さかなBBSトップ
魚のことならおまかせ。WEBさかな図鑑
釣具の通販・Gear-Lab
HOME 似たもの検索  携帯版  | Gear-Lab

新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

WEB魚図鑑では、2013/7/25より新しいコミュニティをオープンしました。 「このお魚何?」というQ&A専用のページもあります。是非新しいコミュニティを使ってみてください。新コミュへの投稿はズカンドットコムへのアカウント登録が必要です。2013年1月以前にWEB魚図鑑へ投稿したことのある方はアカウントの引き継ぎを行うことができます。


[このスレッドを表示]

[2461] 写真同定と標本について… 
2002/9/18 (水) 21:21:23 小西英人
▼ ぷいぷいユッケさん

 写真同定など認めない…という研究者もいますが、写真から同定できないのは、それはわれわれの研究不足である。それだけ、われわれが知らないんだ…といいきる研究者もいます。

 ぼくは釣り人として、できるだけ、きちんと生時の写真を撮って、その情報を蓄積する仕事をしたいと思っています。

 それで、鰭をたて、キーになるポイントを写し、それでも難しいのは標本を京都大学に送り、いろいろな情報をためていって、写真同定を容易にできるようにしたいなと思っているのです。

 ぷいぷいユッケさんも、同じように考えているようですね。

 ぼくは、きちんと写っていなくて同定不能になるのが口惜しくて、できるだけきちんと写るようにがんばったのです。なんとか、きれいに写せるようになったのは最近のことです。

 がんばってみてください。

 新種を記載するとき、学名をつけるときですね。これは『国際動物命名規約』に則ってつけます。これ現在は第4版、1999年に出版され2000年1月1日から発効しています。この第4版から、日本語版も出版されています。ちなみに3000円です。

 ちょっと、ややこしくなるので、簡単に書きますが、タイプと呼ばれる、標本を元に記載するのですが、このなかで、ふつうにはホロタイプ、完模式標本と呼ばれるものが重要です。タイプはいろいろな種類があります。しかし学名のもとになる標本は、原則的には、ひとつでなければいけないのです。

 この標本はホロタイプだけとは限らないので、国際動物命名規約の第4版、日本語版では「担名タイプ」と書かれています。それの適任性としてあげているのは…。

 72条の5の1。動物、または動物の一部分、または動物の仕業が化石化したものの標本、またはそれに基づいた学名が1931年よりも前に設立された場合は、現生動物の仕業の標本。

 となっています。動物は魚類ばかりではないし、絶滅した化石種も含むので、こういう書き方になっています。仕業が化石化したものとは足跡化石とか、巣の化石とかであり、昆虫の繭なども「仕業」にはいります。

 けれども、現生の魚類で考えると、やはり液浸標本が主流でしょう。古い時代では剥製とか、皮だけとかいう「一部」のものもありますが…。

 また、大昔の原記載で、絵しか残っていないというものもありますが、これはあくまでも、図示されたり、記載されたりしたものが「標本」であると考えます。

 そういう意味で、標本がないと無理でしょうね。新種の記載は。

 ただ、深海魚などで、あきらかに新種と思われるけど映像しかないというものがあります。こういうのは将来、規約が変わって対応していくかもしれませんね。そういう議論も一部ではあるようです。

 現在、もし、ふつうの魚類を写真によって新種記載した論文を投稿したら、受けつけてもらえないと思います。

 ただ、規約では、学会誌に投稿しなくてもいいわけで、「著作物で公表」すればいいのです。しかし、写真だけでは、やはり無視されると思います。

 日本初記録種(これは新種ではないですよ。日本にはいないと思われていたのが初めて記録されることです)の報告などは、昔は、なんとなく標本を要件としていましたが、いまでは、確実に同定できる写真でもいいという「ムード」はできてきています。

 そうそう、常識として、標本が1個体のみによる新種記載というのも、かなり批判を受けます。担名タイプはひとつですが、それを記載するときには、できるだけたくさんの標本があるほどいいのです。

 だから、変な魚を釣って、やったあと喜んで研究者に標本にあずけるときは、できるだけたくさんの個体をあずけるようにしましょう。

                             英人