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[3885] 画像>ソトイワシ>参考までに 
2002/12/18 (水) 12:42:18 小西英人HomePage
◆画像拡大
ソトイワシ■1994年4月15日 沖縄・川田

 ソトイワシ Albula neoguinaica だと思われます。この写真個体は京都大学に寄贈し、京都大学魚類学標本(FAKU)になっていたのですが、ドライアップして失われています。しかし、標本を入れたときに見てもらっているので、Albula neoguinaica でいいだろうと思っています。

 西太平洋にいるとされる、2種のボーンフィッシュの見分けを調べましたので、ちょっと書いておきます。

 学名■Albula glossodonta
 英名■Roundjaw bonefish

 学名■Albula neoguinaica
 英名■Sharpjaw bonefish

 の2種ですね。これ、学名や英名を使うと、ちょっと慣れていない人には難しい議論に見えちゃうので、よくないことだけど、英名から、ちょっと渾名をつけちゃうね。

 ラウンドジョー・ボーンフィッシュは「丸顎」と書きます。

 シャープジョー・ボーンフィッシュは「角顎」と書きます。これに、ソトイワシの標準和名があてられています。

 参考にしたのは、FAO(国連食糧農業機関)がだしている、"FAO Species Identefication Guide for Fishry Purposes" というシリーズのなかの "The Living Marine Resources of the Western Central Pacific vol.3" という1999年に出版された本と、アメリカのカリフォルニア科学アカデミーのデータベース、"Catalog of Fishes" というエシュマイアーがつくった魚類の学名データベースです。おなじみのフィッシュベースから、学名をクリックすると、このデータベースとリンクしています。

 本のソトイワシ科 Albulidae は、スミスとランドールが書いています。

 丸顎と角顎の見分けをいろいろ書いていますが、いちばん見分けやすいのは、下顎の先端の形で、丸くなっていれば「丸顎」で、角張っていれば「角顎」のようです。また、あと吻の腹面に小黒点が「丸顎」にはでやすく、「角顎」にはないようです。吻が長い短いとか、歯の形状も違うようですが、難しいと思います。

 写真で見分けようと思えば、頭部腹面のアップの写真を撮らなければなりませんね。

 ひとつややこしいのは、彼らは、Albula neoguinaica の学名を、Albula forsteri と変更しています。しかし、エシュマイアーは変えていないし、『日本産魚類検索 第二版』も変えていません。どちらが正しいのか、ちょっと分かりません。

 エシュマイアーのデータベースで、丸顎のホロタイプ(学名の基準になる世界でただひとつの標本)の模式産地を見ると、サウジアラビアか、イエメンのどちらかの紅海となっており、フォルスコルが採集しています。ドライスキン。フォルスコルの「魚類押し葉標本」と呼ばれるもののようです。フォルスコルは、イエメンで客死して、その標本が整理されたのは死後かなりたってからの1775年で、液浸標本は失われ、皮を押し葉のようにして乾燥させた物だけが残っています。

 角顎は、インドネシアのイリアンジャヤで採集されていますが、プア・コンディションと書かれています。1847年にフランスのヴァランシエンヌとキュビエが書いています。

 もともと汎世界分布とされていた、Albula vulpes は、学名の始祖、リンネが書いていて、1758年、採集地はアメリカか、バハマかもしれなくて、いま、標本は失われています。

 これ、どちらにしろ、整理するのは大変難物のようです。標本がしっかりしていないようです。そちらでも、混乱が続いているのでしょうね。

                      英人