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新コミュニティ(掲示板)オープンのお知らせ

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[▲前のスレッド]

[48564] 質問です。 
2008/12/5 (金) 04:34:31 P2!
最近、日本各地で外来魚の問題が取りざたされていますが、
BBSの皆さまはどうお考えですか?
教えてください。m(_ _)m

[48579] Re:質問です。 
2008/12/5 (金) 17:03:56 MSHomePage
▼ P2!さん
> 最近、日本各地で外来魚の問題が取りざたされていますが、
> BBSの皆さまはどうお考えですか?
> 教えてください。m(_ _)m


これは難しい質問です。
このBBSに投稿されている方で意見が違ったりするから、一概には言えませんが、多くの方が生物多様性、遺伝的多様性に興味をもたれているようです。

私としては、オオクチバスやブルーギルなどをリリースせず、食べる方法を広めたいと考えていますが、最近は川になかなか行かないもので・・・〈笑〉

[48581] Re2:質問です。 
2008/12/5 (金) 21:36:43 オルガ
▼ MSさん
▼ P2!さん


> 私としては、オオクチバスやブルーギルなどをリリースせず、食べる方法を広めたいと考えていますが、最近は川になかなか行かないもので・・・〈笑〉

殺した個体でも外来魚は持ち帰ってはいけなくて、殺して釣り場に放棄するのが一番良い方法と聞いたことがあります。綺麗な川のバスは美味しいんですけどね。

あと、やはり外来魚ではなくても飼育個体の放流なども遺伝子撹乱や病気の原因となるため問題だと私は考えます。漁業や資源回復などの目的でも、遺伝的多様性は気をつけなければいけない点だと思いますね。

[48582] Re3:質問です。 
2008/12/5 (金) 22:04:42 田中 宏幸HomePage
▼ オルガさん

> 殺した個体でも外来魚は持ち帰ってはいけなくて、殺して釣り場に放棄するのが一番良い方法と聞いたことがあります。綺麗な川のバスは美味しいんですけどね。

なるほど、そうなのですね。旨い魚はその場で焼いて食べて骨を残すのは如何でしょう?


> やはり外来魚ではなくても飼育個体の放流なども遺伝子撹乱や病気の原因となるため問題だと私は考えます。漁業や資源回復などの目的でも、遺伝的多様性は気をつけなければいけない点だと思いますね。

賛同します。たいていの場合、放逐は罪とさえ考えています。飼い切れなくなった魚を海に’返す’事を素人ならやりがちです。1尾であっても将来、交配する可能性もありましょう(それが子孫を残せるかどうかは不明ですが)。もし増えた場合、日本古来の種類にも大いなる影響を与えるのでしょう。今や本物のメダカを探すのは至難のわざと教わりました(某教授より、宮崎で)。

最近は宮崎の海でフィリピン辺りにしか居ないはずの魚種が多数見つかっています。これは自然現象で致し方ないのでしょうが、人為的拡散は避けて欲しいと願います。

[48585] Re4:質問です。 
2008/12/5 (金) 22:16:42 オルガ
▼ 田中 宏幸さん

> なるほど、そうなのですね。旨い魚はその場で焼いて食べて骨を残すのは如何でしょう?

その方法ならば何ら問題ないのでは?と思います。たしか、ブラックバスなどの特定外来種は保持してはいけなくて、家に持ち帰った外来魚を飼育個体ではなく川で釣って殺して持ち帰ったものと証明することが厄介であるためという主旨だったと思います。

[48586] Re5:質問です。 
2008/12/5 (金) 22:55:11 MSHomePage
▼ オルガさん

> その方法ならば何ら問題ないのでは?と思います。たしか、ブラックバスなどの特定外来種は保持してはいけなくて、家に持ち帰った外来魚を飼育個体ではなく川で釣って殺して持ち帰ったものと証明することが厄介であるためという主旨だったと思います。

オオクチバス、ブルーギル等は「捕獲したその場で殺処分する場合は、対象になりません」ということのようです。防除の指針も定められています。

刺身で食べたいところですが・・・ 寄生虫は怖いですね。

(PDF形式:最初にhをつけてttp://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/shishin_bass.pdf)


▼ 田中 宏幸さん

最近ヤフーのニュースで紀伊半島でホクロヤッコがとれたという記事が載ったりしていますし、宮崎沿岸でも海外のキンチャクダイ科魚類が出ているので、忌々しき事態ですね。
やはり飼い切れない方が放流するのでしょうね。

[48588] Re6:質問です。 
2008/12/5 (金) 23:25:59 田中 宏幸HomePage
▼ MSさん

> 最近ヤフーのニュースで紀伊半島でホクロヤッコがとれたという記事が載ったりしていますし、宮崎沿岸でも海外のキンチャクダイ科魚類が出ているので、忌々しき事態ですね。やはり飼い切れない方が放流するのでしょうね。

大西洋産のホクロヤッコは頂けません。放流に違いありませんが、宮崎ではセダカヤッコは複数例発見されています。もちろん放逐の可能性も否定できません。

一方、Centropyge abei の出現には大層驚きましたが、これなどは熱帯域の深海性の魚種は温帯の浅海に出る可能性がある、という説があるので、一概に放流とは言えないと思います。それに日本へ輸入された例がありませんので。

以下、ご参考までに拙著です。

http://www.miyazaki-u.ac.jp/~yuk/index.html

[48589] Re7:質問です。 
2008/12/5 (金) 23:34:25 MSHomePage
▼ 田中 宏幸さん

ありがとうございます。
50cmくらいになるそうなので、飼いきれない!と思った方が放流するのかもしれないのですね。

台湾でこの手の魚が養殖されてるのは驚きました。もしやそこから流れてきた・・・というのはないかもしれませんが。

[48590] Re:質問です。 
2008/12/6 (土) 00:04:08 ぷいぷいユッケHomePage
▼ P2!さん
▼ みなさん


外来魚問題ふくむ生物多様性保全の分野はほぼ私の専門領域なので,簡潔に書いておきたいと思います。

簡単に見えてかなり複雑な問題でして,簡潔には言い表せない部分もありますが,雰囲気だけでも伝われば幸いです。


外来魚問題に限らず,生物多様性保全に関わる問題というのは,道徳的な視点から見ると環境倫理という言葉で括られる問題になります。

環境倫理は,その考えの根底に世代間倫理,すなわち自分の子,孫,またその子孫への配慮や思いやりが重要だろうという考え方を含んでいることが特徴です。


まず,生物多様性保全の考え方をサラッと説明しますね。

生物多様性保全の理念には,人類の半永久的な存続が掲げられています(すなわち,世代間倫理です)。

生物多様性保全という言葉は

I. 生態系の多様性保全
II. 生物群集の多様性保全
III. 種多様性の保全
IV. 遺伝的多様性の保全

の全てを包含しています。

つまり,多種多様な生き物や環境がいる・あることで,地球にすむ我々人類は豊かな生活(well-being;良い状態であること)を送れているのだから,その基盤を守りましょうという考え方です。

生態系というと,実は非生物的な要素も含むことになります。
地質とか,今は生物でない化石燃料とかですね。
魚のような再生産可能なものから上記の不可能なものまで,生態系サービスといわれる“財”を消費することで我々人類の生活はいつの時代も成り立っているのです。

「保全」という言葉には,人が利用することも想定されており,「保護」ではないということには注意が必要です。
保護よりも,よっぽど柔軟な姿勢です。
「環境に悪いんだから,利用を即座にやめろ」というのは「保護」ですが,「保全」の場合は「環境に悪いのだから,利用のあり方を改めて,持続可能な利用形態を模索しよう」という姿勢になります。

この「持続可能性」は,生物多様性保全を考える上での重要なキーワードになります。

ようやく外来種問題に入ります。^^;;

(外来種の導入は,生物多様性保全へ多大な負の影響を与える可能性の高いことが自明であるとして話を進めます)

外来種問題は,

●輸入した荷物や作物に紛れて,意図せず拡散(琵琶湖産アユの放流で広まった淡水魚各種など)
●養殖していたものの脱走(タイリクスズキ・チェネルキャットフィッシュなど)
●外来種を導入することを目的とした拡散(カダヤシやニジマスなど)
●飼い切れなくなった飼育個体の放逐(ガー類やピラニアなど)

の大きく4つくらいに原因が分けられます(括弧内は日本での代表例)。

よく駆除を嫌ったり,あるいは最後に挙げた「飼い切れなくなった個体の放逐」は,道徳的な視点から見ると生命倫理がその背景にあると思われます。

生命倫理は,簡単にいうと生存権を生物一個体だけのものとして認めようとするものです。
対して環境倫理は,簡単にいうと生存権を生物一個体だけのものでなく,その範囲を広げようとするものです。

この生存権の拡大と縮小に少し戸惑うのだと思います。

ちょっと,生存権について書こうと思ったのでが簡潔に書けないので断念しました。orz

結論だけ書くと,環境倫理・生命倫理の両方を踏まえた視点に立つと,導入した人間が一番悪いということになるのです。
ひいては,導入させるような人間社会が悪いのですが。


1992年の地球サミットにおいて気候変動枠組み条約と同時に採択された生物多様性保全条約というのがあります。
なので,生物多様性保全は全世界的な目標となっていると言っても過言ではないです。
日本でも生物多様性国家戦略というのが国によって策定されています。

外来種問題は,一人一人,考えに大きなズレが生じている厄介な問題ではありますが,基本的に生物多様性保全という考え方をうまく否定する考え方というのは,今のところ出てきていません。

そういう意味で,意見の真偽がハッキリ分かれるものなのではないかと思います。


これ以上続けると深みにはまる一方なくらい,難解な問題です。
まぁ,ですので一先ずこんな感じで投稿させていただきます。

[48596] Re2:質問です。 
2008/12/6 (土) 10:39:15 むらにぃ
▼ ぷいぷいユッケさん
▼ P2!さん
▼ みなさん

>
> 外来魚問題ふくむ生物多様性保全の分野はほぼ私の専門領域なので,簡潔に書いておきたいと思います。
>
> 簡単に見えてかなり複雑な問題でして,簡潔には言い表せない部分もありますが,雰囲気だけでも伝われば幸いです。


なるほど、世代間倫理・生命倫理・環境倫理…
今の我々にはなくてはならないテーマのような気がします。
こういった考え方は生物学のテーマを超えるものではありますが、
それだけに社会と科学をつなげる大切なものですね。

> これ以上続けると深みにはまる一方なくらい,難解な問題です。

難しい…、それだけにやりがいのある課題。
今回の話題に未だ考えのまとまらない自分は上記皆様のコメントには
色々と勉強になりました。
たまにこんな話題があるといい刺激になります。
ありがとうございました。


むらにぃ

[48598] Re3:質問です。 
2008/12/6 (土) 18:06:53 ぷいぷいユッケHomePage
▼ むらにぃさん
▼ みなさん


> なるほど、世代間倫理・生命倫理・環境倫理…
> 今の我々にはなくてはならないテーマのような気がします。
> こういった考え方は生物学のテーマを超えるものではありますが、
> それだけに社会と科学をつなげる大切なものですね。


日本古来の風習は,こういった道徳が非常に発達していたと感じさせられることが多いです。
よく江戸時代は自然共生社会の見本だといわれるのですが,私もかなり的を得ていると思っています。
欧米文化では昔から自然は克服すべき対象であり,日本とは大きく認識が異なっていたようです。
(こういった背景は環境思想史と呼ばれる分野になります)

今や日本の現代社会は,江戸時代までのような自然共生型の風習が,欧米文化の移入や科学・技術・科学技術の発展と共に廃れてきています。
それは人々の生活が,自然環境との関わりの大半を失い,一人一人が自然環境へ注意を払うことが限られるようになったことを意味します。
つまり,人々が自然環境の重要な意味の篭った変遷や遷移を,肌身をもって感じられなくなってしまったということです。
環境問題の本質は,ここにあるという環境倫理学者の指摘があります(東大院の鬼頭先生による社会的リンク論です)。

私は,世界中の至るところで人々と自然環境との“リンク”が切れた状態に陥ってしまっているという現況こそが,資本主義社会体制の脆弱性であると思っています。

生態系サービスは,たとえ再生産可能な資源であっても,持続可能なラインを超えた利用は枯渇に繋がります。
全ての生態系サービスはそういう意味で無限ではないという認識というか,想定が,資本主義の社会体制には大きく欠落していると思えてなりません。


専門領域内だとつい熱が入って書きすぎてしまうので,
だいぶ,外来魚問題から脱線してしまってますが……^^;;


ところで,少し同じスレッド内で話題になっている,
「外来魚は釣ったその場で処理する」
ということに関しては,生態学でいう「物質循環」の観点から見ると,「地産地消」という原始的なフローに近いので,その点で評価されているのかなと思います。

但し,外来種が定着した場合,物質循環が在来生態系のものからどのように変化したか?をしっかり吟味して,その処理方法の検討も行う必要があると思います。

まぁ,学問領域として未熟なので,そんなレベルの研究に着手できる状態ではないかもしれませんが……。

[48608] Re4:質問です。 
2008/12/7 (日) 04:05:05 P2!
▼ ぷいぷいユッケさん
> ▼ むらにぃさん
> ▼ みなさん


P2!です。皆さんの意見を拝見させていただいてとても感謝しています。
私自身の意見を述べさせていただきます。


 今日までにある外来種の問題は、早急に対処しないと歯止めが利かなくなると思います。
 外来種の輸入を制限し、外来種を購入する時に特別なパスか何かを発行するなどの対策が必要だと思います。


 ですが、ここまで外来種問題が深刻になったのは我々人間の身勝手な行動に他なりません。
 日本に連れてこられた外来種は自分たちの意思で来たのではなく、人間が強制的に連れてこさせたのです。
 別に釣り人たちを擁護するわけではありませんが、居たくて居るわけではない生物たちを問答無用にその生物たちが悪いと言うのはおかしいと思います。
 彼らには"正"も"悪"もない。ただ純粋に生きようとして他の生物を食べ生きているだけなのです。


 ですが、彼らを駆逐しないと日本古来の生物形態が完全に崩れ去ってしまいます。
 結論を言うと、外来種を悪役と見立て問答無用に殺傷する人たちは、何故ここに外来種がいるのか、何故外来種を日本に持ってきてしまったのかを考えるべきである。
 それを踏まえてその生物を殺すとき無慈悲にではなく慈悲の心をもって彼らの命を断つべきである。


 外来種を擁護する釣り人たちは、日本に本来あった生態系を今一度学び直す必要がある。
 他人の娯楽に文句をつける権利はないが、その娯楽にのみに固執し、周りのことなどお構いなしに振舞うのは許し難い行為である。
 世の中は自分さえよければいいと言うものではない。
 ならば、自らが犯した過ちにいち早く気づくことが重要だと思います。


長々と意見を言ってすみませんでした。


[48647] Re5:質問です。 
2008/12/8 (月) 17:54:45 ぷいぷいユッケHomePage
▼ P2!さん

自然観の高い人ほど,外来種問題は歯がゆい問題だと思います。

普通の人が「大自然」と思って感じている,その自然の中身が実はとんでもなく貧相だったりするわけですから。
植物では魚類よりも顕著で,セイタカアワダチソウやセイヨウタンポポを始め,外来種のオンパレード。
九州から北海道まで,あまり景観が変わらないように見える場所が実に多いです。

こうやって各地の原風景が外来種に汚染されていくというのは,日本の自然を愛する者として,とても残念です。


しかし,商業種の場合,簡単に輸入するのをやめろと言っても聞き入れられるわけでもなく,それを禁止する法律の施行や制定は極めて難しいです。

資本主義の欠点とでも言えると思いますが,短期的な視野での利潤を追求しないと,生活が成り立たない人が多くいるためです。
環境問題の根幹をなしているのは南北問題であると指摘する人もいて,私も同意しています。
その日暮らしをしている人にとっては環境問題などはどうでも良いことで,二の次なわけです。
こういう社会体制を大きく改めない限り(すなわち資本主義体制から脱却しない限り),いま取り沙汰されている環境問題の大半は解決できないのではないかと思えます。


(南北問題と地球環境(外来種問題ふくむ)の密接な繋がりについて深く考えさせられる“ダーウィンの悪夢Darwin's nightmare”という映画がありますので,お勧め致します)


しかし,ここの掲示板に書き込まれてる方の生物多様性保全に対する意識は高いですね。
全ての人がこうであれば良いのですが,現実は厳しいものです。

[48649] Re6:質問です。 
2008/12/8 (月) 18:35:24 田中 宏幸HomePage
▼ ぷいぷいユッケさん

わが国は資本主義からの撤退などあり得ませんから、永遠に残る問題なのでしょうが、現在の体制で、法律で規制出来るものはした方が宜しいかな、と考えます。心の問題となると、みんな揃ってのコントロールなど到底出来ませんね。

一度走り出したら止まらない世界でしょうから、今幅を利かせている種類には共存を図る(愚作?)、あるいは周囲から封じ込めをするしかないでのしょうね。私みたいな素人には気の遠くなる話ですが。

[48650] Re7:質問です。 
2008/12/8 (月) 19:10:26 ぷいぷいユッケHomePage
▼ 田中 宏幸さん


> 現在の体制で、法律で規制出来るものはした方が宜しいかな、と考えます。

私もそう思います。
できるところは圧力に屈することなく,ガンガン進めて欲しいものです。

規制には経済・民意も重要ですから,そのバランスの見極めや環境を配慮するような流れを,意識の高い人が主体となって創出していくことも重要だと思います。
なので,私はさかなBBSやWEB魚図鑑の意義は保全の上でも大きいと思っています。


> 今幅を利かせている種類には共存を図る(愚策?)、あるいは周囲から封じ込めをするしかないでのしょうね。私みたいな素人には気の遠くなる話ですが。

もう完全な駆除は難しい種って山ほどいますが,科学・科学技術の発展が解決するかもしれません。
諦めることは愚策だと思います。愚策ではありますが,現状ではどうしようもないという場面はいくらでもあります。
保全の場では最近“順応的管理”が着目を浴びてまして,世界中で実践され始めています。
なかなか良い案なのですが,実践の普及となると厚い壁があるんですよね。
歯がゆいです。


順応的管理(環境情報普及センターHP);
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&ecoword=%E9%A0%86%E5%BF%9C%E7%9A%84%E7%AE%A1%E7%90%86

[48654] Re8:質問です。 
2008/12/8 (月) 22:43:32 田中 宏幸HomePage
▼ ぷいぷいユッケさん

確かにそうですね。ところがこの”民意”なるものが厄介極まりない。どんな場面でも決まって賛成と反対、相反する二つの意見が出てきます。そこを丸く治めようとするとどっちつかずのいい加減な規則・法律になってしまう。そんなの無い方がマシです。

やはりまず専門家が会議を開き、大所高所から一応の目安を付けてから’素人’の意見を聞く、と言うより説明する方が良いかな、と感じます。多数決で解決する問題ではないでしょう。

2,3年前の’和名変更’の際には、恐らく会議に津波のごとく押し寄せる意見、圧力、脅しに近いものもあったことと思いますよ・・・脱線しました。

[48655] Re9:質問です。 
2008/12/8 (月) 23:31:31 P2!
▼ 田中 宏幸さん
> ▼ ぷいぷいユッケさん

 確かに専門家に対策を決めてもらうのは反対ではありません。
 むしろ、専門家に頼まないと法案として成り立たせるのはほぼ不可能でしょう。
 しかし、専門家がするのはあくまでも法案の制定であって実際にその法案に則り、実践するのは我々ですから、成否の鍵を握っているのはやはり我々国民なのです。
 しかし、今の状態では仮に法案が成り立ったとしても実践する我々がこのような様では法案自体も無意味になると思います。

[48657] Re10:質問です。 
2008/12/8 (月) 23:37:17 ぷいぷいユッケHomePage
▼ P2!さん
▼ 田中 宏幸さん


> 確かにそうですね。ところがこの”民意”なるものが厄介極まりない。どんな場面でも決まって賛成と反対、相反する二つの意見が出てきます。そこを丸く治めようとするとどっちつかずのいい加減な規則・法律になってしまう。そんなの無い方がマシです。

というか,パブリックコメントの役割もそうなのですが,外来種問題などで起こる反対意見というのは,既に論破されている意見や詭弁が多いのです。
そういう意見は,たとえ数が多くても,配慮しなければならないレベルではないと捉えられるようです。
(特定外来生物法や,田中先生の仰る魚類の和名の改名問題でもそうであったようです)

その意味では,
> やはりまず専門家が会議を開き、大所高所から一応の目安を付けてから’素人’の意見を聞く、と言うより説明する方が良いかな、と感じます。多数決で解決する問題ではないでしょう。

という通りで,専門家の意見を重視していく流れというのは,今後科学の発展と共にさらに進めていくべきだと思います。

レッドリストやレッドデータブックに掲載されている種は,専門家の意見によるものですし,一種の指標として用いられている現況では既に一部では達成されているといっても良いでしょうね。

また,トンボ学会では全国各地の専門家にアンケートを取って,その専門家の意見を考慮した生物の減少・増加情報を加味して,保全の研究上での解析に役立てようとする手法の開発が行われつつあります。

しかし,専門家の独りよがりにならないような配慮も必要です。
やはり保全という場において,専門家の意見はとても重要ですが,“一応”民主主義ですから,少数意見の尊重は必要ですね。
とはいえ,外来種問題については,10年前と比較したら国民の意識はとても上昇しているように感じます。
国民に期待というか信用・信頼することを忘れてはいけないのかなと。

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