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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[3870] 乱麻>来週発売の新年合併号に… 
2002/12/16 (月) 11:47:58 小西英人HomePage
◆画像拡大
アイナメ■2002年2月8日 兵庫県淡路島、灘海岸 全長34cm

※写真は…
■白バックできっちり写真を撮る
その画像は世界の共通語になる■

 新年合併号なので、ちょっと、この【さかなBBS】のことなど、書いてみました。ご笑覧ください。そして、ご意見をくださいね。2003年は、魚の画像をよくすることを、みんなで考えてみたいな…なんて思っています。


■怪投乱麻■No.85週刊釣りサンデー2003年1月5/12日号より
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IT革命。魚類図鑑も変わるんだ


謹賀新年
ふてえ野郎と自戒しつつ進むぞの巻


■あけましておめでとうございます。めでたさも中くらいなりおらが春…なんてしみじみいいたくなるけど、中くらいならば上出来だよね、このごろは。ともあれ二〇〇三年があけた。
■恐怖の大王が落ちてくる…なんとなくの終末感のまま終わった一九九九年。2KY問題で正月も何もなくなだれこんだ世紀末の二〇〇〇年。景気をのぞいて思ったほど悪くもないわいと呑気に過ごしていた新世紀を、九月十一日、ニューヨークの衝撃的な映像が走り抜け暗澹としてしまった二〇〇一年。その新世紀を、ずるずるとひきずったまま二〇〇二年も終わっちゃった。世相が暗くても不景気でも戦争が始まっても、変わらないのが釣りの世界といわれていたけど、さすがに釣り人の大きな動きは消えてしまった。それでも日本全国どこの水辺に行っても、いつも大勢の釣り人が竿をだしているのに感心しちゃう。釣り人は亀のように首をすっこめつつも燃えている。なかなか強かなもんだわい…なんて、ぼくも、その一員だけど思ってしまう。今年も、ゆっくり強かに釣りを楽しもうぜ。魚もね。
       ■
■去年、ぼくは二六目、一〇九科、三五八魚種、八四七の写真データを持つ「魚類図鑑」を書き、公開した。いや正確な表現ではないな。釣り好き、魚好きが集まり、みんなで【WEBさかな図鑑】というデータベースをインターネットに構築した。グーグル検索で「さかな図鑑」と入力し検索してくれたらトップにでてくる。これは、どういう運営なのかと、よく聴かれるが、Niftyの釣りフォーラム主宰者、JUNさんが、個人的にプロデュースし、場を提供し、同じく釣りフォーラムの、じゅん坊さんがシステム設計をし、ぼくが管理をしている。この三人、それぞれの道でプロなんだけど、そのプロが「遊び」で呼びかけ、創りあげたシステムが【さかなBBS】と【WEBさかな図鑑】なのである。
■二〇〇二年一月二四日十一時三三分四〇秒に「ごちそうを持ち寄って…」と題した、ぼくの一文から【さかなBBS】は始まった。みんなで魚の写真を持ち寄り、わいわいやりながら図鑑を創る「ごちそう持ち寄り魚類図鑑」の提案だった。オープンな場で、オープンに人が集まって、オープンに創る魚類図鑑である。それから一年たたぬまに、三五八種、八四七点の写真データを持つ図鑑に育った。
■四〇〇種足らずの魚類図鑑というのは、プロの図鑑編集者からいわせてもらうと、まあまあの釣魚図鑑である。主要対象魚は入っているが、ちょっと外れた魚は入っていない可能性がある。八〇〇〜一〇〇〇種になると、釣魚としては外道まで網羅された大図鑑になり、一般向けにしても立派な中図鑑になる。二千種を超えると凄い図鑑だ。三八六三種の日本産全種が収められている魚類図鑑になると中坊徹次博士が創った『日本産魚類検索・第二版』(東海大学出版会・二〇〇〇年)だけだ。
■WEBには凄いものがある。世界中の二六九四五種の魚の記載、一三五七〇〇のコモンネーム(通称)を集め、三二六五五点の写真を収めている『フィッシュベース』という英語データベースを筆頭に、日本も学術、一般を含めかなりの魚類図鑑データベースが百花繚乱、妍を競っている。データベースという性格が魚類図鑑と、ぴったり合う。またブロードバンドの普及や、デジカメなど画像技術の普及で一気に世界は変わりつつある。玉石混淆ではあるけど。
■なんてこと書くと、ばりばりのデジタル急進派だと思われそうだが、紙の編集屋なんて保守的でなければやってられず、ぼくは、ごちごちのアンチデジタル派である。デジカメは駄目で銀塩写真にしがみつく。去年のいまごろ【さかなBBS】の立ち上げを真剣に議論していたとき、ぼくは、コミュニケーションの基礎は「言葉」である、インターネットは認めるけれど、言葉だけでやるのが純粋だ。画像などは邪道だ…と論陣をはり最後の最後まで反対した。押し切られ、しぶしぶ、ごちそう持ち寄り宣言をした。いまや、画像はインターネットのコミュニケーションツールであって最低限の知識くらいなけりゃ言葉を持たないのとおんなじだぜ…とほざいて、あきれられている。君子豹変ス、なんだもんね。
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■あなたが変な魚を釣った。なんだか、まったくわからない。手がかりもない。写真を撮って【さかなBBS】にアップするわいわい議論する。魚種がわかれば画像をそのまま【WEBさかな図鑑】に持っていく。ぼくが和名を書き、学名を書き、記載を書いて登録すると図鑑データベースとして世界中に公開される。写真同定というのは、かなり難しく、写真で同定することに意味などないという研究者もいる。しかし、種の違いは外形にでるはずであり、写真を見て同定できないのは、単に情報不足であってわれらの怠慢に過ぎないという研究者もいる。
■ちょっと前までデジタルでやりとりする画像は悪かった。このごろ圧縮技術も進み、かなり良い画像がやりとりできる。特に白バックの画像は圧縮もしやすく、きちんと撮ると鰭や鱗まで数えられる。デジカメだと撮影は簡単だし、そのうち携帯電話の画像もよくなるだろう。どこでも誰でも写真を撮り、その画像をどこでも誰でも発信できる時代が目の前に来ている。
■ぼくが同定できない魚は画像を専門の研究者に送り、同定をお願いする。こういう形で巻きこんだ研究者はかなりの数になった。ぼくとしては釣り人と研究者の情報の橋渡しをしたいとも思う。【さかなBBS】の議論だけで一年で四〇〇〇発言にもなった。夜な夜な議論している。ぼくは夜な夜な図鑑や文献に埋もれ、パソコン相手に一喜一憂し、いろいろ調べ、四〇〇種の記載を書いた。しんどいでしょうといわれるがしんどくない。それどころか、ぼくは人の褌で相撲を取らせてもらいながら偉そうにいう、ふてえ野郎だと思う。大人しくしよっと。
       ■
■みんなで創った【WEBさかな図鑑】まだまだ一歳、よちよち歩きである。しかし釣り人が創る「社会の資産」にしたいと思う。釣り人が集まり、研究者が集まり、にぎやかな議論が続く。研究者が、この標本が欲しいと書くと全国から即座に標本が集まりデータもとれる。みんなが楽しみながらデータベースの魚が育っていく。そんな夢がいま、現実になりつつある。
■今年こそ五〇〇種、いやいや一〇〇〇種のデータベースを、みんなで目指したいと思う。