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[14304] 用語>魚類・ぎょるい 
2004/11/4 (木) 00:29:03 小西英人HomePage
◆画像拡大
▲メクラウナギ綱のヌタウナギ。魚類ではないが図鑑では魚類になる。

▼ みなさん

 悩ませてごめんね。魚類って定義はできないのです。かなり、あいまいで、便宜的に使われています。

 世の中には、こういう事って多いんですよね。なんとなく進んでしまうのです。「類」がついて、偉そうに見える言葉でも、信用してはいけないということを覚えておきましょう。

 それでは、新図鑑の用語集用に書いたものを後ろにいれておきます。

 そうそう、文中で、【】にくるまれている言葉は、ここをクリックすると、その用語の解説にとぶような仕様になっています。もちろん新システムの上でです。じゅん坊さんに、ああしてね、こうしてねと、お願いしたら、どんどんつくってくれています。

 これの、おかげで、新図鑑は、かなり親切なものになるでしょうが、ちょっと用語説明を書くと、どんどん派生語を説明していかなくてはいけなくなりそうです。

 きゃあ!どうしよう!

 なんて、嬉しい悲鳴をあげています。          英人

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■魚類 ぎょるい
Pisces, Fishes

■魚類というものは実際には存在しない。哺乳類、両生類、爬虫類などをのぞいた水にすむ【脊椎動物】全体を、なんとなく指し示している言葉だからだ。魚類とは何世紀にもわたって便宜的に使われてきた言葉に過ぎず、「魚類図鑑」などと、まことしやかに使われるが、その魚類というものの定義はできない。
■いま、諸説あるが、動物分類学では【綱(こう)】のランクで、メクラウナギ綱、翼甲綱、頭甲綱、板皮綱、軟骨魚綱、棘魚綱、肉鰭綱、条鰭綱の8綱に分けることが多い。この8綱に属する動物を、便宜的に魚類として論じている。このうち翼甲綱、板皮綱、棘魚綱の3綱は絶滅している。現生の魚類は、"Fishes of the World 3rd editoion"(ネルソン、1984年)に従うと、メクラウナギ綱、頭甲綱、軟骨魚綱、肉鰭綱、条鰭綱の5綱ということになるが、本図鑑では『日本産魚類検索』(中坊徹次編・2000年・東海大学出版会)に従って、シーラカンスや肺魚などの肉鰭綱と、それ以外の【硬骨魚類】である条鰭綱をあわせて、硬骨魚綱とする。ふつう魚類図鑑というと、このメクラウナギ綱、頭甲綱、軟骨魚綱、硬骨魚綱の4つの動物分類群を扱う書物だと思ってよい。このうちの、メクラウナギ綱、頭甲綱の2綱は、顎がなく、また円形の口をしているので、まとめて【無顎類】とも、【円口類】とも呼ばれているが、この無顎類は、ほかの分類群にくらべて、きわめて異質な動物群なので魚類に含めないことも多くなってきた。イギリスのバニスターは、これら4つの分類群に密接な関係はなく。これを魚類とするのは、コウモリ、鳥、トビトカゲを飛べるからという理由で「鳥類」と扱うようなものだと書いている。カナダのネルソンは前掲書、1984年第3版で、四足動物を肉鰭綱にいれた。そうヒトは硬骨魚類に含まれるのだ。サメとスズキより、ヒトとスズキの方が近い動物である。中坊徹次博士は『新さかな大図鑑』(小西英人編・1995年・釣りサンデー)で、ヒトはサカナであると高らかに宣言している。かくして「魚類」は混沌としていく…。
■ちょっと脱線しておこう。瀬戸内海などの砂の中に潜んでいて有名な「ナメクジウオ」は、語尾は魚となっているが便宜的な魚類にも含めない。そのため魚類図鑑にも載っていない。これは頭索類と呼ばれる動物分類群に含まれ、ナメクジウオ綱に入れられたりもする。魚でないのなら、いったい何か、と聞かれると、ナメクジウオという動物だとしか答えられない。(小西英人)