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[12087] 地方名>岡山南部>整理してみました 
2004/7/13 (火) 17:54:57 小西英人HomePage
▼ KOUJIさん

> クロダイ   ちぬ
> キチヌ    きびれ


 ちぬはいいけど、きびれを岡山で言うのは、釣り雑誌などの影響ではないのかしら?

 ぼくは、「きびれ」は、もともと大阪近辺だけのいい方ではなかったかと疑っています。

■ちぬ・茅渟(関西方面でクロダイのこと)
■まちぬ・真茅渟(関西方面でクロダイをキチヌと分けるときにいう。ふつうクロダイとキチヌは分けて呼ぶ。キチヌの方が簡単に釣れるので、釣り人は、クロダイの方が偉いと思っている)
■きびれ・黄鰭(関西方面でキチヌ。標準和名のキチヌと呼ぶ地方はあるのだろうか?)

 としていましたが、

■ちぬ・茅渟(九州をのぞく西日本でクロダイのこと、ちぬという魚名はかなり古い)
■ちん(九州・沖縄でクロダイ、ちぬの転訛だと思われる)
■まちぬ・真茅渟(関西方面でクロダイをキチヌと分けるときにいう。ふつうクロダイとキチヌは分けて呼ぶ。キチヌの方が簡単に釣れるので、釣り人は、クロダイの方が偉いと思っている)
■ほんちぬ・本茅渟(関西方面でクロダイ、まちぬの項参照のこと)
■きびれ・黄鰭(関西方面でキチヌ。釣り雑誌など影響で、西日本で広く使われている。標準和名のキチヌと呼ぶ地方はあるのだろうか?)

 と、変えましょうか。岡山で古くから、きびれと呼んでいたのなら、怒ってくださいね。また直します。

> メバル    うきそ くろめばる

■うきそ(岡山でメバル)
■くろめばる・黒眼張(岡山でメバル)

> カサゴ    あかちん あかめばる

 これ、大阪の魚屋さんや、スーパーでは、たいてい、「赤眼張」となっていて、なんとなく腹が立っていて、流通名かと思っていましたが、産地の岡山の魚名が、そのまま流れこんできているのでしょうかね?

■あかちん(岡山でカサゴ)
■あかめばる・赤眼張(岡山でカサゴ)

> イトヒキハゼ ててかみ てかみ

 これは釣ったら、すぐに分かりますよね。指を、かぷっと「かぶられ」て、驚きます。めっちゃ痛いわけではないのですが、小魚なのに、案外強いから、驚くのです。たぶん、瀬戸内ではいいます。手咬み、手手咬み、ですね。

■てかみ・手咬(瀬戸内地方でイトヒキハゼ、小魚なのに顎の力が強く咬みついてきて驚かされるから)
■ててかみ・手手咬(瀬戸内地方でイトヒキハゼ)

> キジハタ   あこう

 赤魚と書いて「あこう」と読みますから、ぼくはアコウダイなどと同じ意味だと思っていましたが、榮川省造氏は、「あこ」「あこお」で、「あ」はアジなどと同じ愛称語であり、「こ」は魚名語尾で、旨い魚の意味だろうと書かれています。なるほどです。瀬戸内でキジハタを「あこう」といいますが、本来は「あこお」だったのかもしれません。

■あこう(瀬戸内地方・大阪湾でキジハタ)

> ボラ     いなご→いな→ぼら
> メナダ    あかめ しくち しゅくち


■いなご(各地でボラの幼魚、若魚)
■いな(各地でボラの若魚)
■あかめ・赤眼(岡山でメナダ)
■しゅくち・朱口(瀬戸内でメナダ)
■しくち・朱口(瀬戸内でメナダ)

 ちょっと「あかめ」と呼ぶ地方がわかりませんので、かたい、岡山だけにしておきますね。朱口をボラと混称すると書いている文献もありますが、釣り人は、わけていますよね。

> サッパ    ままかり

 これは、有名になりましたね。あまりに美味しくてご飯がなくなり、隣に借りに行くから、飯借といわれています。

■ままかり・飯借(岡山を中心とする瀬戸内でサッパ)

> コノシロ   つなし

 これは万葉集にでもでてくる由緒ある魚名らしいです。

■つなし(関西でコノシロ)

> ヒイラギ   けっけ

 知りませんでした。榮川省造氏によると、けっっけとは「びり」のことであり、『分類漁村語彙』というのに、「臭気が強く、魚の内の下品なり、その故に、<ケッケも、トトのうち>という諺がある(岡山方言)」という記述があります。高知では「にろぎ」で人気があるのに、岡山では、ぼろくそですね。

■けっけ(岡山でヒイラギ)

> ウシノシタ類 げた

■げた(岡山でウシノシタ類)

> アイナメ   あぶらめ

 あぶらめは各地でいいますね。なぜ「脂」なんだろうと思いますが、榮川氏にいわせると、脂は「旨い肉」の意味で、「め」は魚名語尾ということです。納得します。

■あぶらめ・脂魚(各地でアイナメ)

> キュウセン  ぎざみ

 これ、岡山もいうのですか?

> ネズミゴチ  めごち ずるごち てんこち

 めごちは瀬戸内西部、テンコチは瀬戸内東部でいうと思いますが、瀬戸内中部の岡山ではどちらもいうのですね。

■ずるごち(岡山でネズミゴチ)

> スズキ    せいご→せいorはね→すずき

 これは西日本各地だと思います。

■せいご(西日本各地でスズキの幼魚)
■せい(西日本各地でスズキの幼魚)
■はね(西日本各地でスズキの若魚)

> イシダイ   さんばそう←若魚まで

 これ、ほんとうは地域限定バージョンだったと思うのですが、おもしろいので、古くから釣り雑誌などに書かれてきました。それで西日本に広まったのだと思います。ほんと三番叟の烏帽子の模様と同じですものね。どう書こうかな…。

■さんばそう・三番叟(イシダイの幼魚は、黄色と黒の縞になっており、これが能の三番叟の烏帽子に似ているから、こう呼ばれる。釣り雑誌に古くから、そう書かれて、西日本では広く使われる)

> メジナ    ぐれ

 これ、もう書きました。

> ブリ     つばす→やずorはまち→ぶり

 ブリって、なかなか言えませんよね。ぼくも、魚類学にはまりこんで、しばらくたつまで、なかなか、ブリなんて大袈裟なこと言えませんでした。船で80cmくらいのを釣っても、紀州では「めじろ」ですものね。

 ちょっと、気になるのは、関西一円で、つばす、はまち、はいいますが、「やず」って使いますか?

 これ、島根の方だと思うのだけど…。

■つばす(関西でブリの幼魚)
■やず(岡山でブリの若魚)
■はまち(関西でブリの若魚)

> コブダイ   こぶ かんだい

 この、かんだい、標準和名、もしくはそれの別名として、一部の魚類図鑑では使われていて、それらを見て、「かんだい」が標準和名だと釣り人に思われていた時代が長くありました。それで、釣り雑誌なども「かんだい」としたことが多く、広まったのだろうと思うのだけど…。もともと「かんだい」と呼ぶ地方はどこなのだろう?

 寒鯛と、辞書などには載せられているが、榮川省造氏は、意味を表さないと怒ってはって「咬む鯛」の意味だろうかと書いてはる。

 こぶは、コブダイの愛称みたいなものだから、収録しなくていいよね。

■かんだい(一部の図鑑で標準和名として使われたこともあり、広い地方でコブダイのことを、こう呼ぶ)

> アイゴ    ばり

 これも西日本各地と、もう書いたね。

> 淡水魚は自分が釣っていた頃の呼称。

> アマゴ   ひらめ
> オイカワ  はえ
> カワムツ  もつ (あかまち←広島北東部)
> アブラハヤ どろばえ
> タカハヤ  どろばえ
> タナゴ類  かめんた
> ドンコ   ゆーじん


 淡水魚の名は、土着性が強いから、ぼくではいじれないなあ。そのまま行きます。ただ、ひらめは広島も言うから、足しておきますね。

■ひらめ(岡山・広島でアマゴ)
■はえ(岡山でオイカワ)
■もつ(岡山でカワムツ)
■あかまち(広島北東部でカワムツ)
■どろばえ(岡山でアブラハヤ)
■どろばえ(岡山でタカハヤ)
■かめんた(岡山でタナゴ類)
■ゆーじん(岡山でドンコ)

                     英人