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[4984] マルスズキ>ってなんだ!? 
2003/3/2 (日) 09:09:35 小西英人HomePage
▼ マルやのかずさん

 いつやら、研究者に、まじめな顔で「まるすずきってなんだ?」と聞かれたことがあります。これはルアーマンだけの符丁のような言葉でもあるので、ちょっとした説明を、みなさんにいれておきますね。

 ルアーマンはスズキから入ってヒラスズキを狙うことが多くなります。何となくの序列として、ヒラスズキが偉いのかなあ、難しいし、大変だからね。まあ、それはいいのですが、ヒラスズキを追いかけ始めると、「ひら」「ひら」といいます。これに対応して、「まる」「まる」と言いだしたのです。これは「平」と「丸」です。体形、とくにそいの断面がヒラスズキは平たく、体高があり、スズキは丸くて体高がないからです。

 ヒラスズキが流行りだし落ち着いたころ(1990年代はじめですね)、ぼくは松山のASCの木下さんたちから連絡を受けて、第三のスズキを見つけたのです。これは木下さんたちは、斑点スズキと仮に呼んでいました。ぼくは、それを記事にするときに、「平」「丸」に対応して「星」がいいやと思い、「星鱸」と仮称して発表したのです。しかし、この仮称は、いろいろな批判も受けてしまいました。それで、京都大学の中坊博士は、実際の和名提唱の時は、日本にいないスズキの提唱になるので、タイリクスズキとしました。

 このタイリクスズキの提唱に反発するグループもいて、研究者がいまごろ知った顔して和名をつけているが、釣り人は大昔から知っていて、星鱸と呼んでいたんだという釣り人の記事を読んで笑ったこともあります。大昔から知っていたのは研究者の方で、スズキ科の権威、故片山正夫博士(ヒラスズキの学名を見てください。Katayama ってなっているでしょう。命名者です。片山博士が新種として記載したのです。そうそうアカメも、博士が命名しています。バラマンディから分離して新種にしたのです)は、その論文で、スズキとタイリクスズキと、それに驚きますが、有明海産のスズキを、わけて、非常に見事な図を描いてはります。ちゃんと知ってはったのです。しかし当時の解析技術で明確に別種とまでは分けられなかったから、タイプとして記載してはるのです。この有明海産スズキ、いま、詳細な研究がなされている最中ですが、別亜種となるかもしれません。タイリクスズキ、有明海産スズキ、スズキの関係は、遺伝子を詳細に解析してみても、ややこしいのです。

 ルアーマンたちは、「丸」「平」と並んで呼びやすいので、釣り人の呼称として「星」は、けっこう普及してしまいました。ぼくの、ちょんぼではあったなあと、いまになっては反省しています。

 星鱸入荷!!なんて、釣り堀の宣伝文句に使われ、なにも考えない釣り人が、かっこいいと追いかけるのは悲しいものです。縞鱸、淡水鱸なんてのも、釣り人をキャッチするコピーに使われたりしてね。ストライプドバス、東京湾の湾奧でも釣られたりしています。そういう釣り師がいるということは悲しいですね。

                            英人