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[205] 投稿>キヌカジカ? 
  【魚図鑑参照】
2002/2/12 (火) 12:06:32 清野耕一
◆画像拡大
2000年12月に茨城県那珂湊港で釣ったものです。
釣った時は「アナハゼの仲間」だと思いまして、
腹部の文様と背ビレの形状が分かるように撮影したのですが、
後で図鑑をあたってみたら、アナハゼとは違うようで・・・。
側線が2回湾曲しているということで、キヌカジカ
ではないかと自分では思っております。

[207] 投稿>キヌカジカ?>アサヒアナハゼ? 
2002/2/12 (火) 13:16:41 小西英人
▼ 清野耕一さん

 ほんと、難しいですね。

 側線が、ゆるく2段階でまがるのはアナハゼ属もそうですよ。

 体側下部に白斑が多く、側線中央部に小皮弁が2,3枚ある(これ写真ではっきりしないのですが、側線前部には小皮弁がいっぱいあるのですか?あるならキヌカジカでしょう)などで、アサヒアナハゼだと思うのですが、下顎腹面に目立つ褐色斑がないように見えますし、背鰭の第1と第2棘が、やや長くも見えませんので、ちがうのかなと。

 キヌカジカだとすると、第1背鰭の第3と第4棘が短いようですが、写真の個体は同長に見えますね。また第1背鰭と第2背鰭は鰭幕でつながらないはずなんですが…。

 困ったな。

 前鰓蓋骨最上棘がひろくて2叉したらキヌカジカで、それが小さく目立たなければアサヒアナハゼです。

 そういうの、オリジナルの写真からわかりますか?

 ぼくは、どちらかといえばアサヒアナハゼかなと思うのですが、決め手がありません。キヌカジカと五分五分でしょう。だれか、カジカ科の専門家が見ていてくれたらいいのですが…。

                    英人

[208] Re:投稿>キヌカジカ?>アサヒアナハゼ? 
2002/2/12 (火) 13:48:25 清野耕一
◆画像拡大
▼ 小西英人さん

 側線の歪曲2回。
 キヌカジカは、国立科学博物館の画像データベースを見ると
もっと歪曲しているようですね。

 前鰓蓋骨最上棘がひろくて2叉。
 広いか狭いかはよくわかりませんが、2叉はしているようです。

[209] 投稿>キヌカジカなんでしょう 
2002/2/12 (火) 14:19:19 小西英人
▼ 清野耕一さん

 『日本産魚類検索 第二版』に描かれているキヌカジカの前鰓蓋骨棘と同じに見えます。

 キヌカジカでいいのでしょうかね。

 ぼくは、キヌカジカを見たことがないので、最終的な判断ができないのです。

 だれか見た人がいないかな?        英人

[212] Re:投稿>キヌカジカなんでしょう 
2002/2/12 (火) 22:04:07 清野耕一
▼ 小西英人さん

 キヌカジカ、ですね?
 私はアサヒアナハゼを見たことが無いのですが、
このサカナがアナハゼではないと思った理由は、
アナハゼにしては口が小さいと。アナハゼならば
もっと大きな口であって欲しいと。(^^;;;
 で、カジカ類を図鑑で眺めておりますと、
キヌカジカかイダテンカジカに似ているかな
ということで、側線の歪曲を決め手として
これはキヌカジカであると、自分では思ってます。

[219] Re2:投稿>キヌカジカなんでしょう 
2002/2/14 (木) 12:56:03 小西英人
◆画像拡大
▼ 清野耕一さん

 いちおう、ぼくの撮ったアサヒアナハゼの写真をいれておきますね。

 これだという意味ではありません。このまえスキャナーを買って、これが2回目のの取り込みです。ぼくアナログ男なのです。デジタルはわからん。

                        英人

[221] Re3:投稿>キヌカジカなんでしょう 
2002/2/14 (木) 21:40:31 清野耕一
▼ 小西英人さん

 アサヒアナハゼの画像。これは釣りサンデー今週号のカラーページを
フラットベッドスキャナで取り込んだものですか? フィルムスキャン
というよりは、印刷物から取り込んだようなかんじがします。

 デジカメであろうとスキャナであろうと、デジタル画像になれば
その先はレタッチソフトでの画像処理ということになりまして、
同じ(ような?)扱いになります。
 私は魚の写真には派手派手に色をつけて、シャープネスも強めに
かけるのが好みでありまして、先のニシキベラなどは少々やり過ぎ
たかな、と思っているくらいです。(^^;

[222] Re4:投稿>キヌカジカなんでしょう 
2002/2/14 (木) 22:17:29 小西英人
▼ 清野耕一さん

 フィルムスキャナーで、なんもわからんまま、とりこんだものです。

 そか、あとあといじれるんだ。

 そういや、若いけど銀塩写真派のカメラマン、内山りゅうさんが、デジタルでああいじれると、なんでもありでついていけないと、ぼやいてはりました。このごろデジタルカメラマンは、ハイビジョンで撮ってコマどりするんだそうですね。シャッターチャンスなんて言葉がなくなる。いや、それどころか、シャッターをおすと、その前から録画できるそうで…。

 ついていけません。               英人

[217] 図鑑>チゴダラ・キヌカジカ>登録しました 
2002/2/13 (水) 19:58:16 小西英人
▼ 清野耕一さん

 図鑑へのアップありがとうございました。登録しておきました。

 やはりキヌカジカは、自信がないので、記載は逃げました。暫定的にキヌカジカとして登録しておいて、分かる人に教えてもらいましょう。

 チゴダラも、ちょっとわけありです。記載を読んでくださいね。

■チゴダラ
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=1&seq=000238
■キヌカジカ
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=1&seq=000239

 以上、ありがとうございました。      英人

[393] 図鑑>サラサカジカ>登録しました 
2002/4/7 (日) 15:04:36 小西英人
▼ 清野耕一さん

 あのキヌカジカですが、ある研究者がサラサカジカではないかと、連絡をくれました。

 サラサカジカになおして、再登録しておきました。

■サラサカジカ
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=1&seq=000239

 よろしく。             英人

[398] Re:図鑑>サラサカジカ>登録しました 
2002/4/8 (月) 22:24:06 清野耕一
▼ 小西英人さん

 サラサカジカ、ですか。
 サラサカジカ・・・。私が持っている図鑑には載ってないようです。

 サラサ・・・ナニガシという魚は他にもいるようです。
 更紗ハゼ、更紗ゴンベ。
 「更紗」って何? ということで辞書をあたってみましたが、
サラサカジカのような小さくて普通はツリシが釣るような魚では
ない(?)、そういう魚にも「更紗」などという綺麗な言葉をあてて
いるなんて。何だか面白いですね。

[400] 命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/9 (火) 07:07:17 小西英人
▼ 清野耕一さん

 サラサカジカ…、ほんと誰がつけたのでしょうね?

 このごろ、学名の場合は、しっかりした論文を読めば、必ずシノニムリスト※1があるので、誰がつけた名前かわかりますし、近年にかかれた新種の記載論文を読めば、いま学名の由来を書くように勧告されていますので(国際動物命名規約・第4版 勧告25B)命名者が、なにを考えて命名したかわかります。まあ、追跡は文献さえそろえば簡単なのです。

 しかし、標準和名は、まったく取り決めがないので、追跡が難しく、間違いも多くて困ります。

 でも、分類屋さんは、いつも未記載種を記載したい願っているし、そのとき、学名も、標準和名も、きれいなものにしようと願っています。ただ、とにかく混乱がないように、学術的に無難につけるタイプと、美しくつけてしまうタイプと、めんどくさいから、その辺でつけるタイプとありますね。やはり、人のやることですから個性は出ます。

 この話、あまりすると叱られるのですが、アサヒアナハゼがあって、つぎにつけるとき、キリンアナハゼにしたと、アサヒがあるならキリンだろうと、そういうわけです。そのつぎの未記載種には、サッポロか、エビスかと、楽しみにしている人がいます。その由来なんて書きにくいですよね。いまのキリンアナハゼは、キリンみたいに首が長いわけでも、斑紋がキリンのようなものでもありませんよ。

 まあ、サラサカジカ、和名の由来はわかりませんが、ちょっと学名を、California Academy of Sciences の Ichthyology のHPから、Eschmeyer の Catalog of Fishes で検索してみました。

http://www.calacademy.org/research/ichthyology/catalog/index.html

 サラサカジカ Furcina ishikawae Jordan et Starks,1904

 キヌカジカ Furcina osimae Jordan et Starks,1904

 で、1904年にジョルダンとスタークスが、サラサカジカ属を新属でたてて、新種記載しています。ジョルダン※2は、アメリカのスタンフォード大学初代総長になった人で、日本との結びつきも深いのです。

 記載論文は

Jordan, D. S. and E. C. Starks 1904 (28 Jan.) [Ref ID: 2528]
A review of the Cottidae or sculpins found in the waters of Japan. Proc. U. S. Natl. Mus. v. 27 (no. 1358): 231-335.

 この論文を読めば、和名の由来も書いてあるかもしれませんね。研究者でないぼくは、すべての文献はそろえられていないので、ここまでで終わりです。

 ただ、勘でいえば、絹と更紗のセットになっているので、だれか日本人がアドバイスをしたのでしょう。田中かな。種小名の ishikawae は石川千代松、osimae は大島正満に献名したのだと思います。おっと、推測で、いいかげんなこと書かんとこっと。研究者に叱られるもんね。

                            英人

※1 シノニムとは、簡単に言うと同じ種に違う名前をつけてしまうことで、同物異名といいます。このシノニムは、案外多くて、混乱を招きます。先取権の原則といって、一番はじめにつけた名前が有効になります。

※2 ジョルダンのことを、生命の星・地球博物館の瀬能宏博士が書いているので、ちょっと引用させてもらいます。この研究ノートは、ほんとうにおもしろいので、ぜひ、全文を読みにいってくださいね。

 アドレスは

http://nh.kanagawa-museum.jp/tobira/4-2/4-2.html

■自然科学のとびら
Vol.4, No.2  神奈川県立生命の星・地球博物館  May.,1998

研究ノート 魚学史―日本の魚を研究した人たち
瀬能 宏(学芸員)

(※一部引用させてもらいます 英人)

真の日本魚類学の父
 20世紀初頭、事態は一変します。アメリカのジョルダン(D. S. Jordan; 1851-1931)とその一派による本格的な日本産魚類の研究が始まったのです。ジョルダンは魚類学者で、スタンフォード大学の学長にまで登りつめた人物ですが、研究者として超一流であっただけでなく、非常に多くの弟子を育てた教育者としても超一流でした。余談ですが、皆さんはモース(E. S. Morse; 1838-1925)の名をご存じでしょう。東京帝国大学理学部の初代動物学教授で、1877年から1879年まで日本に滞在し、大森貝塚の発見などで有名なあのモースです。実は、初代動物学教授の候補には、モースの他にジョルダンの名もあがっていたのですが、ジョルダンが決めかねているうちにモースが採用されてしまったのです。歴史上傑出した魚類の分類学者であったジョルダンが、もし初代教授として赴任していたならば、大げさでなくその後の日本における魚類学、いや分類学の歴史は大きく変わっていたかも知れません。

 話が少し脇道にそれましたが、ジョルダンは弟子たちを総動員して、日本の魚を片端から研究しました。わずか10年ほどの間におびただしい数の論文が公表されたのです。そのジョルダンの影響を受け、日本人初の本格的魚類分類学者となったのが、東京帝大理学部動物学教室の田中茂穂(1878-1974)です。田中は生涯に170種近い新種を記載した他、論文、論説、総説、翻訳、意見文、紹介文など、無数とも言える著作を残しました。とりわけ、41新種の記載を含む「日本産魚類図説」(全48巻, 1911-1930)や、過去の文献を網羅し、1235種の魚類を収録した「日本産魚類目録」(1913; ジョルダンおよびスナイダーと共著)は代表的なものです。正に「日本の魚類学の父」と呼ぶにふさわしい活躍をした人でした。ジョルダンや田中の研究により、日本の魚類相の槻要がほぼ明らかにされ、後の魚類研究の基礎が完成したと言えるでしょう。

[403] Re:命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/10 (水) 00:01:22 清野耕一
▼ 小西英人さん

 アサヒにキリンでしたか。
 では、新種のアナハゼが瀬戸内海で発見されても「サッポロアナハゼ」
になる可能性もゼロでは無いと。(^^;

 絹、更紗。他にも魚の名前に使われる美しいということを例えた言葉
には・・・ニシキとかありますけれども、「絹のように美しい」とは
今はあまり使わないような? 美白、とでも言うのでしょうか。
「錦」にしても今現在の日本人が連想するのは相撲取りのシコ名であって、
そもそもの錦って何? というかんじでしょうか。
 過去のことを全く知らずに新たな標準和名をつけたら、今と同じ名前
になることはほとんどないかもしれませんね。名前の付け方としては、
私は形態からくる「そのまんま」よりも、昆虫での「源氏蛍」のような
歴史的な言葉を使うとか、魚でも「念仏鯛」みたいな宗教や文化的な
ところからくる名前がいいなぁと思いますね。そういう名前が付けられた
時代というものが感じられます。
 ネンブツダイ。ブツブツ言うのは今の社会では「クレーマー」を連想
するのがよろしいとか?

[404] Re2:命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/10 (水) 07:08:24 小西英人
▼ 清野耕一さん

 まあ、標準和名に取り決めはないといっても、やはり記載する(標準和名の場合は新種記載もありますけど、日本初記録種でも、和名提唱ができます)人の、特権というか、楽しみなのです。

 ぼく、タイリクスズキを、釣り人みんなで追いかけましたが、「変なスズキ」とか「斑点スズキ」とか、当時の釣り人の俗称で記事を書くわけにもいかず、悩みに悩んで、ごくふつうの名前を仮称として記事を書きました。

 「星鱸」ですね。

 日本語で星といえば、斑点をさしますから。ほんとうは斑点は「斑=ぶち」というのがいいのでしょうが、まあ、魚によく使われる一種の美称でしょうね。これ学名もつけやすくて、ステラータスなんて、星という意味です。シマノのステラも同じです。まあ、あとでわかりましたが、タイリクスズキは未記載種ではないようなのですが…。

 しかし、この記事の、この仮称が凄い一人歩きをして、ぼく、何人かの研究者に痛烈に批判されて、ほんと困りました。それで心配してくれた中坊さんが、和名提唱のとき、「大陸鱸」にしようと言ってくれたのです。

 もともと日本にはいない種ですが、かといって、和名をつけなければ流通もしているし、実際に日本で釣れているのですから。そこで、「大陸」とはっきりさせて、なおかつ「大きくゆったり」した名前で、ぼくは感心したのを覚えています。

 それで、やっとタイリクスズキを提唱し、安定させたと思ったら、こんどは釣り人でライターを名乗る連中、いわく、いまごろ研究者は大騒ぎをして「タイリクスズキ」などと名前をつけたが、釣り人は大昔から、きちんと知っていた。それが証拠に大昔から「星鱸」と呼んでいたのであると…。

 「星鱸」の仮称提唱が1993年。タイリクスズキの和名提唱は1995年なんですけどね。

 いまでも、釣り人は「星鱸」と呼んでいる…なんて記事を読むたびに、ぼくは旧悪をばらされたような気になって、小さくなっています。

 いろいろ難しいですね。

 それでも、小笠原に行って、「アライソハタ」を釣り、京都大学に送って標本にしたとき、性懲りもなく悩んでいました。和名をどうしようかと。記載文を書く気もないのにね。

 この魚、当時は、ハワイのランドール博士が小笠原で採集して、日本初記録種として論文を発表はしていたのですが、和名の提唱はされていなかったのです。

 それで、いちおう、いろいろ悩んでいて、これは楽しかったです。

 それから数か月後に、山と渓谷社の『日本の海水魚』が出版され、さっそくチェックをしていたら、瀬能博士が和名提唱をしていました。荒磯羽太、アライソハタとね。がっかりしたのと、安心したのと、とても複雑な気持ちだったのを覚えています。

                            英人
ps
 清野さん。アナハゼ類は、あと数種は未記載種がいます。研究者はかかえています。ふつう、未記載種だと思われても、世界の誰かが書いていることが多いのですが、アナハゼ類は日本の沿岸、浅海の固有種なので、きっちりと分離できれば、未記載種になりやすいのです。ただ、変異が多くて、なかなか、その辺の見極めが難しく、宿題になってしまっているのです。

 たとえば京都大学総合博物館にある、この標本も、そうです。

http://inet.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

 ここから、「収蔵資料」「自然史」「魚類」とクリックしてみてください。

[418] Re3:命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/11 (木) 22:39:27 清野耕一
▼ 小西英人さん

 生物の名前ということについて知りたくて、奥本大三郎『虫の宇宙誌』
という本を読んでおりましたら、ジョルダン博士のことが書いてありました。
 何でも、ジョルダン博士が日本近海に探検船を出して深海魚の調査を
したいと、時の大統領セオドル・ルーズベルトのところに申し出ると、
大統領は卓を叩いて立ち上がり「ジョルダン君、僕が大統領の職にあるのは、
そのような仕事を援助せんがためだ」と言ったのだとか。

 百年、二百年も昔というのは、南米にしても東南アジアにしても続々と
新種の生物が発見されるという意味ではとても面白い時代だったの
かもしれませんね。

 星鱸については、「スポテッド・シーバス」なんて言ってた人が
おりましたけれど、これは流行らなかったようです。
 タイリクスズキでの統一化が進んでいった中、再び「星」を目に
するようになったのは、管理釣り場の品目にスズキが登場した頃から
でしょうか。

 釣り人は大昔から、星鱸を知っていた? ルアーフィッシャーマン
には5年前でも大昔かもしれません。(^^;

 数年前、バスフィッシングで「ツネキチリグ」が流行った頃、
ツネキチリグは常吉さんが考案したと書いていた釣り雑誌があり
ました。まぁ、趣味の雑誌なんてのはそうゆういい加減なところが
あってもいいと私は思うんですけどね。

[423] Re4:命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/12 (金) 06:28:26 小西英人
▼ 清野耕一さん

 タイリクスズキは、もともと、香港から出荷されることが多いのですが、香港では、昔から、七星鱸、もしくは、それを英訳してセブンスターなどと呼んでいたようです。

 この中国産スズキ、もちろん研究者も昔から知っていて、スズキ科の権威だった故片山博士も、きちんと見分けて、スズキの黄海や有明海の変異型としていたのでした。

 有明海にも、かなり似たのがいます。いちおう有明海産スズキとしましょう。

 遺伝子の解析から、タイリクスズキとスズキの交雑種だということがわかっています。

 海の魚で交雑により種が形成されたのが確認された、はじめてのケースになるかもわかりませんし、いまも交雑が進んでいるのではないかと考える人もいます。

 日本と大陸の地図をにらんでください。有明海は、古黄河の河口域だったと思えばいいのです。大陸の残存種がいます。日本では有明海の固有種が多いのですが、大陸と見てみると、ほとんど同じなのがいます。

 また、いまでも、ときどき黄河が氾濫して、大量の水が海にはきだされると、日本まで、大陸にしかいない魚類が流されてくることが確認されています。

 どちらにしても有明海の生物地理学的な研究は、非常に重要なのですが、タイリクスズキの人為的な侵入により、研究ができなくなる恐れがあります。

 それでも、「ホシスズキ入荷、グッドファイター」などと書かれたら、喜んでいくのがいるのですね。

 このまえiopニュースに、ストライプド・バスが東京湾で釣られた報告が載せられていました。霞ヶ浦でもかなり生息している可能性があるといいます。

 研究者たちは、侵入ルートを不思議がっていますが、これも、たぶん管理釣り場なのでしょう。「淡水スズキ」という人気メニューがあるようですね。

 こういう形で、魚がもてあそばれ、釣り人なんて、いい加減なものさといわれるのが、いちばん厭で、そのためにも、いろいろがんばってきたのですが、実際、そうなのかもしれません。

 ふう。                  英人

[421] 余談>ホシスズキ 
2002/4/11 (木) 23:52:25 JUN
▼ 小西英人さん

Googleで「ホシスズキ」とやると、355件ヒットしました。
93年に英人さんが(釣りサンデーが)、仮名提唱されたのが最初なんですね。

一方、「タイリクスズキ」ですが、これも355件です。
ちょうど今、せめぎあっているというところですね(^^;)。

[424] Re:余談>ホシスズキ 
2002/4/12 (金) 06:58:33 小西英人
▼ JUNさん

 まあ丸があって、平があるから、星なら呼びやすいだろうと、そう思って仮称とことわりまくって活字にしたのですが、呼びやすすぎたようです。

 直後に、あんたとこに、こういう名前をつけられたら困る、と、ある研究者から猛烈に批判を受けて、ぼくは、活字にするのに、「なんかわからんけど変なスズキ」とか「変な斑点のあるスズキ」などと書けないでしょう、ぼくはあくまでも仮称を書いたのであって標準和名を提唱したわけではないと、猛反発していたのです。

 それもあって、養殖された個体ではないものを中国まで採集に行き、また中国産の稚魚の標本も手に入れて、京都大学の魚類学標本にして、その標本を元に、『新さかな大図鑑』で、きっちりと中坊さんにタイリクスズキという和名の提唱をしていただいたのでした。この研究で、学名で言うと、タイリクスズキが新種ではなく、いままで記載された学名の中にあることが分かっています。まだ論文にされていないのでタイリクスズキの学名は、Lateolablax sp. となっています。これを学名と勘違いする人が多いのですが、これは学名ではありません。ラテオラブラックス、つまり、スズキ属の1種であるという意味しか持ちません。名前がないということですね。

 しかし、いまは、ぼくが迂闊だったと思っています。

 やはり、活字にするのに、仮称であって和名ではないというのは、「逃げ」にすぎなかったと思っています。

 ぼくが、いちばん厭なのは、タイリクスズキなんて、すました名前を、何も知らない研究者はつけているけど、釣り人は、何でも知っていて、星鱸と呼んでいたんだぞっと、その名を、なんか反体制の旗手みたいにいいたがる釣り人が多くて、そういうのに限って、釣り人は何をしても許されると、何も考えずに行動して、その実、その行動原理は、ただスポンサーのため、ただお金と名誉(名誉でもないのですが、有名になるといいと思いこんでいる)だということが多いからです。

 ぼくは、タイリクスズキから魚類学にのめりこみました。

 いわば、四十の手習いでした。

 その過程を、JUNさんは、つぶさにご覧になっていたから、よく分かるでしょう。それまで、ぼくは魚類学など興味もなかったもんね。

 だからこそ、それが、釣り人に、みょうに利用されているのを見るのは、ほんと厭なのです。

 タイリクスズキの研究のために、標本集めと情報収集に奔走していたころ。

 ルアーマンとしての名誉ある有名人の方々にも、たくさん声をかけました。

 そういうことは、忙しいので、ほかの釣り人とやってくださいという人がほとんどでした。これは「金にならないことを持ってくるな」ということです。

 タイリクスズキが定着すると、そんな人に限って、ご著書には、タイリクスズキのことを書いていますね。いろいろと。

 それに踊ってほしくないのですが…。          英人

ps
 タイリクスズキの研究に協力してくれたのは、Nifty釣りフォーラムのメンバー、松山のASCの木下さんらのグループ、そしてJGFAの西日本のメンバー松浦さん、それだけでした。「プロ」を名乗るような連中はだめですね。


[405] Re:命名>サラサカジカ>誰でしょうね 
2002/4/10 (水) 12:21:18 小西英人
▼ 清野耕一さん

 田中茂穂の文献をいろいろ調べてみたのですが、キヌカジカとサラサカジカの命名についての記載は、"A Catalogue of Fishes of Japan,1913"をふくめて古いものにはありませんでした。この和名の出発点となった、"A Catalogue of Fishes of Japan,1913"に、キヌカジカとサラサカジカは記載されていて、それぞれ、Kinu-kajika Sarasa-kajika となっています。

 やっと、昭和30年(1955年)に森北出版社から弟子の阿部宗明と共著で出した、『図説有用魚類千種・正編』のキヌカジカの記載文で「キヌカジカとはかつて私の命名したものである」という一文を見つけました。

 和名は田中茂穂がつけたので間違えはないようです。どうして、この名にしたかは書いていませんけど…。

                            英人

[218] 図鑑>ナンヨウカイワリ>登録しました 
2002/2/13 (水) 22:57:29 小西英人
▼ 清野耕一さん

 ナンヨウカイワリのアップありがとうございました。登録しておきました。

■ナンヨウカイワリ
http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=1&seq=000240

                         英人


[220] 図鑑>クモハゼ?>登録しました 
2002/2/14 (木) 20:07:12 小西英人
▼ 清野耕一さん

 クモハゼの図鑑へのアップ、ありがとうございます。

 たぶんクモハゼだと思うのですが、自信がないので、?マークをつけさせてもらいました。すみません。

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=1&seq=000241

 よろしくお願いします。         英人

[223] Re:図鑑>クモハゼ?>登録しました 
2002/2/15 (金) 09:27:44 清野耕一
◆画像拡大
▼ 小西英人さん

 キヌカジカ・チゴダラに比べればクモハゼは疑いようも無く簡単
でしょうと思っていたのですが、日本産クモハゼ属だけで10種も
いましたか。(^^;

 この日釣ったクモハゼは自宅で飼育してましたので、その時の
画像をUPします。

「クモハゼの見分けは、第1背鰭の外縁に黄色か明色の帯があり、
その下に暗色帯があること」。

 ハゼは陸上に釣り上げるとなかなかヒレを開いてくれないのですが、
水槽の中ではヒレを全開にしてくれてました。(^^)

[224] 図鑑>クモハゼ>了解です 
2002/2/15 (金) 09:37:12 小西英人
▼ 清野耕一さん

 そか、清野さんはアクアリストでもあるんだ。

 羨ましいな。趣味が広くて。

 たしかにクモハゼの特徴がでています。間違いありません。?を外して、あとで記載も書きなおしておきました。

http://fishing-forum.org/cgi-bin/zukan/zkanmei.cgi?sel_no=1&seq=000241

 ありがとうございました。       英人

[228] Re:図鑑>クモハゼ>了解です 
2002/2/15 (金) 16:17:03 清野耕一
▼ 小西英人さん

 クモハゼを持ち帰って水槽に入れたのですが、水質管理が悪かった所為か、
2ヶ月くらいで死なせてしまいました。以来、飼育はやめました。
 ということで、私はアクアリストではありませんです。(^-^;

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