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[4190] 図鑑>誤同定のことなど… 
2003/1/3 (金) 06:23:01 小西英人HomePage
▼ 渡辺謙司さん

 『新さかな大図鑑』の1刷のナメラダマシは、誤同定です。ごめんね。あれは、トラフグの幼魚です。ちょっと研究者が誤同定して、ぼくも、そのころトラフグの幼魚が沿岸で簡単に釣れて、背面に白色斑があるというのを知らなかったのです。トラフグの成魚は背面に白色斑はありませんから。

 ごめんなさいね。いま見ると、あの能登の「なめらだまし」は典型的なトラフグの幼魚です。いま手元に資料がないので何刷で直したかわかりませんが、いまの8刷では直しています。

 間違えておいて、偉そうにいうわけではないですが、魚類図鑑に誤同定はつきものであって、注意深く疑って見なければなりません。ぼくも『日本産魚類大図鑑』などでも誤同定を見つけましたし、ふつうの図鑑では誤同定だらけといっても過言ではありません。このまえ、リュウグウベラとキヌベラを迷って『日本の海水魚』を参考に見ていましたけど、これも、ちょっと混乱しています。

 ここで書いたっけな。ぼく、ショウサイフグをコモンフグに見間違えて、「ぼくはあほや」と書いたと思うけど、そのときに、一連のフグの写真をチェックしていて、ぼくの書いた『釣魚図鑑』のナシフグの写真がショウサイフグになっているという、ドチョンボをやっているのに気がついて、3日ほど顔を赤くしていました。

 だれだったか、研究者が、俺らの仕事は、一所懸命整理して、あとで、ここが間違えている、あそこが間違えていると批判の引用をされて、間違えを記録する仕事だ…といっていましたけど、ほんと、間違えの多い仕事であるなあと、このごろ、その怖さの一端が、やっと分かるようになってきました。

 しかし、そのとき、その研究者に、間違えるからこそ、進歩があるのであって、批判を受ける仕事ほど、重要な仕事やんかと、生意気なことを言いました。

 と、関係ないけど、ちょっといいわけ。

 この『釣魚図鑑』の誤同定を、読者にごめんちゃいした、週刊釣りサンデーに連載している『似たモン魚譜』の一文があるので、転載しておきましょう。

                           英人

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『似たモン魚譜』
連載■222

ショウサイフグ●胸鰭上方の暗色斑はないか割れている
VS
ナシフグ●胸鰭上方の暗色斑は菊花状の縁取りがある


■胸鰭上方に暗色斑のあるフグ類は見分けが難しいから気をつけなければいけない…、なんて、ぼくが偉そうに書いたらピピーッと笛を吹いてイエローカードを渡して欲しい。
■ぼくの書いた『釣魚図鑑』(2000年・小社刊)の 136ページ、ナシフグとして掲げている写真は、ここに掲げたショウサイフグである。申し訳ない間違えた。ショウサイフグの背面の斑紋は黒点が集まって複雑な斑紋を描くことが多いのだが、この写真個体のように網目模様のものもいるようだ。ナシフグは尾鰭下縁が白く、胸鰭上方の斑紋が暗褐色で、そのまわりの白斑が菊花状にひろがっているのが特徴だ。ショウサイフグは胸鰭上方の斑紋は、ほとんどないか、斑紋が割れている。ショウサイフグも尾鰭下縁が白いものいる。また両種とも臀鰭は白い。クサフグ、コモンフグ、ナシフグ、ショウサイフグ、マフグ、トラフグなど、たがいに似ている、気をつけなければいけない。ピピーッ。ごめんね。
■本に誤植、魚類図鑑に誤同定はつきものだが、これほど恥ずかしいことはない。本人は顔を赤くして、ひたすら小さくなっているから、どうか堪忍してやってね。小西英人■