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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[31098] ナミノハナ 
2007/2/9 (金) 06:49:45 なみ〜
ナミノハナはどうして今まで1種類だけしか知られてなかったんでしょう???
ほかのやつも昔から居たんでしょうか・・・

[31104] Re:ナミノハナ 
2007/2/9 (金) 09:20:39 小西英人HomePage
▼ なみ〜さん

> ナミノハナはどうして今まで1種類だけしか知られてなかったんでしょう???
> ほかのやつも昔から居たんでしょうか・・・


 分類学は、いま、ぼくらの眼の前で、どんどん進んでいます。

 すべてが記載され、すべてが整理されているわけではありません。

 それが大変なのですが、それが面白いところでもあります。   英人

[31105] Re:ナミノハナ 
2007/2/9 (金) 09:36:39 syou
▼ なみ〜さん
おはようございます。

新しい種類(新種、日本発記録など広義の意味で)の発見は、

一番判りやすいのは、今まで誰も見た事が無いものの発見です。
シーラカンスやメガマウスなんかがこれです。
非常に判りやすいですし、大ニュースになったりします。

次は今まで知られている種に似てるんですが、模様が違ったり、特徴が違ったりするもの。
ロケットカエルアンコウなんかがこのパターンです。
これも見た目で違うのでわかりやすいです(正体を判明させるのは大変ですが 汗)。

で、実は一番多いのは、今まで特徴が非常に似ているので、1種類だと思っていたのが、よく見るとなんか1種類じゃない(複数種いる)と言うパターンです。
ナミノハナはこのパターンです。

近年でも
ノトイスズミ
タイリクスズキ
アカササノハベラとホシササノハベラ
ホシヒレグロハタ
セダカハナアイゴ(泣)等々

だから実は普段何気に見ている魚の中には
何か発見があるかもしれませんよ。

だから面白いんですが・・・

[31106] Re2:ナミノハナ 
2007/2/9 (金) 10:02:57 小西英人HomePage
▼ syouさん

 すみません!

 きちんと説明しなきゃと思いながら、いま、ばたばたしていて、乱暴だなあと思っていました。

 ありがとうございます!               英人

[31107] Re3:ナミノハナ 
2007/2/9 (金) 11:59:01 syou
▼ 小西英人さん

私もパタパタしてましてちょっと概要だけですが。

▼ なみ〜さん

ちなみに新種を記録(記載)するにはどういった作業になるか??

国立科学博物館魚類研究室のHP
UODASの
「魚さまざま」
にある
「新種探して13年」
「タイプ標本は皮一枚」に
比較的わかりやすくその苦労が書かれています↓

http://research.kahaku.go.jp/zoology/uodas/fish_in_focus/index.html

是非一読を・・・

[31120] ありがとうございました 
2007/2/9 (金) 18:38:06 なみ〜
>syouさん, 小西英人さん

ご回答ありがとうございました!いままで1種類だけやと思われてたのに実は何種類かいたってことなんですね!!
>「タイプ標本は皮1枚」
読むと,本当にタイプ標本て大事なんだなと思いました.

[31127] Re:ありがとうございました 
2007/2/9 (金) 19:35:40 小西英人HomePage
▼ なみ〜さん

> >「タイプ標本は皮1枚」
> 読むと,本当にタイプ標本て大事なんだなと思いました.


 学名って、非常に簡単に言うと、世界でたった一つの標本についた名前なんですよね。

 この、たったひとつの標本を、タイプ標本といいます。ホロタイプとか、いろいろ種類はあるけど、とにかくタイプです。

 これが失われると学名が何を指すのか分からなくなります。

 同定とは、厳密に言うと、この世界でたった一つの標本と同種かどうかを判断することになります。

 これは、恐ろしいことです。

 そうそう。皮一枚の標本で有名なのがあります。

 1775年に出版されたフォッスコールの標本類は、コペンハーゲン大学動物学博物館にあって「フォッスコールの、せき葉標本」とあだ名されています。魚類の「押し葉標本」ですね。魚の皮をはいで紙に挟んで乾燥させた物です。

 スウェーデン人のフォッスコールは、あの分類学の創始者、リンネの弟子の一人で、デンマーク王室が派遣した、世界で初めてのアラビア学術探検隊に参加して、紅海を調査し、31歳でマラリアにかかって客死したのです。彼の標本類は死後に整理され、出版されたのですが、アルコールに漬けた液侵標本類は、管理ができず腐敗したりして遺棄されてしまい、皮だけが残っています。

 江戸時代の、そんな若造の博物学者がどないしてんといわれそうですが、彼の死後出版された『諸動物の記載』(1775年)で初記載され、日本産魚で、いまだに有効な学名だけでも61種もあります。彼の業績をたたえて、その日本産魚の現在でも有効な学名リストを掲げておきますね。これらの魚の完模式標本、ホロタイプ(世界でただ一つの、学名を担える標本の意味です)は「押し葉」なのです。


トンガリサカタザメ
ツカエイ
ヒョウモンオトメエイ
ハモ
オオイワシ
オキイワシ
サバヒー
ホシザヨリ
ウケグチイットウダイ
ヨゴレマツカサ
アヤメエビス
トガリエビス
クロハタ
ユカタハタ
オオモンハタ
アカハタ
アカマダラハタ
ヒトミハタ
バラハタ
コトヒキ
ホウセキキントキ
モトギス
クロボシヒラアジ
コガネアジ
クロヒラアジ
ホシカイワリ
ロウニンアジ
コガネシマアジ
イケカツオ
セイタカヒイラギ
ゴマフエダイ
バラフエダイ
ニセクロホシフエダイ
ヒメフエダイ
ヨスジフエダイ
マダラタルミ
ミナミクロサギ
エリアカコショウダイ
ホシミゾイサキ
マトフエフキ
ハマフエフキ
タテシマフエフキ
ヨコシマクロダイ
ナンヨウチヌ
ヘダイ
ミナミヒメジ
テンジクイサキ
ナンヨウツバメウオ
ツバメウオ
トゲチョウチョウウオ
シマスズメダイ
フウライボラ
タイワンメナダ
カマスベラ
キヌベラ
ヒブダイ
ブチブダイ
オウムブダイ
ハゲブダイ
ナガニザ
テングハギ


[31158] Re2:ありがとうございました 
2007/2/10 (土) 04:26:07 なつき
>小西英人さん

何か知ってる名前が結構多くてびっくりしました・・・
「押し葉」の標本でもちゃんとした世界でたった一つの標本なんだと思ったら,なんだか感動したし,それを元にやってきた研究者がみな偉人に思えました(笑)それこそ,新しく学名がつくときはものすごく大変なんだということがよく分かりました.


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