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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[23681] ヌマムツ 
  【魚図鑑参照】
2006/1/3 (火) 20:58:48 西村
◆画像拡大
あけましておめでとうございます。

雪の中ヌマムツをなんとか採集できたので投稿させて頂きます。

20尾に1尾ほどカワムツが混じっていました。

[23683] 濃尾平野>コイ科>ヌマムツ>ありがとうございます 
2006/1/3 (火) 21:13:36 小西英人HomePage
▼ 西村さん

 あけましておめでとうございます。

 ヌマムツ、ありがとうございます!

▼ みなさん
▼ きくやの常連さん


 昨年に、西村さんから、きくやの常連さんのヌマムツにしていた個体、

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=001839&kisai=1

 これが、カワムツではないかと指摘されました。

 近畿大学の細谷さんにお願いして近畿大学の森宗さんに見ていただきました。

 西村さんの指摘はこうです。

胸鰭と腹鰭の前縁に桃色が確認できず、
胸鰭全体は薄い桃色にも見えますが前縁は白く見えます。
胸鰭と腹鰭の前縁と第一背鰭の前縁の桃色の濃さを比べた場合、
ヌマムツは前者がカワムツは後者がより濃くなる傾向がありますが、
この個体は第一背鰭の前縁の桃色が目立っています。
ヌマムツの吻はやや尖りますがこの個体は丸いです。
臀鰭分枝軟条数は数え難いですが10ぽくも思えます。
側線鱗数は少し数え難いところがあり断念しましたが、
ヌマムツよりは鱗が大きく粗い感じがします。

 森宗さんの同定結果をいれておきます。

さて、写真ですが西村さんがおっしゃっているようにカワムツです。
西村さんの同定のポイント以外に、

カワムツ:縦帯が後方から前方まで一旦である。主鰓蓋骨に追星が出ない。
ヌマムツ:縦帯の前方が細くなる。主鰓蓋骨に追星がでる。

 ということで、カワムツに移しました。

 誤同定、ごめんなさい!!

 そういうことで、【WEB魚図鑑】からヌマムツの写真が消えたので、西村さんが、撮ってきてあげるといってくれていたのです。

 あと、きくやの常連さんと目玉の親父さんのタモロコと違うのではないかという話もありまして、いま、これは検討中です。

 この結果がでてから書こうと思っていたのですが、ちょうど西村さんからヌマムツをアップしていただけましたので、ご報告しておきます。

 また、西村さんは【日本淡水魚類愛護会】を主宰してはります。
http://pagebank.sun-inet.or.jp/~nisimura/index.html

 ぼく淡水魚、とくにコイ科は苦手ですから、冷や汗ものです。

 いろいろなひとが助けてくれて、ほんと嬉しいです。

                          英人

[23685] Re:濃尾平野>コイ科>ヌマムツ>ありがとうございます 
2006/1/3 (火) 22:56:38 西村
早速の登録ありがとうございました。でしゃばってしまいすみません。
ヌマムツやカワムツは不味いと評判ですが意外と食べられました。
採集に一緒にお付き合い下さった方に感謝です。

[23745] タモロコ>一部をホンモロコにかえます 
2006/1/7 (土) 18:52:16 小西英人HomePage
▼ みなさん

 西村さんのご指摘を引用します。

======================================================
タモロコ↓ではなくホンモロコもしくは交雑だと思います。
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=002335&kisai=1

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=002338&kisai=1

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=002352&kisai=1

タモロコよりも3個体とも口髭が確認できないほど細くて短く、
尾鰭の切れ込みが深くて両葉の後縁がやや尖っている。
タモロコより喉部が角張り吻が尖り側線下方の暗色線は明瞭ではない。
タモロコよりも細長く体幅が狭いのか体に丸みがない。
細長いタモロコもいますが少なくとも3つの写真は
普通の細長いタモロコではないと思えます。
平田船川は宍道湖に直接流れる河川のため、
宍道湖に放流された魚も生息しているものと考えられます。
http://www.pref.shimane.jp/section/keikan_shizen/rdb/rdb/an142.htm
ホンモロコ等が移入される際に混在していたものと推定される。
http://www.town.tamayu.shimane.jp/odanisho/ikimono/newpage11.htm
ホンモロコは、琵琶湖特産種ですが、宍道湖が淡水化された後、
ワカサギの代わりにと、県の水産試験場内水面分場が持ち込んだものです。
これらの理由によりホンモロコとは断定できないものの、
タモロコよりはホンモロコもしくは交雑の可能性の方が高いと思われます。
======================================================

 近畿大学の細谷和海教授に写真同定を依頼しましたら、近畿大学大学院,水圏生態学研究室の久宏佑さんに見ていただけました。ご返事を引用します。

======================================================
3個体の写真を拝見させていただいたところ,西村様のご指摘のように
・タモロコよりも3個体とも口髭が確認できないほど細くて短い.
・尾鰭の切れ込みが深くて両葉の後縁がやや尖っている.
・タモロコより喉部が角張り吻が尖り側線下方の暗色線は明瞭ではない.
・タモロコよりも細長く体幅が狭いのか体に丸みがない.
などホンモロコの特徴が見られ,確かにタモロコよりもホンモロコに近いことが見受けられました.

特に以下の2個体につきましては,ホンモロコの特徴がかなり強く,写真を見る限りでは,ホンモロコとしてもよいのではないかと思われます.

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=002335&kisai=1
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=002338&kisai=1

また残りの個体につきましてもホンモロコの特徴が強いのですが,タモロコの特徴も見られ,なんとも言えませんが,純粋なタモロコではないのではと思われます.

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=0&seq=002352&kisai=1

以上のように私は判断しましたが,結局のところ,写真のみでは撮影の角度により,実際とはプロポーション,色彩が異なってきてしまうことも考えられ,きちんとした同定はできていないと思われます.
また写真のみでは客観的な分類形質である口ひげの長さ,鰓耙数,総脊椎骨数などの比較もできないため,3個体ともはっきりとホンモロコもしくはHybridであるという断定はできません.

またHybridの可能性について,タモロコとホンモロコは互いに交配可能であることが知られていますが,本来の生息地である琵琶湖では,2種は産卵期が同じにもかかわらず,産卵場所が異なるためHybridが見つかることはほとんどありません.
しかし今回の採集地のように移入によって,本来とは異なった環境の場合,互いに同所で産卵を行っていることも考えられるため,Hybridの可能性も考えることができると思われます.

標本さえあればきちんと断言できる結果を出せると思いますが,申し訳ありません.

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 というようなていねいなご返事をいただきました。

 高久さんは、断定できないと書かれていますが、【WEB魚図鑑】では高久さんに従い、上の2個体をホンモロコに移し、下の1個体はタモロコのままですが、注釈を入れるという形で変更しました。

 いろいろ、ご迷惑をおかけしました。

 また、西村さん、細谷さん、高久さん、いろいろ勉強になりました、ありがとうございました。

                          英人

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