2008年3月21日

映画>空から星が降ってくる

『空から星が降ってくる』(ゲザ・フォン・ツィフラ監督/1962)。

『白銀に躍る』を観終わったので、さあ寝るかと思ったら、続けて始まってしまったので、そのまま観た。同じくトニー・ザイラーとイナ・バウアーの、冬季恋愛コメディもの。

今回の設定は、イナ・バウアーが、すでに引退した人気フィギュアスケーターという、かなりベタなものであって、この設定の安易さからもわかるように、前作よりも映画としての出来はもうひとつなのだけど、そんなことはどうでもいいのだ。何しろ、この人は可愛い。

前作もそうだったけれど、この映画を流れる雰囲気は、ミュージカルといってもいいと思う。挿入歌くらいはあって、確かに二人とも歌ったりもするのだが、台詞が歌になってたりはしないので、正しくミュージカルというわけではない。それでも、この楽天性や明るさは、たとえば『雨に唄えば』の、あの世界観とよく似ている。

ジーン・ケリーやドナルド・オコナーのような洗練はないにしても、雪や氷の上でのアクションや踊りが、この二人だけのミュージカル世界になってしまうのは、ただそういう演出だったというだけではない、持って生まれたものすら感じた。もっとたくさんの映画を観たかったけれど、この二本だけのようだ。

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