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[659] ヤリヌメリ>中毒例なども… 
2002/5/5 (日) 00:59:00 小西英人
▼ 宮本克己さん

 ヤリヌメリの写真を、きちんと撮れないのは愛情不足さ…と、2000年に、三重の紀伊長島に釣りに行きました。『釣魚図鑑』のためです。

 ボートを出して、苦労しましたが、なんとか1尾、釣り上げました。

 それからの「展翅」が大変です。

 なんやこれくらい!

 強がって、膝の上にボードを置いて、そのまま一所懸命に「展翅」していたのですが、。何度やっても、すぐに鰭を閉じてしまい、うまくいきません。ボートは木の葉のように揺れるし、そのうち、においはだんだん強烈なり、気持ち悪くなってきて、ふらふらです。

 船に弱い相棒が、港に戻ろうと懇願するので、仕方なく、撮影を中断して、港に戻り、揺れないところでまた、やり直しですが、ぼくの足にもヤリヌメリの粘液がどろどろ流れて、臭いというものではありません。

 やっと撮影するときには、臀鰭を、ぼろぼろにしてしまいました。

 結局、1時間以上大騒ぎして、ぼくも、においにへろへろになり、臭いは、頭痛いはで、もうボートを出す気にもなれず、大阪まで相棒に運転してもらって、やっと帰りついたのでした。

 でも臀鰭がぼろぼろになって、愛情を感じられる写真でもないので、また、挑戦したいなとは思っています。

 釣ろうと思うと釣れないのですよね。なかなか。

 『海洋動物の毒』(塩見一雄・長島祐二・1997年)で塩見博士が書いていますが、1977年に神奈川県三浦半島金田湾で釣ったヤリヌメリを食べて、食中毒になったという情報があったそうです。そのヤリヌメリを入手して食べてみると、よく食べてみたなというほどの、強烈な辛みがあったそうです。

 その成分を分析してみたのですが単離はできなかったそうです。しかし、この成分をマウスの腹腔内投与すると、マウスは1分間、大暴れ、七転八倒して、ばったりと倒れ、60分間ほとんど動かなくなって、死ぬかと思うと、90分後には起きあがって完全に回復したそうです。

 危なかったね、JUNさん。ばったり倒れなくてよかったね。

 また、辛み成分はマウスの腸管に強い収縮を引きおこしたので、下痢原因物質だろうと書かれています。

 ただし、この辛みは、個体差があるようです。辛くないヤリヌメリも多いようなのです。

 悪臭のにおいの本体は、メチルメルカプタンとメチルジサルファイド、硫黄化合物なんだそうです。

 いろいろ嫌われることの多いネズッポ類ですが、連中、かなりナーバスな魚です。きっちりとすみわけるのです。たとえば長崎の志々伎湾では、湾奧の砂底にネズミゴチ、湾中央の砂泥底にハタタテヌメリ、湾口部のあらい砂底にはヤリヌメリが多いそうです。ネズミゴチなど、きれいな砂底の「指標生物」であるという言い方もできるでしょうね。

 大阪湾や瀬戸内では、確実にネズミゴチは減っています。釣れなくなってきました。それは、きれいな砂底がなくなってきて、泥をかぶっているからなのです。

 そのうちに、絶滅危惧種だなんてことにならなきゃいいのですが…。

                            英人