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[15831] 奄美>イソギンポ科>ケショウギンポ 
2005/1/7 (金) 06:55:42 小西英人HomePage
▼ 一釣さん

 『魚類図鑑−南日本の沿岸魚』(益田一・荒賀忠一・吉野哲夫著・1975年・東海大学出版会)を見ました。

 ケショウギンポは、この図鑑で和名の新称提唱がされたのですね。知りませんでした。ありがとうございます。

 この、南日本の沿岸魚のケショウギンポの写真と、『日本産魚類大図鑑』(益田一ら編・1984年・東海大学出版会)のケショウギンポの写真は同じです。

 また、この写真は、一釣さんがおっしゃるように、よく、忠さんの写真個体と合います。頭部アップの写真で、上唇が下縁に「ひだ」がありそうなのも、記述と合います。一釣さんがおっしゃるように、イソギンポ科のケショウギンポですね。

 ありがとうございました!

▼ みなさん

 これ、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、ぶっちゃけて書いちゃうと、学名と標準和名の違いです。

 『魚類図鑑−南日本の沿岸魚』に、新称ででているというのは、その当時、ニュー トゥー ジャパン、日本初記録種で、Entomacrodus niuafoouensis (Fowler,1932) が日本にもいると判断されたのです。

 その、Entomacrodus niuafoouensis (Fowler,1932) と思われた種に、「ケショウギンポ」という名がつけられたのです。

 学名は、非常にぶっちゃけて書くと、ひとつの標本につけられた名前です。これだと思っていても、標本を見ると違うことが、よくあります。

 標準和名は、非常にぶっちゃけて書くと、ひとつのグループ、ひとつの種につけられた名前です。

 ひとつのケショウギンポだと思われた種の学名が、ホロタイプ(必ずしも、ホロタイプとは限らないのですが、とにかく、たったひとつの学名の基準になる標本のことを、そう書いておきます)を見て、違っていたら学名は変わります、学名が変わったとしても、ケショウギンポという標準和名は変わらないのです。

 ややこしいかな?

 もし、クロダイ Acanthopagrus schlegelii (Bleeker,1854) の標本を見て、それが Acanthopagrus schlegelii (Bleeker,1854) ではなくて、Acanthopagrus latus (Houttuyn,1782) これはキチヌの学名ですが、それだったとしたら、学名は変わります。でも、クロダイや、キチヌという標準和名は変わらないのです。

 というようなことを、一釣さんはおっしゃっています。

 Entomacrodus niuafoouensis (Fowler,1932) でない可能性はあったとしても、少なくとも琉球列島にいる、ケショウギンポの和名は変わらないよと言うことなのです。

 標準和名を、学名と1対1対応させるべきだという研究者もいます。日本独自のやり方で、国際的には通じにくいかもしれませんが、和名と学名の、この違いというのは、いろいろとありがたいものだと、ぼくは思っています。

                           英人