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[503] ギス>魚名のことなど… 
2002/4/26 (金) 06:33:29 小西英人
▼ 西潟正人さん

 はははは。地方名、通称名のこと、書かれてしまいましたね。

 『さかな大図鑑』のときは、できるだけ集めて書くように執筆者にお願いしたのですが、ぼくの思うほど、きれいになりませんでした。それで『新さかな大図鑑』でははずしました。

 つぎにやろうと思っている図鑑でも、外すつもりでいます。

 地方名が、どんどん廃れていて、ほんとうに正確な地方名を採集できたとしたら、そういう呼び名は、ほとんど知られていなくなっていること。

 似た種群の混称と、同じ種の中でも生息場所や大きさなどにより特化した名などの区別が難しいことと、それの採集が難しいこと。

 釣り人の使う名は、いわゆる伝統ある地方名というより、ほとんど俗称にちかく、それも名人がつけたから、かっこいいから、雑誌に書いているから、TVでいったからというようなものが多く、採集するのがあほらしいようなものが、ほとんどであるということ。

 釣り雑誌やTVの釣り番組の範囲が、その地方名の範囲になったりして、あまりにも人為的なブレが多いこと、たとえば北九州だけの地方名でも、九州ネットの釣り番組で連呼すると、その名は九州の地方名であると、まことしやかにいわれてしまう。

 流通名がかなりはいってきて、この流通名は、できるだけいい魚に見せようとするから、ややこしくなること。たとえば、養殖用の種苗生産業者が、タイリクスズキを、「ひらすずき」と名づけて、それの種苗生産に成功したと発表して、それをNHKが「ひらすずき」「ひらすずき」とニュースやら、ドキュメンタリーで連呼した。NHKに、その名では問題がありすぎますと申し入れたのですが、魚の呼び名を、誰がどういおうが、興味はございませんと、冷たいご返事でした。それなら、NHKは、標準和名のヒラスズキに間違わせようという業者の意図があるかもしれない名を意図的に流すのですがと聞いて、やっと重大性に気がついてくれて、なおしてはいただけましたが…。まあ、これなどは特殊ですけど、たとえば関西ではカサゴは「赤めばる」として流通しています。これなど、直しようもないくらいなじんでいます。輸入魚などは、もう、やりたいほうだいですしね。最近の「あやかり鯛」は、ほとんど流通名からきているでしょう。

 魚の地方名、俗称、流通名を使う人たちが、正確な標準和名を、ほとんど知らないこと。このために、その名は何を指すのか、その同定作業が、並大抵ではありません。

 まだまだありますが、以上のことから、地方名の採集は、なかなか大変で、魚類図鑑を創るのと、まったく同じくらいの労力、いや、もっとかかるかもしれません。それで、できあがるものは、便利なものにしようと思うと、かなり「あほらしい」ものになる可能性があるのです。

 それなら、澁澤敬三の労作『日本魚名集覧』などを見たらいいのだろうし、これらの労作を、検証なしに、いい加減に集めた(なんていったら、怒られるな。日本魚類学会編だもんな)三省堂の『日本魚名大辞典』でも見ておいてねと、そんな感じに、ぼくはなってしまうのです。

 釣り人は、すぐに、冷たい標準和名より、伝統のある地方名がいいといいますが、その実、その釣り人たちが、伝統ある地方名を駆逐しているのです。

 と、ぼやきつつ、なんとかしたいとは、いつも思っているのですが、この問題を、きれにに片づけようと思えば、まず、みんなが標準和名を知って、その魚を正確に知らなければ無理なのです。それから、その標準和名のものを、どう呼んできたのか検証しなければなりません。この「名を知る」という第一歩のために、とりあえず、正確な標準和名の魚類図鑑を創ることに全勢力を注ぎたい…という、堂々巡りに陥るのです。

 困っています。

 ギスは、ほとんど釣りでは釣れないでしょう。ソトイワシ(これも、この名前では絶対に釣り人に通用しない。ボーンフィッシュというと、かなりの釣り人が、ええええ、かっこええ、そんなのが日本にもいるの…と喜んでしまうでしょう。ゲーム系有名釣り師でも、ソトイワシ=ボーンフィッシュだと知っている人は、ほとんどいません。フロリダや、クリスマス島に行かなくても、沖縄でやれまっせ)に、とても近縁で、ソトイワシ科に含める研究者もいます。

 釣りでは珍しいけど、底延縄で漁獲され、練り製品の材料が主なようですが、流通することと、「にぎす=似鱚」とも呼ばれますから、標準和名のニギスとあわせて、キス釣り大好き人間が、なんとなく気にすることなどから、図鑑としては、ギス、ニギスなどは収録したいのですが、ぼくは、まだ写真を撮れていません。

 たまたまでしか釣れないでしょうね。      英人