が多くタイ科の原型に近い形質を持ったものが多いのは、テーチス海起源の証拠とされる。
■クロダイ属は、東南アジア、東インド諸島を小さな分散の中心として、インド洋、オーストラリア、および日本の、いろいろな方向に分散したといわれる。東太平洋には深海があり強い海流もあったので、これらが「東太平洋障壁」となり、分散を遮断したので、日本とオーストラリアが分布の限界になった。
■一般に、各大洋の西岸に部分的な分布の中心地があるといわれる。それは暖流がそれらの沿岸にぶつかり、魚類の移動の終末地域になっていたこととテーチス海からの「分散」の影響が残っているためだといわれている。つまり日本は分布の中心から、どんどん送り込まれる周辺地域、「吹き溜まり」にあたるわけだ。日本近海が約四千種の魚類の生息する豊かな海になっているのは、こういう地理的に恵まれた特性があったためなのだ。日本に生まれ落ちたことを釣り師は感謝しなければ。

 と生物地理学的には考えられています。

 どない。おもろいでしょ。おもろないかな。    英人