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[15217] Re:ついでに書評>種の起原 
2004/12/14 (火) 00:29:26 小西英人HomePage
▼ ぷいぷいユッケさん

 ありがとう!

 ぼくは、だいぶん前に読んだから、もう忘れちゃってるな!

 忘れていて、書くと、間違いがあるかもしれないけど、ごめんね。間違えたら、ぷいぷいさん、叱ってね。まあ、内容には触れないようにしますけど。

 ダーウィンは、かなり周到に、いろいろ集めて、じっくりと論を進めています。それでも、初版発刊以後の批判にこたえ、かなり丁寧に、議論したり、書き直したりしていますので、6版になると、ちょっと、議論があちこちいって、読みにくくなります。

 そういう意味では初版が素直です。それから、どう悩んだかが、あとの版ではわかります。

 ぼく、魚類学に興味を持つ前は、なんというのか、社会学的とでもいえるような進化論の本をさんざん読んでいまして、それらの、ほとんどはダーウィニズム批判であり、またはネオダーウィニズムとでもいうようなものでした。

 なるほど、ダーウィンはここを間違えたかとか、なるほど、こうなんだとか、そう思って読んでいましたが、ゆっくりと『種の起源』をよみますと、ダーウィンは、ほとんど、すべての問題を語っています。あとのひとは、それをこねくり回しているだけです。ダーウィンは遺伝子も知らず論考しています。「メンデルの法則」のメンデルはダーウィンと同時代の人なのですが、その研究は、まったく評価されず、メンデルの法則の再発見というのは、ダーウィンの死んだあと、1900年になります。『種の起源』は1865年です。

 けっきょく、ダーウィン以後というのは、まったくダーウィンから逃れられず、今西進化論などといっても、生物は変わりたいときに変わるといい出す始末です。木村資生が、中立進化説をとなえるまで、根本的な考え方は変わっていませんし、木村の中立進化説は、これで初めて、進化論を実証できる可能性が提出されたということです。

 ぼく、感心してしまうのは、原因を知らなくて、ただただ現象だけを観察して、積みあげて、論考するだけで、以後の進化論の、ほとんどすべてを組み立ててしまったということです。やはり「観察」こそ、生物学の基礎だと思います。注意深くやると、すごい話が見えてくるのです。

 いまの進化論といえども、ダーウィンの軛から抜けだせていません。

 ひとつは、釣り上げた魚の様子だけでも、きちんと記録して、きちんと観察したら、自然の秘密に近づけるのではないかと思うこと。

 ひとつは、やはり自然の謎を考えるのであれば、『種の起源』が原点であり、ここから出発しなければ分からないと思います。

 たぶんですけど、そんなことで、中坊さんも、ここから始めろというのだと思っています。

                            英人