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[8640] 放流>アリゲーターガー困ったもんです 
2003/9/26 (金) 12:11:07 小西英人HomePage
▼ 竿徹さん

 いや、情報提供、ありがとうございます。ほんと、困った問題です。このまま行けば、アクアリストは、かなりの社会悪にされてしまいます。

 魚好きが多いと思うのに、いちぶの非常識な人のために…、ぼくはアクアリストではありませんが、同じ魚好きとして、まじめなアクアリストの心中を思って残念です。

 密放流のおかげで、釣り人も、かなり社会悪になってしまいましたもんね。まだ、わからない釣り人やら、プロやらいて困るけど。

 話を戻します。

 ここ数年、関西では、このての放流が多くて、へたすれば、ガーも、移入種になるおそれがあります。琵琶湖でも報告があります。

 ガーは、ガーパイクなどともいい、ガー目 Lepisosteiformes、ガー科 Lepisosteidae で、北アメリカ、中央アメリカ、キューバなどで、2属7種います。

 アリゲーターガー、スポッテッドガー、などが有名ですが、ロングノーズガー、ショートノーズガーなどいます。

 大阪の野池で捕獲されたアリゲーターガーの写真が、うちの編集部にもちこまれて、ぼく、同定のために文献を調べたのですが、"The Fishes of Tennessee"というのを見ていて驚きました。

 1910年から1930年の間に撮影されたと思われるテネシー州、メンフィス南方のムーンレークの、アリゲーターガーの写真が載っていたのです。木の台に横たえたアリゲーターガーと人の写真です。。

 推定全長3m、驚きますよ!ほんとうに!

 フィッシュベースの記録も3mになっていますね。

305 cm OT (male/unsexed; Ref. 3221); max. published weight: 137.0 kg (Ref. 3221)

■Alligator gar
http://www.fishbase.org/Summary/SpeciesSummary.cfm?ID=1073&genusname=Atractosteus&speciesname=spatula

  ぼくところに持ちこまれた写真のアリゲーターガーは、京都大学に送ってもらい、アリゲーターガーと標本で同定されましたが、1メーターほどです。でも、あとで、口の中の写真を見せてもらいましたが、あれは凄い。歯なんてものじゃない。歯だらけです。

 こういう怪物を金儲けだけで輸入して並べ、好奇心だけで買っちゃうというのは、ほんと、なんなんでしょうね。

 海でも、困った放流問題が起きています。

 まえまえから、噂はあって、ぼくも、ここで、ちらりと書きましたが、はっきりと問題になったのです。

 スパインチーク・アネモネフィッシュが伊豆半島、静岡県伊東市富戸の浅瀬に6月下旬あらわれたのです。

 フィッシュベースでは、これです。

■Spinecheek anemonefish
http://www.fishbase.org/Summary/SpeciesSummary.cfm?genusname=Premnas&speciesname=biaculeatus

 分布をやはりフィッシュベースから引用してみます。

Indo-West Pacific: Indo-Australian Arch. including India, Burma, Thailand, Malaysia, Indonesia, Philippines, New Guinea, New Britain, Solomon Is., Vanuatu, and Australia (northern Queensland).

 こういうのが、伊豆半島に流されてくるのは、やはり、おかしい。

  神奈川県立生命の星・地球博物館の瀬能宏博士が調べはったようです、瀬能博士の結論を朝日新聞の9月5日の記事から引用すると。

(1)稚魚が浮遊生活をする期間が短く、海流に乗って分布を広げる可能性が低い
(2)体の大きな個体がいきなり現れた、
 などの理由で「移入種とみるのが妥当」と結論付けた。

 ということです。

 これ、怖いよねえ。

 まえまえから、ダイバー系の研究者に聞いていました。

 日本初記録種とか、珍しいとかいうと、誇らしいし、客が来るので、どうも海中で熱帯魚屋から購入した魚を放流しているらしいと…。

 こんなもん。困った。

 これから、ぼくらが、変な魚を見つけると、奇形を疑い、交雑を疑い、放流を疑わなければいけないやんか。

 それに放流個体が交雑した場合、話は、どんどんややこしくなっちゃうもんね。

 ほんとうに、何を考えているんだろう!

 朝日の記事の終わりを引用しておきます。

 日本の海には、6種類のクマノミ類が生息している。瀬能さんは「1匹でも、在来のクマノミと交雑する危険性がある。越冬できるかどうかは分からない」としている。
 初めて目撃されて以来、1000人を超すダイバーがこの魚を見に訪れているという。

                             英人