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[3292] 投稿>ホシササノハベラ(雄)でしょうか? 
  【魚図鑑参照】
2002/10/30 (水) 03:19:56 渡辺謙司
◆画像拡大
10/29 広島県安芸郡倉橋町唐船浜 19センチ

ダブルで釣れた雄の方です。アカササノハベラではないと思いますが、どうでしょうか。

[3297] ホシササノハベラ(雄)>うーーーーーーん?! 
2002/10/30 (水) 06:13:44 小西英人
▼ 渡辺謙司さん

 おっしゃるように、ホシササノハベラの雄のように見えますが、眼の下の褐色線はアカササノハベラのようにも見えます。

 事務所に、アカササノハベラとホシササノハベラの写真が大量にあるので、ちょっと見比べて検討したいと思います。また、アカササノハベラとホシササノハベラは交雑の報告もあります。ときどき、判断に苦しむものがでます。交雑種の特徴を忘れてしまったのですが、たしか『魚類学雑誌』に論文が出ていたので、それも見てみます。

 いまのところ、なんともいえません。ちょっとペンディングね。

                            英人

[3306] ホシササノハベラ(雄)>登録しました 
2002/10/30 (水) 06:55:58 小西英人
▼ 渡辺謙司さん

 図鑑への登録作業をすべての魚種で終えました。魚の写真のアップありがとうございました。すべての魚に登録の報告をいれると長くなるので、ここでまとめていれさせてもらいます。

 それで、ホシササノハベラの雄ですが、登録作業の時、もういちど見ましたが、こんどは違和感がありませんでした。眼の下の褐色線が、ちょっと弧を描き気味ですが、それほどでもないですね。ほかの斑紋や色は間違いないですし、ホシササノハベラの雄でいいです。

 ちょっと寝惚けていて、考えすぎたようです。ごめんなさい。

 交雑については、また、論文を見て、何かあったら、書きこみます。

 お騒がせでした。                英人

[3309] Re:ホシササノハベラ(雄)>登録しました 
2002/10/30 (水) 12:50:15 渡辺謙司
▼ 小西英人さん

すべての魚の登録、ありがとうございます。

今後も、大きさ、色柄や採取場所の異なる個体を、アップしていこうと思いますので、不要なものは削除してくださいね。

私も、この個体で気になったのは、眼の下の褐色線で、あれこれ見比べているうちに、中間型はいないのか?なんて事が気になりだしたら眠れぬ夜になりました。

交雑についての事、楽しみにしています。

[3315] Re2:ホシササノハベラ(雄)>登録しました 
2002/10/30 (水) 14:40:05 小西英人
▼ 渡辺謙司さん

 いろいろデータを集めたいので、どんどんアップしてください。

 ホシササノハベラかアカササノハベラかわからない。ぼくが気になっている、ぼくの撮った写真のうち、3個体の写真を、いま、研究者に送って見てもらっています。

 交雑種の論文とは、『愛媛県宇和海より採集されたササノハベラ属種間雑種』という論文で、馬渕浩司、松本一範、中坊徹次の共著で、1999年の『魚類学雑誌』Vol.46 No.2 にでています。

 読んでみましたけど、

1)背鰭第1棘長
2)臀鰭第3棘長
3)腹鰭棘長と標準体長比
4)背鰭前方鱗数
5)頬部鱗列数
6)鰓は数

 の6形質の標準化した数値をつかい、主成分分析をして、中間型(交雑種)を分離しています。このごろ交雑種の研究が、ときどき見られますが、ほんとうに中間的なタイプになることが多いようです。

 あと、計数形質だけではなく、外部形態による論考もされていますが、ちょっとややこしいので、引用はしません。

 とにかく、アカササノハベラとホシササノハベラに交雑種がでるのは間違いないようです。

 しかし、このように、厳密な研究と検討の結果のうえでの話であって、ぼくの写真だけで、その辺が、よみとれるかどうか、わかりません。

 まあ、研究者からの返事で、みなさんに、ご報告できるようなことがあれば、また、書きましょう。

                          英人

[3317] ホシササノハベラ(雄)>考えすぎでした 
2002/10/30 (水) 16:06:20 小西英人
◆画像拡大
ホシササノハベラ雄■2002年1月28日、三重県国崎

▼ 渡辺謙司さん

 東大海洋研の馬渕浩司博士に問い合わせていました。

 ぼくの迷っていたのは、すべてホシササノハベラの雄だということです。ひとつだけ参考に画像をあげておきます。

 眼の下を通る褐色線が、胸鰭基部につながっていると思ったのですが、アカササノハベラの場合、眼の下の褐色線は太く中断せずに明瞭に胸鰭基部の上端へ至るそうです。雄になると不明瞭になるそうですが、その場合は、体色が黄色くなります。

 この写真個体の眼の下の褐色線は、不明瞭で若干の中断がみられるから、アカササノハベラとはいえないそうです。

 そのうえで、頬から顎にかけての網目模様と、背鰭前方の黒斑から、ホシササノハベラの雄だということです。

 渡辺さんが石を投げてくれたから、ぼくも、いい勉強ができました。もう、この褐色線では迷わないと思います。

 ありがとうございました。              英人

[3332] Re:ホシササノハベラ(雄)>考えすぎでした 
2002/10/31 (木) 00:01:26 渡辺謙司
▼ 小西英人さん

こちらこそ、すっごく勉強になりました。ありがとうございます。

『新さかな大図鑑』初版第1刷の120ページのササノハベラ8個体の内、『釣魚検索』初版第1刷に載っていない5個体は全てホシササノハベラで、左側中段が雄、右側上から雌、雄、雌、雄。それと週刊釣りサンデー『似たモン魚譜』連載11のホシササノハベラは雄、で合格でしょうか?

[3344] ホシササノハベラ>合格です 
2002/10/31 (木) 07:04:06 小西英人
▼ 渡辺謙司さん

 『新さかな大図鑑』初版のササノハベラ属の同定は、すべてあっていますよ。

 『似たモン魚譜』のスクラップは事務所に置いてあるので、また、後で見ますね。

                           英人
ps
 魚って、わけわからんままに見ていて、ぱああっと見えてきたとき、ほんとうに興奮しますね。この辺が、分類屋という研究者にとっても、たぶん悦楽なのだと思います。

 たとえていえば、頂上も見えず、ひたすら足下を見つめて山を登っていて、気がついたら、ぱああああっと壮大な景色が360度、すべて見えて、頂上に立っていたという、いきなりの快感です。

 ぼくらは、それを「追体験」するわけですが、研究者は、世界で初めて、それを見るわけですから、世界初登頂と同じようなものです。山の世界で未踏峰はなくなりましたけど、魚は、まだまだあります。

 ササノハベラも、ながいこと、赤いのは「沖合型」「海洋型」などといわれ、ひどい図鑑になると「婚姻色」などと書かれながら、研究者も誰も、「ササノハベラ」1種で不思議に思っていなかったのです。

 馬渕博士は、それを潜水観察していて、生態行動から、分離してしまったのですね。すごい観察力だと思います。動物行動学とか生態学とか、最先端のようにいわれますが、もし、馬渕博士の眼力がなく、ササノハベラを、ササノハベラとしか認識せずに、産卵生態行動を記録して、それを論文にしていたら、その研究は2種を混同していたものだから、まったく無意味なものになっていたでしょう。そういう意味で、分類学こそ、生物学の基礎中の基礎になるのです。

 馬渕博士は、それを解決するために、まず分類から中坊博士の門をたたいて、はじめたのです。そのころから、ぼく、聞いていましたから、ササノハベラにしか見えなかったものが、ホシササノハベラとアカササノハベラに分かれて見え始めたとき、馬渕、中坊の追体験をしているようで、ほんと、興奮しました。

 それで、分かったような気になっていても、また、分からんのがでてくるから、恐ろしいといおうか、おもしろいといおうか…。

 渡辺さんも、はまりはじめていますね。

[3345] ホシササノハベラ(雄)>合格です 
2002/10/31 (木) 09:42:47 小西英人
▼ 渡辺謙司さん

 『似たモン魚譜』の11、のホシササノハベラは雄です。

                          英人

[3346] Re:ホシササノハベラ(雄)>合格です 
2002/10/31 (木) 23:24:21 渡辺謙司
▼ 小西英人さん

合格通知、拝受いたしました。ありがとうございます。
まだまだ、ひよっこですので、日々「さかな道」に精進努力いたします!

ところで、JUNさんの隠しダマ「背中が青紫に光るコトヒキ」の登場は・・・。

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