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オオクチバス (外来種)
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スズキ目 サンフィッシュ科
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Micropterus salmoides (Lacepède,1802 ) |
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種名
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オオクチバス (外来種)
Micropterus salmoides (Lacepède,1802 )
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綱名 |
条鰭綱
Actinopterygii |
目名 |
スズキ目
Perciformes |
科名 |
サンフィッシュ科
Centrarchidae |
属名 |
オオクチバス属
Micropterus |
食味・危険 |
食味レビュー みんなの総合評価: ★★★(全11件) レビューを読む 投稿する
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分布 |
原産地は北アメリカ南東部。1900年代に複数回にわたって日本に導入され、現在では日本各地の河川、湖沼に拡がった。 |
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似てる魚は? |
特徴など |
●形態・特徴: 口が大きく、上顎の後端は眼の後縁直下よりも遥かに後ろに達する。体側中央には不定形の褐色斑が連なっており、縦帯のように見えることが多いが、不明瞭な場合もある。
●生態・生息環境: 元々は河川の氾濫原にある三日月湖やワンドのような止水的な環境に生息している種であるが、人の手による導入によって河川から隔離された池沼にも多く生息する。日本での産卵期は5〜7月で、雄は砂または礫底に直径50cm程度、深さ15cm程度の産卵床をつくり、雌を呼び込んで産卵する。雄は複数の雌とつがい、その後、雄は卵と稚魚を保護する行動が知られている。
●食性: 水生昆虫や甲殻類、魚類などを捕食する動物食性。
●その他: 獰猛な性格で、似たような生態的地位(エコロジカル・ニッチェ)にいる魚類が生息しない水域へ導入された場合には、そこに生息する水生昆虫や甲殻類、魚類などを根こそぎ捕食するようになる。さらに、それらの水生生物を食い尽くすと共食いをして、その系を維持するようになることが、世界の各地から報告されている。このように、生態系への悪影響が大きいことから、2004年6月に施行された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(通称は外来生物法)」において特定外来生物に指定された。このため、本種は許可無く飼育・保管・運搬・放流・輸入・販売・譲渡等が厳しく禁止されているので、注意されたい(参照URL:http://www.env.go.jp/nature/intro/)。 また、IUCNによる「世界の侵略的外来種ワースト100」に選定されているほか、日本生態学会でも「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選定されている。 まるで悪者のような扱いを受けてしまっている本種であるが、日本に初めて持ち込まれた経緯は食用目的にあった。その味は、皮に独特の臭いがあるものの、皮を剥いでソテーにするとかなり美味である。琵琶湖のように本種が多く漁獲される地域では、小学校給食に出されたり、あるいはハンバーガーに挟んで売られたりという試みもなされているが、なかなかその食文化の定着には至っていないようである。しかし、本種の利用は、食よりもレジャーで人気が高まった。本種を対象とした遊漁は1990年代に最も盛んになり、これが本種が無秩序に全国各地の水域に導入されて、国内での分布域を拡大した背景にも繋がる。流行したのはキャッチ&リリースが前提とする釣りであったこともあり、食利用は今でもあまり広まっていない。現在は、生物多様性保全などを理由に、元来生息しない場所にいるのは好ましくないとされ、駆除の対象となることも多い。このように本種は、一部の日本人のエゴや経済活動に振り回されてきた被害者である。人間活動の是非を、持続可能な社会の実現という観点から、大いに反省すべき反面教師といえよう。 |
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