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[837] イシガキダイ>標本>またまたクチジロ論争!? 
2002/5/18 (土) 16:47:04 小西英人
 先週、高知大学理学部自然環境科学科海洋生物学研究室の石丸剛くん(4回生)が訪ねてきた。

 彼のメモを持って帰るのを忘れたので、とりあえず覚えているだけで書くが、簡単に言うと、彼は「クチジロ」を探している。イシガキダイの老成魚ではない。新たなる「クチジロ」なのである。

 例の、小さくても口の白いのがおるから、イシガキダイとクチジロは別種に違いないという、その話である。

 ●あんなもんは変異の範疇ちゃうのん?
 ●幼魚に口の白いのがおると釣り人はうるさいけど、そしたら幼魚を見せてくれと言って見たことないで、たまに写真で幼魚っていわれても30cmは優に超えたのを見せてくれるやん。
 ●あれ、南に行くほど白くなるのが早いような気がする。小笠原とかトカラとかは30cmもあれば口が白くなっていても不思議ではないで。

 いろいろ矢継ぎ早に、おっちゃんは意地悪質問をするのだが、彼も動じない。

 言われる通りでしょうと、前置きして…。

 ■だいたい雄は口が白くなると書かれているけど論拠になる論文がないし、そんな研究も、いまのところ探せていない。屋久島では雌でも白くなるという漁師の報告がある。
 ■誰も分類学的な研究をやっていないのではないか。
 ■大きくても、口の感じ違うのがいる。これは研究しなくてはなるまいて。

 と、大筋そんなところです。

 彼のいうとおりです。ぼくも、吻のとがっているのと、丸いのとがいるのは知っていますが、まあ変異か、もしくは雌雄性差かと、なんとなく思っていました。

 研究されなくてはなりませんね。

 石丸くん、高知大学理学部の、ただひとりの底物師として、柏島を根城にがんばっているらしくて、イシガキダイのさまざまな研究に着手すると教授の許可を取ったのはいいけど、標本が手に入らなくて、いま泣いています。とにかく、卒論でやりますから、この夏までに標本を集めなきゃね。

 幼魚も歓迎、成魚も歓迎、もちろん老成魚も大歓迎。

 協力してやるぞと言う人、彼の研究室宛にイシガキダイを送ってあげてね。

 ■イシガキダイなら、なんでも大きさ問わず

 冷凍 クール宅急便 着払い

 ■高知市曙町2-5-1 高知大学理学部自然環境科学科海洋生物学研究室
  町田吉彦教授   電話 088-844-8310

[838] イシガキダイ>イシガキダイ型の口白だよ 
2002/5/18 (土) 16:49:05 小西英人
◆画像拡大
 これは、口の白い「イシガキダイ」なのかな?

 40cm 東京都八丈島

[839] イシガキダイ>クチジロ型の口白だよ 
2002/5/18 (土) 16:50:12 小西英人
◆画像拡大
 これは、口の白い「クチジロ」なのかな?

 38cm 東京都小笠原父島

[840] イシガキダイ>簡単な補足、もしくは蛇足 
2002/5/18 (土) 16:54:19 小西英人
 石丸くんと話していて、彼が、違うと感じているのは、簡単に言うと…。

 ●口がとがっていて、背鰭軟条と臀鰭軟条が高くなり、全体のシルエットが三角形になるもの…イシガキダイ

 ●口はとがらず、ごつい感じがして、体つきもごついもの…クチジロ

 ちょっと、ぼくの誘導も入っているけれども、たしかに、この2型があるのは認めます。

 さてさて、どうなるのでしょうね。       英人

[899] ■急募>標本>イシガキダイ 
2002/5/21 (火) 14:25:18 小西英人
■イシガキダイならなんでも! 老幼とわず!

 高知大学理学部自然環境科学科海洋生物学研究室の石丸剛

 冷凍 クール宅急便 着払い

 ■高知市曙町2-5-1 高知大学理学部自然環境科学科海洋生物学研究室
 町田吉彦教授   電話 088-844-8310

[1092] イシガキダイ>標本>口白の論文 
2002/6/3 (月) 12:46:32 小西英人
 イシガキダイは成長したら、口が白くなり、雄は石垣模様が消えて、雌は石垣模様が残るという研究をみつけましたので、報告しておきますね。うちの『さかな大図鑑』『新さかな大図鑑』の「成長すると口が白い」の典拠となった論文です。

 『イシガキダイおよびイシダイの体色はん紋にあらわれた第2次性徴』という論文で、道津喜衛・夏苅豊、1967年です。長崎大学水産学部付属水産実験所業績 第4号に掲載されています。

 研究に用いられた材料は、男女群島の女島で磯釣りで釣られたものと長崎の魚市場に入ったもので、全長405mm〜765mmまでの16個体、これについては生殖腺を調べて雌雄を判定している。あと、斑紋の状態だけを調べたのは101mm〜665mmまでのものが86個体。

 簡単に抜くと。

 全長400mm、体重1.5kgになって、雌雄とも多くの個体で口が白くなり始めて、全長450mm、体重2.0kgになって、斑紋の雌雄差が出てくる。雄はほとんどの斑紋が消えて、雌は残っている。

 あと、いろいろ書いているが、結論として、新しい検索を示している。

 『吻はしろく、おすでは暗色はん点がきえ、体は黒灰色、雌にははん点が残る』

 以上のように書かれている。

                               英人

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