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[10423] 新種情報>メバル属>イスズミ属>2種 
2004/3/1 (月) 08:02:53 小西英人HomePage
 日本魚類学会の英文雑誌、"Ichthyological Research"Volume 51 Number 1 2004年2月25日発行号で、釣り人になじみ深く、ここ【さかなBBS】でも、なじみの魚と、おなじみの研究者の新種記載論文があったので、簡単に報告だけしておきましょう。

 まず、メバル属の新種記載論文です。

■A new species of Sebastes (Scorpaeniformes: Scorpaenidae) from the Pacific coast of southern Japan
Yoshiaki Kai and Tetsuji Nakabo

 上の論文で以下の新種が記載されています。

■カタボシアカメバル Sebastes kiyomatsui sp.nov.

 sp.nov. というのは新種記載論文だけにゆるされる表記で、スピシーズ・ノヴァ、新種という意味です。これから引用する人は下のように学名表記をします。

 Sebastes kiyomatsui Kai and Nakabo,2004

 なお、【WEB魚図鑑】では著者が複数の場合、ラテン語の et (え)でつないでいますが、英語の and でつなぐ場合も多く、日本魚類学会でも et ではなく
& でもなく、and でつなぎましょうとなっております。

 これは、ウケグチメバル Sebastes scythropus (Jordan et Snyder,1900) に、よく似ています。見分けやすいのは、鰓蓋上にある暗色斑で、ウケグチメバルは黒色横帯になっていますが、カタボシアカメバルは、黒色円斑になっています。肩星赤眼張ですね。

 学名は、見ての通り、松原喜代松博士に献名されています。

 次は、おなじみの、ミナミイスズミです。これは、いままで学名では Kyphosus sp. と書かれていました。そうです、これは名無しです。イスズミ属の1種だという、便宜的なものにすぎません。

■Two new species of Kyphosus (Kyphosidae) and a taxonomic review of Kyphosus bigibbus Lacepède from the Indo-Pacific
Keiichi Sakai and Tetsuji Nakabo

 上の論文で2種の新種が記載されていますが、日本産は1種です。

■ミナミイスズミ Kyphosus pacificus sp.nov.

 簡単に言えば、坂井恵一さんが能登で、ノトイスズミを発見し、ミナミイスズミから分離したのですが、研究してみるとノトイスズミは記載種であって、ミナミイスズミの方が未記載種、つまり新種でした。この論文によりはじめて記載されたのです。

 われらが【WEB魚図鑑】の学名も書き直しておきました。

■ミナミイスズミ【WEB魚図鑑】
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=000&mas=000459

 あと坂井&中坊さんの論文は、ハワイアン・チャブという、新種記載と、ノトイスズミのレビューになっています。

 そうそう、学名の種小名の由来は、分布が太平洋だけなので、太平洋としているそうです。ラテン語読みで、パキフィクス、英語読みで、パシフィカス、大きくていい名前ですね。

                           英人