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[404] Re2:命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/10 (水) 07:08:24 小西英人
▼ 清野耕一さん

 まあ、標準和名に取り決めはないといっても、やはり記載する(標準和名の場合は新種記載もありますけど、日本初記録種でも、和名提唱ができます)人の、特権というか、楽しみなのです。

 ぼく、タイリクスズキを、釣り人みんなで追いかけましたが、「変なスズキ」とか「斑点スズキ」とか、当時の釣り人の俗称で記事を書くわけにもいかず、悩みに悩んで、ごくふつうの名前を仮称として記事を書きました。

 「星鱸」ですね。

 日本語で星といえば、斑点をさしますから。ほんとうは斑点は「斑=ぶち」というのがいいのでしょうが、まあ、魚によく使われる一種の美称でしょうね。これ学名もつけやすくて、ステラータスなんて、星という意味です。シマノのステラも同じです。まあ、あとでわかりましたが、タイリクスズキは未記載種ではないようなのですが…。

 しかし、この記事の、この仮称が凄い一人歩きをして、ぼく、何人かの研究者に痛烈に批判されて、ほんと困りました。それで心配してくれた中坊さんが、和名提唱のとき、「大陸鱸」にしようと言ってくれたのです。

 もともと日本にはいない種ですが、かといって、和名をつけなければ流通もしているし、実際に日本で釣れているのですから。そこで、「大陸」とはっきりさせて、なおかつ「大きくゆったり」した名前で、ぼくは感心したのを覚えています。

 それで、やっとタイリクスズキを提唱し、安定させたと思ったら、こんどは釣り人でライターを名乗る連中、いわく、いまごろ研究者は大騒ぎをして「タイリクスズキ」などと名前をつけたが、釣り人は大昔から、きちんと知っていた。それが証拠に大昔から「星鱸」と呼んでいたのであると…。

 「星鱸」の仮称提唱が1993年。タイリクスズキの和名提唱は1995年なんですけどね。

 いまでも、釣り人は「星鱸」と呼んでいる…なんて記事を読むたびに、ぼくは旧悪をばらされたような気になって、小さくなっています。

 いろいろ難しいですね。

 それでも、小笠原に行って、「アライソハタ」を釣り、京都大学に送って標本にしたとき、性懲りもなく悩んでいました。和名をどうしようかと。記載文を書く気もないのにね。

 この魚、当時は、ハワイのランドール博士が小笠原で採集して、日本初記録種として論文を発表はしていたのですが、和名の提唱はされていなかったのです。

 それで、いちおう、いろいろ悩んでいて、これは楽しかったです。

 それから数か月後に、山と渓谷社の『日本の海水魚』が出版され、さっそくチェックをしていたら、瀬能博士が和名提唱をしていました。荒磯羽太、アライソハタとね。がっかりしたのと、安心したのと、とても複雑な気持ちだったのを覚えています。

                            英人
ps
 清野さん。アナハゼ類は、あと数種は未記載種がいます。研究者はかかえています。ふつう、未記載種だと思われても、世界の誰かが書いていることが多いのですが、アナハゼ類は日本の沿岸、浅海の固有種なので、きっちりと分離できれば、未記載種になりやすいのです。ただ、変異が多くて、なかなか、その辺の見極めが難しく、宿題になってしまっているのです。

 たとえば京都大学総合博物館にある、この標本も、そうです。

http://inet.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

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