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[614] ハコフグ! 
2002/5/1 (水) 17:56:02 西潟正人
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さかなBBSも連休みたいで、止まっちゃてますね。
つまらないから、むりやり写真撮ってきました。生け簀に一匹泳いでいた、ハコフグです!
一昔(10年)前までは、一般的な食材ではなく、漁師が思いだしたように食べる程度でした。ところが、近年だれが言い出したのか(?)ブームとなり、市場ではけっこうな値段で売ってます。
沿岸の刺し網にひっかかるのですが、捨てる漁師はもういません。

料理方を簡単に説明しちゃいましょう!
生きているまま、袋に詰めて持ち帰ります。30分もすると袋の中は白い泡だらけになります。かなり臭いです、たぶんこれが毒物のパフトキシンでしょう。流水でハコフグの表面をごしごし荒います。
腹側の肛門からハサミを入れ、口元まで切り開きます。
僅かな身と肝臓だけを残して、あとは捨てます。
大きな肝臓は長ネギと味噌を混ぜて、荒くたたきます。(ドロドロにしてはつまらないので、肝臓はぶつ切り程度がよい)
ハコフグの殻に、これらを再度入れます。
腹が上になるように、背側から直火で焼き上げます。ぼうぼうと脂が燃えて落ちます。家庭用ガスコンロは、一回で台無し。できたら、外で七輪をおすすめする。アルミホイルを巻く手もあるが、これでは脂が回って美味しくないのだ。
真っ黒になるまで焼いたら、皿に置き、腹を左右に大きく開いて召し上がれ!
ウハウハ、ハフハフであろうなぁ。
一匹で1.5キロなんていうハコフグもあった。ハコフグは大きいほど旨いのだが、脂が強いのでそう食べられるものじゃない。でも、旨い。
ちなみに、スズメダイと、南方系のハコフグは食べてならん!と漁師は言った。

[615] Re間違えた。 
2002/5/1 (水) 18:12:20 西潟正人
文中のスズメダイは間違いだよなぁ。ウミスズメです!誰かに言われる前に訂正できてよかった・・・。

[617] Re:ハコフグ! 
2002/5/1 (水) 20:20:30 小西英人
▼ 西潟正人さん

 いいなあ、これ、漁師料理では定番みたいですね。噂で聞いて、いちど食べたいなと思っています。

 ぼく、よく知らないのだけど、ふつう味噌をいれるのと違うの?

 味噌いれなくてもいいのかな、それとも、いれない方が美味しいのかな?

 このハコフグ類の、味噌焼きと、ハリセンボンの沖縄でいうアバサー汁、いちど食べたいなと思いつつ、そのままになっています。

                            英人
ps
 南方系のハコフグって、ミナミハコフグのことかな、全般に南方系を指すのかな?

 ミナミハコフグとハコフグの見分けが、いまだに、ぼく、よく分からなくて困ってしまうんだけど…。

[619] Re2:ついでに! 
2002/5/1 (水) 20:41:10 西潟正人
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味噌だけを入れるのではなく、肝と味噌と長ネギをたたいて、混ぜてから腹に戻すのです。ただし、肝はネチョネチョにしないで、若干の固形を残した方が美味しいのです。
南方系のハコフグとは、ミナミハコフグなどと思われますが、相模湾では一般的でない黒潮に乗った種を指すのでしょう。要は見知らぬ魚は、要注意ということだと思います。
思い出しついでに、富山の氷見港を訪れた時でしょうか、大量のソウシハギが水揚げされていました。ソウシハギといえばシガテラ毒で有名ですが、北陸では食べるんでしょうか・・・。
たぶん、ソウシハギだと思います。写真を貼付しました。違うのかなぁ?

[620] Re3:ついでに! 
2002/5/1 (水) 22:09:16 小西英人
▼ 西潟正人さん

 ソウシハギで間違いないです。

 ソウシハギをシガテラ毒魚としている文献も多いですね。

 しかし、これは、沖縄でソウシハギを食べさせた豚が死んで騒ぎになり、それからさんざんソウシハギを研究者が調べたのですが、毒は検出されなかったようです。

 それででた推論が、豚に食べさせるときは、内蔵ごと食べさせるのですが、そのとき胃や腸の中に入っていたものに毒が含まれていたのではないかと…。

 いま、文献が手元にないのですが、そういうことを書いていました。

 たぶん、ソウシハギにはシガテラ毒はないのでしょう。

 しかし、ソウシハギに限らず、南の魚は、どんな毒のあるものを食べているか分からないので、内蔵はは食べないようにしなければならないでしょう。

                       英人

[621] Re4:えーッ? 
2002/5/1 (水) 22:25:34 西潟正人
>>  しかし、ソウシハギに限らず、南の魚は、どんな毒のあるものを食べているか分からないので、内蔵はは食べないようにしなければならないでしょう。
>

                      英人
これは理解できるが、いくら雑食とはいえ、豚が魚を丸ごと食べますかねぇ?
ならば現場では、いろんな、いわゆる雑魚を与えていたとも考えられます。そこで、なぜソウシハギに的が絞られたのでしょう?
もし、ソウシハギが無毒だとしたら魚に対する冤罪です。潔白を証明するには、自ら食べるしか方法はないか・・・。うーん、勇気がいるなぁ。

[622] Re5:えーッ? 
2002/5/1 (水) 22:40:10 小西英人
▼ 西潟正人さん

 ソウシハギの件、あした、文献で確かめて書きますね。歳のせいか、このごろ、何に書いていたか、思いだせません。あす、事務所で確かめてみます。

                          英人

[623] Re6:えーッ? 
2002/5/1 (水) 23:00:12 小西英人
▼ 西潟正人さん

 いま『海洋動物の毒』(塩見一雄・長島祐二・1997年)を、ぱらぱら見ていたら、簡単ではありますが、橋本芳郎教授のソウシハギのエピソードが書かれています。

 ソウシハギの研究の顛末を書いていたのは、あの名著『魚貝類の毒』(橋本芳郎・1977年)だったのかな? あす確かめようっと。

 とにかく、塩見さんによると、橋本芳郎は、「内蔵を豚に与えると死ぬ」といわれていたカワハギ科のソウシハギを研究していると、この魚の消化管内容物のほとんどがイワスナギンチャクで、毒は、このイワスナギンチャクにあったことをつきとめたのです。

 毒の名はパリトキシン。そうアオブダイの内蔵にもあって、紀伊半島での死亡例もある恐ろしい毒です。このBBSの魚あれこれの「シガテラ毒」にも書いています。読んでみてください。

 スナギンチャク類というのは珊瑚礁の浅海に生息します。

 まえに読んだときに気がついていませんでしたが、このパリトキシンは、ミクロネシアのモンガラカワハギ科クロモンガラからも検出され、クロモンガラの場合は消化管内にスナギンチャク類はなかったそうです。由来が不明だそうです。

 南は怖いね。

                          英人

[629] ソウシハギ>身は大丈夫です 
2002/5/2 (木) 10:14:57 小西英人
◆画像拡大
■ソウシハギ Aluterus scriptus

▼ 西潟正人さん

 『魚貝類の毒』(橋本芳郎・1977年)を見ました。

 橋本芳郎、当時の東大教授たちが、琉球列島を調査して、さまざまな毒魚をあつめて研究したようですね。

 そのなかで、沖縄地方名の、せんするー、ソウシハギは、身をかまぼこにするが、内蔵は豚に与えると死ぬと聞いていたようです。また、昭和18年にでた『南洋有毒魚類調査報告』にも、海軍省事務嘱託、東京帝國大學助教授の檜山義夫(すごい肩書きだなあ、時代がでてる。サイパンは南洋興発の中心地だったから)がこう書いています。

■ホシナミハギ
毒性 本種は供試の結果は中毒の症状を示すものなし。サイパン居住者の言によれば、本種は肉は食用にするも、その腸を豚にあたへると死すと言ふ。腸内容は動物試験にては経口的に摂食す事なく判定に困難なり

 このホシナミハギは、ソウシハギです。

 そして橋本芳郎たちは、沖縄、およびタヒチのソウシハギ15個体を、マウスで毒性を調べています。毒は消化管内容物にもっとも多く、肝臓をのぞく内臓、肝臓の順に少ないかった。個体間にばらつきはあった。一方で、筋肉、皮、生殖腺は無毒であったそうです。

 よって、豚の死亡は消化管内容物の毒と考えられると結論しています。

 彼らが、このとき発見してソウシハギの学名にちなんで命名した毒、aluterin は、ハワイ大学の発見したパリトキシンと同じ。パリトキシンは、ハワイと日本で発見されていたのです。

 橋本芳郎の弟子たちが、いま、さまざまな海洋動物の毒の本をだしていますが、このエピソードを引いていても、あらたな警告は書いていませんので、ソウシハギの身は無毒と考えていいと思います。

                            英人

[637] Re:ハコフグ! 
2002/5/3 (金) 12:04:46 宮嶋稔HomePage
ハコフグの料理の仕方、見ました。
磯で時々グレ釣りの外道として釣れるけど、料理して食べた人は聞いたことがない。
西潟さんにかかったら、食べれない魚はないのかな?


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